NGOs Civilian Platform JAPAN
Mar 12, 2015
今、世界中でムスリム世界(イスラーム教を信仰する人々)とのパワーバランスが崩れ、様々な軋轢が生じています。日本でもアルジェリアで、そしてシリアで、大きな問題が発生し、否応なくこの問題に直面しています。これらの諸問題を日常的な意識をもって理解し、正しい論議をしなければなりません。
本稿は、前半はイスラーム教に於ける一つの枝葉「過激派テロリズム」を育てる宗教的イデオロギー
の流れを形成してきた代表的な人物とイデオロギーの流れを紹介しています。
開祖、神の使徒(ナスール)とされるムハンマド(570年~632年)がメッカ(文中はマッカ:サウジアラビア)でその布教活動を始めた時は、身内を含めた50人足らずの人々によってでした。そのイスラーム教の信者は今日15億人を超える信者を抱え、なおその信者の数は増加しています。これは何故でしょうか。
アメリカを中心とする西欧国家や日本などは、中東に産出する石油資源を求め、ムスリム圏に土足で踏込み、それらの利権を買いあさりました。土足でかの地を踏み荒らすだけではなく、ムスリムの人々から見れば堕落と表現されている様々な文化や生活態度を持ち込みました。このころの日本人を評して「エコノミック・アニマル」と言われていました。「経済利益だけを追求する野獣」「お金、女性、ギャンブル等欲望だけをむき出しにした野獣」という意味でした。ムスリム国家ではお酒や売春をすることはご法度でした。ゴルフやマージャンに日中から夢中になるのは、程度の低い人間であり、遊ぶということは子どもだけに許される行為だという観念が根強く残っていたのがムスリム社会でした。
石油利権の為に支配層の王族達をとりこみ、多額の利益を彼らにもたらし、国家支配体制を確立させたのも、西欧の先進国でした。そして今日なおその影響下にあるムスリム国家は少なくありません。支配層は王侯貴族の暮らしを保証され、99%の人々は日常の暮らしに追われて生活しなければなりません。支配形態に民主化が行われている国はごくわずかで、未だ女性の参政権が認められていない国も少なくありません。
2010年・チュニジアから始まった「アラブの春」は、これまでの旧支配体制に対する市民の民主化を求める
熱い思いが結集され、市民運動が中東全体に広がって行ったのです。チュニジア、エジプト、レバノン、イエメン、オマーン、そしてシリアと飛び火していきました。しかしシリアではアサド大統領の強権力による軍事弾圧が徹底を極め、民主化を求めた自由シリア軍(FSA)は手持ちの銃器で市街でのゲリラ戦を中心としてアサドに抵抗しました。即座にアサドは市民を含む無差別爆撃を開始し、今では30万人以上のシリア市民がアサドの手によって殺害されました。本文中でも紹介していますが、アサドは化学兵器を一般市民に対して使用したのです。
後半部分では、今後のムスリム国家と世界を含めた世界平和を如何に実現して行くかについて書いています。人類の位置する現在の姿を中心に、過去と未来を繋ぎ、如何に世界全体が平和になることが出来るかという課題に言及しております。そして宗教と民族、国の存在意義を包括的に解決するためには、決して避けて通れない大きな「パンドラの箱」をも開けなければなりません。
PDF版ダウンロード: http://goo.gl/Ecbdwz
<お知らせ>明日3月14日午後2時より山中伸弥教授の講演会がUストリームにてライブ配信されます。
■CiRA一般の方対象シンポジウム「先端医療~治らない病気への挑戦~」ライブ中継について
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/seminar/150309-090000.html
Copy link
WhatsApp
Facebook
Nextdoor
Email
X