(仮称)岩城・雄和風力発電事業に係る環境影響評価配慮書(以下、「配慮書」)を拝読し、本事業の計画に対して、環境保全および地域安全の観点から強い懸念を抱くため、建設中止を求める意見を提出いたします。
1. 鳥獣保護区への重大な影響および野生動物の生息地破壊について
本事業の対象エリアは大半が鳥獣保護区に指定されており、本来、多様な野生動物の生存や生態系の維持のために最優先で保護されるべき地域です。このような場所に大規模な風力発電設備を建設することは、保護区としての機能を著しく損なうだけでなく、広範囲にわたる森林伐採や造成によって野生動物の生息地(トポス)を根本から破壊することに繋がります。
2. クマ等の大型野生動物の郊外・人里への出没リスクの上昇について
対象エリアの環境改変および工事や運用に伴う騒音は、保護区内に生息する大型野生動物(ツキノワグマ等)の行動パターンの攪乱を招きます。生息地を追われた、あるいは精神的ストレスを受けた野生動物が、餌や新たな生息地を求めて周辺の郊外地域や人里へと出没する頻度が上昇することは火を見るより明らかです。これは、地域住民の生命や身体の安全を脅かす重大な脅威となり得るため、到底受け入れられません。
3. 超低周波音による野生動物への慢性的なストレスと影響の考慮不足
風力発電機の稼働に伴って発生する超低周波音および低周波音は、人間の耳には聞こえにくくとも、野生動物、特に聴覚や振動感知能力の発達した哺乳類や鳥類に対して、慢性的なストレスや忌避行動、繁殖行動への阻害など、深刻な生理的・生態的影響を及ぼす可能性が各所で指摘されています。配慮書においては、これら超低周波音が野生動物の生態系に与える長期的な影響予測や評価が著しく不足しており、予防原則の観点からも極めて不十分であると言わざるを得ません。
4. 結論(事業建設の中止要望)
以上の通り、鳥獣保護区という極めて環境感度の高い地域に風力発電所を建設することは、生態系の破壊だけでなく、クマ等の出没による地域住民の安全へのリスク、さらには超低周波音による野生動物への予期せぬ多大なストレスを及ぼす危険性があります。配慮書段階において、これらの重大な影響を回避することは困難であると考え、本事業計画の速やかな建設中止、および計画の撤回を強く求めます。

