Обновление к петиции求む「守り人」! 若者と地域を侵す香川県のゲーム規制条例を改廃させよう!ゲーム条例 法廷闘争(第一審、第4回口頭弁論)+関連時事レポート
きしもと みつひろЯпония
2021/09/19

キャンペーンに賛同いただきました皆様へ

お世話になっております。

 

2021年9月15日、高松地方裁判所において、香川県ネット・ゲーム依存症対策条例(以下、ゲーム条例)違憲訴訟の第一審、第4回口頭弁論が執り行われました。私も裁判を傍聴しました。

今回は、テレビ朝日系ローカル局のKSB(瀬戸内海放送)とNHK高松の2社がこの時事をニュース映像として報じましたが、原告のわたる氏が体調不良のため出廷しなかったことから、報道に充てられた時間枠はどちらとも少なめでした。

今回のお知らせで紹介させていただく時事を報じたKSBのニュース記事は こちら からご覧いただけます。

次回の口頭弁論で、被告と原告の主張がほぼすべて揃います。Twitterなどでうわさに上った「香川県は、ゲームのプレイを幸福追求権とみなしていない*1」に対する原告側の反論も補填されます。

 

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以下の文面は、原告の弁護士を務める作花知志氏の裁判後のインタビューを参考に記載しています。正確さを期して本稿を作成していますが、解釈の違いが原因で、同じ場面に居合わせた別の方が記載した記事とは、表現の差異がございます。何卒ご容赦ください。

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[ 追加された原告の主張について ]

具体的には、以下の2つを軸としています。この2つの軸によって、ゲーム条例、特にこの条例の基幹部分である18条2項は、法的な観点から記載の誤りや矛盾があり、法として成立できるものではない、との結論が、追加された原告の主張です。

それぞれの軸から見た論拠の骨子は、以下の通りです。

< 1.“ネット・ゲーム依存症”は病気でもないし、医学的根拠も存在しない >
 

少なくとも、2022年第1四半期までは、ゲーム症(ゲーム依存症)はWHOも病気と認めません。ここが重要です。

現時点では「重点研究対象」としての扱いです。実のところ、2019年にICD-11に収載予定とWHOが決めた当初でも、WHOはICD-11(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)への収載には積極的ではありませんでした。多くの研究者や医師が「収載は慎重に検討するべき」と意見を出していたからです。しかし、収載されました。これは、久里浜医療センター院長、樋口氏がWHOに果敢にロビイングをかけていたことが大きな要因であることがある程度わかっています。

一方、インターネット依存症については、ICD-11への収載の予定も告知されていないことから、疾病(病気)として、WHOや世界各国の医療行政をつかさどる行政機関は一切認めていないことになります。これも重要な点です。

この2点によって、“ネット・ゲーム依存症”なるものは病気でもないうえに、医学的根拠も存在しないものと結論付けられます。

 

< 2.その樋口氏ですら、対象者からビデオゲームを引きはがすことをしてはならないと著している >
 

樋口氏は、著書で「ゲーム症になっている人からビデオゲームを無理やり引きはがしたりプレイ時間の制限をかけたりすると、かえって状況が悪化する」旨の論述をしています。これは、ゲーム条例18条2項に成文化されている「ネット・ゲーム依存症に県民の子どもが陥らないようにするには、同条例に言うコンピューターの使用時間を制限させる」と反対の論理です。

 

< なぜそのような欠陥だらけの法令が作られたのか >
 

ある香川県議会議員は「ネット・ゲーム依存症」は「造語」と言い切っています。これは、同条例の策定当初から、病気でもないものを病気と扱っていたことになります。また、「あえてネット・ゲーム依存症を病気であると成文化することによって、県民に強いインパクトを与えることができる」とも、ある香川県議会議員が言っていました。

これは、一地方議会が執行できる法の範囲を超えたものです。ゲーム条例という法令のなかで、WHOはおろか厚労省も病気としていないものを、香川県が勝手に“病気”と定義したからです。この点も、ゲーム条例は、法律学の視点で見ると、欠陥=法として成立できない法令、ということができます。

実際、ゲーム条例では、コンピューターゲームの定義がブレています。同条例第2条では「(ネット・ゲーム依存症につながるような)コンピューターゲーム」の中に「スマートフォン(≒オンラインゲーム)」が含まれていますが、第18条では、ビデオゲームとスマートフォンに対する使用制限を別個に記載しています。つまり、同じものに対して全く別の扱いをしていることになります。それくらい、ゲーム条例は法令としての内容に瑕疵や欠陥がある、と、原告側は主張しています。

 

以上のことを踏まえると、ゲーム条例は、ネット・ゲーム依存症を、法令の中で勝手に病気とでっちあげ、あまつさえ、同条例には「ゲームやスマホの使用に時間制限を子どもにかけることは親の努力義務です」の旨の記載が一切ないうえに、努力義務を超えて「このことは親の責務や義務です」と解釈させている法令とみなすことができます。特に、後者については「法令の内容が努力義務であるならそれを明記しなければならない」法令策定のルールに反しており、日本国憲法に抵触するものです。

極論すると、ゲーム条例は、香川県民をだましている法令といえます。原告の主張に基づけば、香川県は、そのような詐欺まがいの欠陥法令を県民から徴収した貴重な税金を使い、この裁判で擁護しようとしていることになるのです! これには、原告側の作花弁護士も呆れている模様です。そうでなければ、メディアでのインタビューで「なぜ、ガイドラインにとどめなかったのか」と、ある意味本音を吐露することはなかったでしょう。

 

次回の審理は、2021年11月29日、14:30に開かれる予定です。可能でございましたら、ぜひ、裁判の傍聴に訪れていただきたく存じます。

 

[ 関連時事 ]


この裁判近辺で起こった、関連時事を合わせて紹介させていただきます。

< 1.市民によるシンポジウムと香川県実施のオンラインフォーラム >


2021年8月22日に、「日本SF大会」内のイベントとして、ゲーム条例について考えるシンポジウムが開催されました。この時事を報じたKSBのニュース記事は こちら からご覧いただけます。

ゲーム条例に反意を抱いていることを公にしている香川県在住者の1人、田中達也氏(三豊市議会議員)と、ゲーム開発の観点からゲーム条例の問題点を注視している専門家の1人、山根信二氏(東京国際工科専門大学講師)やわたる氏が登壇し、問題点や意見をパネルディスカッション形式で講演しました。

記事にもあるように、ゲーム条例関連の時事は、これから国内で起こるであろう同様の事例に市民が対処するためのモデルケースになりえます。山根氏をはじめ、いろいろな分野の方が、ゲーム条例の危険性や行方に注視していることは、ゲーム条例を憂慮している香川県在住者にとって大変ありがたいことです。

このシンポジウムの後、ゲーム条例違憲訴訟で実際に使われている各種文書が閲覧できる機会が設けられました。それを閲覧した山根氏は「幸福追求権の箇所だけでも、被告である県は原告の意見に反論する形で、準備書面に書いている。それが妥当かどうかは前回書類から見る必要がありそうなので、これをすべて解説記事に起こすのは一苦労するだろう*2」と感想を抱いたようです。

 

一方、香川県も、2021年9月11日に、ネット・ゲーム依存症への理解を促すためのフォーラムをオンライン講演会として行っています。この時事を報じたKSBのニュース記事は こちら からご覧いただけます。

しかし、こちらの内容は芳しいものではありませんでした。記事を見た個人的な感想ですが、親子間の関係をよくする等、ゲーム条例に沿った内容に留まっていました。これは、この講演会が、そもそもネット・ゲーム依存症の理解を促すためのものなので当然のことです。しかし、ゲームを含めたメディアコンテンツすべてに依存症の話題を拡げていました。ゲームだけではなく電子書籍やオンライン環境での音楽、映像の視聴まで依存症(行動嗜癖)の話を飛躍させているのです。この時点で、講演の内容が破綻している印象を私は受けました。

 

< 2.国内の情勢 >

ゲーム条例を憂慮して、皆が望む本当のゲーム症対策を国レベルで行うために動いている国会議員の1人、藤末健三氏によると、現在、ゲーム業界4団体が連携して、外部有識者による研究会に調査研究の企画・取りまとめを委託して活動が進められているとのことです。2021年秋ころから、この調査が行われる見込みです*4。

藤末氏はゲーム業界関連団体の方とも継続的に折衝をしており、その中で、ゲーム業界側から「ゲーム業界としてもゲーム症対策には強い関心はあります。しかし、久里浜医療センターの樋口氏はホントに何とかしてほしい…」と言われたとのことです。

ゲーム条例に関心がある方はもちろん、医療従事者やゲーム開発に携わる方は、この調査の結果を注視するとよいかと存じます。

 

< 3.国外の情勢 >

韓国では、「シャットダウン法(俗称:シンデレラ法)」が廃止されることが決定しました*3。同法は、18歳未満のオンラインゲームのプレイに法的強制力を伴う時間制限を課す法律です。同法は、ゲーム条例策定時にも、有識者として招聘された樋口氏がその効果を期待してプッシュしていたものです。

同法は10年前に施行されましたが、技術的もしくは法令上のバックドアを子どもにこぞって濫用されたため、実質的に施行後2年程度で形骸化していました。今後は、韓国政府は、ゲーム文化やメディアリテラシーなど、ゲームに関する教育を強化していくことで、ゲーム症対策を試みるとのことです。

 

一方、中国では、2021年8月30日、ゲーム症の抑止を謳い、(オンライン)ゲーム業界に対して「18歳未満のゲームプレイは週末のみ、しかも1日1時間だけ」の制限を課す命令が、中央政府から出されました*5。中央政府は「ゲームのプレイが子どもたちの身体と精神の健康に悪影響を及ぼしているとの心配が広がっていることに対応した」と、この行政命令の意義を説明していますが、その効果のほどは定かではありません。技術的な制約があればあらゆるバックドアを使い、それをすり抜けることを何ら厭わない中国人の国民性もあるからです。この行政命令の発効直後、中国国内のゲーム関連会社は大きく株価を下げるなど、今後の中国のゲーム業界の発展の方向性にも注目です。

ただ、この時事で学ばなければならないことは、ゲームなど芸術文化産業の活動の自由は、時の政府によって簡単に制約を受け、弾圧される事実です。

 

さて、ゲーム条例は2年で見直す*6こととされています。実質的な成果がないからとさらに制限を強める方向になる恐れもあります。市民や外部からの厳しい監視や意見の提出が手薄になると、そのような事態が想定されます。その可能性を少なくするためには、オンライン環境で議論や意見を出したり、皆様からの厳しい意見を香川県まで遠慮なく突き付けたりすることが好適です。

 

[ さいごに ]
 

以前のお知らせ でも示しましたが、ゲーム条例は、もはや香川県限定の問題ではありません。このことから、ぜひ、機会を設けて、ご家族や知人らとゲーム条例の問題点について話し合うことをお勧めいたします。もし、可能であれば、本キャンペーンにおける署名への協力を依頼していただければ幸いです。

どうか、よろしくお願い致します。

 

主催者 きしもと  みつひろ

 

2021年9月23日:一部の内容を修正。

[ 参考資料 ]


*1なか2656のblog「幸福追求権は基本的人権ではない-香川県ゲーム規制条例訴訟の香川県側の主張が憲法的にひどいことを考えた」(https://www.naka2656-b.site/archives/29492066.html

*2山根信二氏のツイートに基づく(https://twitter.com/shinjiyamane/status/1429300399085785088

*3 AUTOMATON「韓国、未成年の深夜ネトゲを禁止するシャットダウン制を年内廃止へ」

(https://automaton-media.com/articles/newsjp/20210826-173652/

*4 藤末健三氏のツイートに基づく(https://twitter.com/fujisue/status/1438000250661179393

*5 ロイター通信「情報BOX:中国のオンラインゲーム規制、背景と効果は」

(https://jp.reuters.com/article/explainer-china-online-gaming-idJPKBN2FX2JB

*6 香川県ネット・ゲーム依存症対策条例 (https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/10293/0324gj24.pdf

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