三鷹市議会 特別委員会を約7時間にわたって傍聴しました。
委員会では、三鷹市民・鈴木淑子さんが個人で提出された陳情〈国立天文台周辺地区まちづくり構想説明資料の中の避難所関連の記述の訂正について〉の審査があり、賛成多数により、採択されました。
陳情の要旨は、当該まちづくり構想において「浸水予想区域内に位置する羽沢小学校は避難所が設置できない」「羽沢小は風水害時に避難所が開設できない」などの記述(基本構想案・ガイドブック・三鷹市浸水ハザードマップ等で)を、国が定めた災害対策基本法及び同法施行令に準ずるものに訂正し、訂正後の資料を市民にあまねく周知してほしい、と求めるものでした。
国による法令では避難所の定義を「指定緊急避難場所*1」と「指定避難所*2」とに区別しており、*1では浸水想定区域内に位置する施設でも直ちに指定から除外するのではなく、弾力的運営を認めています。また三鷹市長は令和2年5月8日付けで羽沢小学校・大沢CC・連雀CC(浸水想定区域内にある3施設)を指定避難所として都知事に通知もしています。
ですが、当該まちづくり推進本部による基本構想案説明資料での記述は、避難所の定義が不明瞭なため、法令が認める羽沢小学校の防災的価値は市民に正しく伝えられておらず、むしろ不当に無価値化されていることが陳情者により指摘されました。
天文台周辺地区まちづくり構想は「質の高い防災・減災まちづくり」を標榜しているのですから、市当局と市民が、指定緊急避難場所、指定避難所の概念を正しく理解し共有することは、この計画を進める前提かつ基本的な条件でしょう。
ですが、現状、避難所という言葉の定義にも、国の法令と市当局の間には認識のズレがあり、構想案ではその言葉の使い方も、一方的な決めつけによる、印象操作にも近いものになっているのではないでしょうか。
今回の陳情には、まちづくりの議論が「たとえ浸水ハザードマップの浸水想定区域内に位置する施設であっても、浸水深より上層階のスペースは水害時の指定緊急避難場所として活用できる」という基礎知識を土台として行われることを望む、とありました。至極当然。上記の基礎知識が欠如した中でいくらまちづくりを議論したとしても、間違った方向へ進むばかりで、天文台南側の住民からは避難場所・避難所が奪われる現実だけが残るのです。
当該まちづくり構想で大きな(悪)影響を受ける大沢・羽沢地区と、同じ野川流域の近隣市において、地域ニーズを踏まえた多層的な避難体制が構築されていることや、法令の確認等、陳情者による入念な調査と詳細な資料提供の結果、今回の陳情は賛成多数、採択となりました。委員会では以下のとおりでしたが、9月30日の本会議ではどうなるでしょうか。注目しております。
賛成 おばた和仁 立憲
高谷真一朗 立憲
伊沢けい子 無
蛯澤征剛 参政
前田まい 共産
反対 山田さとみ 都ファ
吉野けんさく 自民クラブ
土屋けんいち 自民
議長 粕谷稔 公明
陳情審査のほか、まちづくり推進本部からの行政報告がありましたが、現段階での基本構想案を最終案としたい推進本部の、「どうしても前に進めたい」という強引な姿勢に、委員たちからはたくさんの疑義が噴出しました。
これで最終案とするのは、とてもじゃないが無理、認められるものではありません。
みなさまにはどうぞ引き続き、この問題を広め、活動を応援してくださいますようお願いいたします。

