

私達は2024年11月15日から、犯罪を生むSNSアカウントの不正売買を法律で禁止するよう求める署名活動を続けてきました。
今日は、この活動にとって大きな意味を持つ出来事をご報告します。
【SNSアカウント売買を暴いた国際論文】
2024年12月、ドイツのサイバーセキュリティ研究機関「CISPA」などによる研究チームが、SNSアカウント売買の実態に関する世界初の本格的な大規模調査に基づいた論文が発表されました。
さらにこの論文は、2025年10月にアメリカ・ウィスコンシン州 マディソンで開催される予定の国際的な難関学会「ACM Internet Measurement Conference(IMC)2025」に正式採択されたことが、筆頭著者Mario Beluri氏により公表されました。
この論文のタイトルは
「Exploration of the Dynamics of Buy and Sale of Social Media Accounts」(ソーシャルメディアアカウント 売買動態の探究)。
【論文の調査概要】
- 対象:X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTok、YouTube
- 対象市場:11の売買マーケットプレイス
- 観測件数:38,253件の売買広告、11,457件のアカウント、20万件以上の投稿
- 判明した悪用先:投資詐欺、薬物販売、なりすまし、フィッシング、セクストーション など
- 推定市場規模:約6,400万ドル(約9.5億円)※ 本論文中で算出したSNSアカウント売買市場の全体的な金額的規模の推定値
【論文が示した提言】
この論文は、実態解明だけでなく、以下のような国際的な対策も提言しています:
- SNSアカウント売買の明確な法的禁止
- 国を超えた国際協調と取り締まりの強化
- プラットフォームの不正検出体制の改善
- 決済事業者・ドメイン管理業者などインフラ提供者との連携強化
【私達の署名活動と世界最先端の研究が重なった「構造的な危機感」】
私達の署名活動は、論文発表の1か月以上前となる2024年11月15日にスタートしており、その時点で既に18,000人を超える方々が、この問題の深刻さに共感し、声を上げてくださっていました。
もちろん、今回の論文につながるドイツでの研究はそれ以前から綿密に進められていたことに間違いありません。
国際的な研究が、独立した市民活動と同じ構造に着目していたことに、私は心からの敬意と驚きを感じています。
そして、この論文の存在は、まだ日本国内ではほぼ知られていません。
だからこそ、このご報告は、活動を支えてくださる皆さまにこそ真っ先にお伝えしたく、本日、いち早くお知らせいたしました。
【翻訳・資料の公開】
論文の重要性を少しでも多くの方に届けるため、以下の資料を公開しています。ぜひご活用ください。
- 原文(英語・arXiv掲載)https://arxiv.org/abs/2412.14985
- 論文の日本語全文(機械翻訳・非公式参考訳)https://bit.ly/42QF4lG ※翻訳は「rose」名義による非公式資料です。正確な内容は原文をご確認ください。
- 論文要約資料(5分で理解できる日本語まとめ)https://bit.ly/3Y6YKit
【これからの取り組み】
この研究によって、SNSアカウントの不正売買が社会に与える深刻な影響が、国際的にも証明されました。
私は、団体の代表でも、研究者でもありません。
ただの一市民として、この見えにくい問題に警鐘を鳴らし続けてきました。
そして今、世界最先端の研究が、私たちの活動の背中を押してくれたのです。
今後はこの論文を支えに、より多くの方々と力を合わせながら、社会の意識や制度を少しずつでも動かせるよう、取り組みを広げてまいります。
【感謝と感動を込めて】
この論文を知り、その内容を理解した瞬間、私は心が震えるほどの衝撃と感動を覚えました。
それは、私達がずっと訴えてきた問題に、世界の研究者たちが同じ視点で迫り、しかもそれを圧倒的な調査量と誠実な手法で証明してくれていたからです。
この論文は、文字通り、私たちの未来を変える力を持っています。
この論文に出会えたこと、そしてここまで活動を続けてこられたことは、支えてくださった皆さまの存在があったからこそです。
この場を借りて、日々応援してくださるすべての方々、この貴重な研究を世に送り出してくださった研究者の皆さまに、心から感謝申し上げます。
この論文の存在が、今後、国内における法整備の“礎(いしずえ)”となることを、私は心から願ってやみません。
私たちの活動の根底にあるのは、犯罪の撲滅だけではありません。
安心・安全なSNS利用環境を整えること。
そしてその先にある、SNSの本来の存在意義『人と人とをつなぐ力』を守りぬくことです。
サイバー防犯ボランティア rose
Change.org署名ページ:https://www.change.org/safe-sns-japan
※【出典情報】本お知らせ内に掲載している画像は、以下のページのスクリーンショットを引用したものです。研究の出典および論文本文は、以下のリンクからご確認いただけます。
出典:arXiv / Cornell University