日本国民救援会 神奈川県本部神奈川県横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館9階, Japan
Aug 30, 2022

いつからでしょうか、「”正”社員」という言葉が一般的に使われるようになったのは。

政府統計(労働力調査、2022年6月分)によると、正規労働者は3602万人、非正規労働者は5か月連続で増え2105万人。

1950年代、「臨時工」が社会問題となりました。フルタイマーの本工や正社員とほとんど変わらない仕事、新規学卒者が臨時工として採用されることが問題となりました。が、1960年代後半には、臨時工が正社員に登用されるようになり、社会問題から徐々に消えていきました。その後、パートタイマーなどの「臨時社員」が増えていき、補助的業務に限らず基幹業務もパート労働者が担うようになってきました。

「労働力のミスマッチ」が社会的問題となっていた1986年、労働基準法の「中間搾取の禁止」、「労働者派遣”業”」は職業安定法で原則禁止ですが労働者派遣法が施行しました。労働組合や有識者は猛反発しましたが、労働省(当時)は、労働政策審議会や国会の審議で、本工・正社員以外の雇用形態の「健全かつ適正なルール」つくり、派遣対象業務の限定と派遣社員は相対的に高賃金など良好な市場とする、派遣先での労働条件の明示、労働者派遣・人材ビジネスの事業規制、を確立するとして法案成立を強行しました。

しかし、派遣法は労働市場をかく乱しました。法制定時に専門的知識・技能のソフトウェア開発や通訳、建物清掃、建設設備運転など13業務限定でしたが、制定から半年で3業務が追加。その後も対象業務の拡大は繰り返され、1999年には原則自由化、2007年には禁止業務「物の製造」も対象となりました。

「ワーキング・プア」「ネットカフェ難民」「リーマンショック・派遣切り」と派遣労働者の不安定雇用と「モノ扱い」が社会問題となり、多くの派遣労働者などが立ち上がり、神奈川労連も、日産、いすゞ、資生堂などによる「派遣切り」に対して、派遣労働者と一緒に運動をすすめ解決しました。

政府は、労働施策を財界の要望に沿う経済施策に取り込む政策を続け、「労働者のニーズに対応する働く選択肢の拡大、多様な働き方の創設」というゴマカシで非正規雇用を拡大させ、労働市場をメチャクチャにしたのです。

増大した非正規労働者は「非正規差別」の解消を求め2008年、日本で初めて労働契約の基本的ルールを定める労働契約法を制定させました。日本通運はそのうちの一つ、「無期転換申込権」(有期労働者の無期転換の申し込みを使用者は拒否できず、雇用期間の定めをなくす)の権利発生1日前に雇用契約を終了させるという脱法・違法行為を行いました。

 非正規労働者の願いを取り入れ、労働者の立場に立った労働契約法にするには、「日通無期転換逃れ」をはじめとする裁判で勝利することが重要となります。

(住谷和典 支援共闘会議代表委員・神奈川県労働組合総連合 議長)

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