Petition update街を分断し、住宅・環境・学校・公園を潰す「播磨臨海地域道路」の現ルート案の撤回・見直しを求めます!

播磨臨海地域道路と高砂町のPCB問題は、今夏、高砂市会議員選挙の大きな争点。残念ながら、ほとんどの議員がダンマリ・スルー。街づくり等高砂の未来に関わる大問題、候補者にはしっかり 考えを聞きましょう

百々 雅夫高砂市, Japan
Jul 16, 2026

兵庫県高砂市におけるPCB(ポリ塩化ビフェニル)問題は、国内最大規模のPCB製造拠点であった歴史と、それにより発生した「高砂西港盛立地(通称:高砂PCBの山)」の処分・管理を巡る積年の課題です。

1970年代の公害発覚から現在に至るまで、地域住民の安全確保や街づくりへの影響など、複雑な議論が続いています。 

1. 問題の背景:国内製造の96%を占めた過去

* 巨大な製造拠点:高砂市にある鐘淵化学工業(現 カネカ)高砂工業所は、かつて国内のPCB製造量の約96%を占めていました。

* 環境汚染の発覚:1968年の「カネミ油症事件」でPCBの強毒性が明らかになり、1972年に製造が禁止されました。しかし、それまでに同社や三菱製紙の工場排水から漏れ出たPCBが高砂西港の海底を深刻に汚染しました。 

2. 「高砂西港盛立地(PCBの山)」の形成

* ヘドロの封じ込め:1970年代、汚染された海底の土砂(ヘドロ)約30万立方メートルが浚渫(しゅんせつ)されました。

* 巨大な盛り土:取り除かれた汚染土砂はセメントで固められ、高砂西港の北側(高砂町沖浜町)に広さ約5ヘクタール、高さ約5〜10メートルにわたって積み上げられました。これがアスファルトで覆われた「盛立地(もりたてち)」です。 

3. 現在も残る主な課題と懸念

盛り土の形成から40年以上が経過した現在も、以下の点が大きな問題となっています。

* 特特法(処理義務)の対象外:
通常のPCB廃棄物は法律(PCB特別措置法)に基づき、2027年3月末までに無害化処理を行う義務があります。しかし、この盛立地は「廃棄物」ではなく「底質汚染土(現地封じ込め)」として扱われているため、撤去や無害化処理の義務がなく、将来的な撤去の目処が立っていません。 

* 災害時の流出リスクと住民の不安:
南海トラフ巨大地震などの大地震や津波が発生した際、「護岸が崩壊してPCBが瀬戸内海へ再流出するのではないか」という不安が、カネミ油症被害者や地元住民の間で根強く指摘されています。2025年には、被害者団体らから危険性を警告する碑の設置が提言されました。 

* 都市開発への制限(道路計画など):
汚染土が長年埋設されたままであるため、沿岸部の再開発や道路建設のルート選定において、この盛立地を避ける必要が生じるなど、高砂市のインフラ整備やまちづくりに制約を与え続けています。 

4. 近年の動向と対策

長年の懸念に対し、行政や企業による一定の安全対策や利活用も進められています。

* 現地封じ込め対策と太陽光発電:
高砂市や兵庫県、関係企業による協議の上、現地で安全に管理する「現地封じ込め」の方針が採られました。護岸の補強工事等を経て、2017年からはカネカがこの盛立地の上に太陽光パネルを設置し、クリーンエネルギーの送電地として利用されています。 

「播磨臨海地域道路問題」と「西畑地域(および高砂町)の公益性による負担の特異性」

この問題は、都市インフラ開発の大義名分(公益性)の裏で、特定の地域住民が歴史的・重層的に大きな環境負荷や犠牲を強いられ続けているという、地方自治と環境正義(環境公平性)を揺るがす深刻な社会問題です。

行政側の開発論理と、西畑地域が抱える「特異な負担の歴史」の対立構造について整理します。

1. 播磨臨海地域道路問題の概要と現在の対立

兵庫県と国が進める「播磨臨海地域道路(第二神明〜広畑区間)」は、国道2号バイパスの渋滞解消やものづくり拠点の活性化を目的とした広域高規格道路計画です。しかし高砂市西畑地区周辺において、ルート選定を巡り激しい住民反対運動が起きています。 

* 住宅地を貫く現ルート案と「地域の分断」:
計画では高砂町や西畑地区の閑静な住宅地や学校、公園、住居専用地域を貫通・高架化するルート案が提示されています。これにより西畑1丁目自治会をはじめとする地域では「世帯の半数近くが立ち退きを迫られる」「子供たちの教育環境や住環境が破壊される」として、ルートの撤回・見直しを求める大規模な反対運動(3万筆超の署名など)が展開されています。 

* 行政側の主張(なぜ住宅地を通すのか):
高砂市や県の資料によれば、沿岸部には「巨大な民間工場群」と、前述の「PCB盛立地」が存在し、これらを回避する必要があるためとしています。掘削ができないPCB盛立地や大企業の操業環境を避けた結果、「公共空間を活用し、住宅地を通さざるを得ない」というのが行政側の技術的・経済的な選択理由です。 

* 住民側の反発と対案:
住民側は「企業の利益や都合、建設コストのために住民の生活が犠牲にされている」と強く反発しています。代替案として「より南側の海側(工場敷地内など)ルートへの変更」や「地下化(トンネル化)」を求めていますが、行政側は軟弱地盤や莫大な費用を理由に否定的な姿勢を見せており、溝は深まっています。 

2. 西畑地域における「公益性による負担の特異性」

この問題が「単なる道路の立ち退き論争」にとどまらない最大の理由は、西畑地域をはじめとする周辺住民が過去から現在に至るまで、社会全体の「公益(公共の利益)」を理由に、多大な環境リスクを一手に引き受けさせられてきた特異な歴史があるためです。 

① 歴史的な環境負荷の集中(重層的な犠牲)

西畑地域や高砂町沿岸部は、かつてカネカ高砂工業所による国内96%のPCB製造を支えた足元であり、その後に発生した「PCBの広域焼却処分」や「汚染土の埋め立て・仮置き」を受け入れてきた歴史があります。日本全体の経済発展や公害処理という「公益」の代償を、この地域が長年引き受けてきました。 

② PCB盛立地という「負の遺産」がもたらす構造的矛盾

前述の通り、道路が住宅地に追いやられた主因の一つは「沿岸にPCB盛立地があるから」です。つまり住民から見れば、 

1. 過去に企業の公害(PCB)によって土地や海を汚された。

2. その公害ヘドロを地元に「恒久封じ込め」として置き去りにされた(撤去の義務もない)。

3. 今度は「そこにPCBの山があるから沿岸に道路が造れない」という理由で、自分たちの家や学校を道路のために奪われようとしている。 

という、「過去の公害の存在」が「現在の生活破壊」を正当化する二重・三重の不条理(不条理の連鎖)が生じています。 

③ 地盤リスクと災害への懸念

西畑地区周辺は、過去の埋め立てや地形的要因から極めて軟弱な地盤(液状化危険地帯)であることが指摘されています。ただでさえ「地震の際にPCBが再流出するのではないか」という不安を抱える地盤に、巨大な高架橋を建設しアクセス道路(IC)を設ける計画に対して、住民の安全面での危機感・メンタル的な負担は極めて特殊で深刻なものです。 

3. まとめ:問われる「説明責任」と「環境正義」

西畑地域における負担の特異性は、「なぜ特定の地域ばかりが、過去の公害問題に続き、未来の広域インフラのために何度も犠牲にならなければならないのか」という、負担の不平等さに集約されます。 

利便性や経済効果を優先する行政の「公益論」に対し、住民側はコミュニティの生存権をかけた「環境正義」の観点から対峙しており、単なる補償金の多寡ではなく、住民参加の手続きや説明責任の在り方そのものが問われています。 

以上、高砂市の街づくり・学校統廃合・新しい学校づくり等々高砂市の未来を考える上で しっかりと振り返り検証・受け止めないとならない大きな問題です。来たる市議会議員候補者にはしっかり受け止め・お考えを確認お聞きしましょう。是非ご確認の上、拡散ご協力お願い致します。

 

 

 

 

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