
署名者の皆様へ
おかげさまで、署名は54,000筆に到達しました。 多くの皆様のご賛同と、これまで署名を広げてくださった皆様のご協力に、発起人一同、心より感謝申し上げます。
私たちはこれまで、日本とイランとの長年の友好関係を活かし、軍事力ではなく外交によって船舶の安全な通航を実現し、国民の生活と平和を守ることを政府に求めてきました。
前回のお知らせでは、9月に入ってホルムズ海峡をめぐる軍事的緊張が再び急速に高まり、さらに米軍三沢基地所属のF16戦闘機が対イラン作戦のため中東に展開していたことについてお伝えしました。
その後、事態はさらに深刻化しています。
これまでホルムズ海峡の船舶通過が困難になるなかでも、中東からのエネルギー供給への影響がある程度抑えられてきた背景には、サウジアラビアが原油を紅海側へ運ぶ東西パイプラインなどの代替ルートを活用し、さらに米国など他地域からの輸入によって不足を補ってきたことがあります。
ところが、ここにきて、その代替ルートにも重大な問題が生じています。
9月11日、イエメンのフーシ派が、紅海とアデン湾を結ぶバブ・エル・マンデブ海峡の要衝ペリム(マユン)島を制圧しました。さらに、サウジアラビア東部の油田地帯から紅海沿岸まで原油を運び、ホルムズ海峡を迂回する重要な輸送手段となってきた「東西パイプライン」も攻撃を受け、安全確認のため操業を停止しました。
つまり、ホルムズ海峡の通航が著しく困難になっているだけでなく、それを迂回するために使われてきた重要な輸送ルートにも同時に大きな障害が生じています。
実際、9月16日にホルムズ海峡を通過したことが船舶追跡データで確認された商船は、わずか3隻まで減少しました。AIS(船舶自動識別装置)を切って航行している船舶があるため、これが通航船舶のすべてではありませんが、海峡の通航が極端に細っていることを示しています。
サウジアラビアからの原油供給にもすでに影響が生じています。東西パイプラインの停止を受けて、一部の原油積み出しがキャンセルされ、欧州などの石油会社は代替調達を急いでいます。
これまで何とかエネルギー供給を維持してきた複数の代替手段そのものが、同時に不安定になりつつあるのです。
この状態が長期化すれば、日本への影響も避けられません。原油価格や輸送費の上昇は、ガソリンや電気料金だけではなく、物流、食料、製造業などを通じて、国民生活と事業活動全体に及びます。
政府には、現在の状況と今後の見通しを国民に十分に説明するとともに、価格対策だけではなく、省エネルギーや供給源の確保なども含め、本格的なエネルギー危機に備えた対策を早急に進めることが求められます。
そしてもう一つ、私たちが深刻に受け止めているのが、日本とイランとの関係です。
前回お知らせしたように、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が対イラン作戦のため中東に展開していたとの報道を受け、イランのアラグチ外相は、「平和を愛する日本の人たちは、米国の犯罪について日本政府に説明責任を問うべきだ」との趣旨の発言をしました。
さらに今回、IAEA(国際原子力機関)理事会の対イラン決議に日本が賛成したことに対して、イラン外務省のバガーイー報道官が、サウジアラビア、日本、ヨルダンの3カ国を名指しして、厳しい発言をしました。
今回の問題の背景には、米国・イスラエルによるイラン核施設への軍事攻撃と、その後の核査察をめぐる深刻な対立があります。イラン側は、IAEA理事会の決議などが軍事攻撃を正当化・促進するために利用されてきたと主張し、そのような状況のなかで今回の決議に賛成した国々に強く反発しています。
日本政府は、イランにおけるIAEAの査察が十分に行われていないことなどを問題として決議に賛成しており、同時に外交と対話による解決を求めています。
しかし、私たちが特に憂慮しているのは、長年の友好関係を持つ日本に対して、イラン側から相次いで厳しい発言がなされるようになったことです。
これまでイランは、日本との歴史的な友好関係を重視してきました。だからこそ私たちは、この友好関係を活かした日本独自の平和外交によって、ホルムズ海峡・ホルムズ湾における船舶の安全な通航を実現するよう政府に求めてきました。
日本とイランとの信頼関係がさらに損なわれれば、その外交的な可能性も狭まりかねません。そしてそれは、エネルギー供給と日本関係船舶の安全な通航という、国民生活に直結する問題にも関わります。
いまこそ、日本が軍事的な攻撃と報復の連鎖から距離を置き、長年培ってきたイランとの友好関係を活かして、緊張緩和と船舶の安全な通航のために主体的な平和外交を行うことが必要です。
私たちは、こうした新たな事態を受けて、現在、事実関係の確認と今後の平和外交に向けた新たな対応を準備しています。近日中に具体的な行動を行い、改めて皆様にご報告いたします。
情勢がここまで深刻になった今、日本とイランとの友好関係を活かした平和外交の必要性は、署名を開始した時以上に高まっています。
船舶の安全な通航を実現し、エネルギー危機から国民の生活と事業を守るためにも、ぜひこの署名をもう一度、ご家族、ご友人、SNSなどを通じて広げてください。
54,000筆をさらに大きな声へと広げ、日本政府に主体的な平和外交を求める力にしていきたいと思います。
引き続き、署名の拡散とご協力をよろしくお願いいたします。
「生活と平和」発起人一同