Petition updateいのちのバトンがつなげられる日本の移植医療システム整備と普及を!【移植医療普及のためのオンライン署名】厚生労働省への署名提出のご報告と要望内容について
及川 幸子Japan
Sep 28, 2024

皆様からの賛同と拡散、change.orgへのご支援のおかげで9月28日現在 21,674名からの賛同をいただいております。

このオンライン署名活動を応援していただき、本当にありがとうございます。
引き続きどうぞよろしくお願い致します。


■厚生労働省への署名提出のご報告■

前回のお知らせでお伝えしましたが、9月17日に厚生労働省 武見大臣へ賛同者21,659名分の署名簿と要望書を対面提出しました。
当初の予定より時間がかかってしまいましたが、皆様からお預かりした思いを届けることができ感無量です。

この署名活動に賛同いただいた方、署名の拡散やchange~への広告支援にご協力下さった方、サポートをして下さった方などこの署名活動を応援し、ご協力下さった皆様に心より感謝申し上げます。

◇9月17日の厚労省訪問詳細について

  1. 大臣面談・署名簿提出・意見交換
  2. 健康局難病対策課移植医療対策推進室 臓器移植担当の方との意見交換

を行いました。
署名簿にはこのお知らせからピックアップした経験談や問題点などをまとめたものや賛同者コメント、「臓器移植担当の方に伝えてほしいことアンケート」に寄せて下さった回答などを入れて提出させていただきました。
また、日本臓器移植ネットワークの普及啓発ポスターとリーフレット(https://www.jotnw.or.jp/goods/)もお持ちし、国会などにも掲示していただけるようお願いしお渡ししました。


今回のお知らせでは、厚生労働省に署名簿と一緒に提出した要望書の内容をご報告させていただきます。(署名サイトの要望文から該当する内容に関して、具体的な要望をしています)

要望書の内容は以下のとおりです。
 
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【厚生労働省 武見大臣宛 要望事項】

  1. 日本の移植医療普及・理解促進強化をお願いします
  2. 国内で移植が受けられるように移植医療環境の整備・強化をお願いします
  3. 臓器提供、移植医療に関わる移植コーディネーター育成や医療者、施設への支援強化をお願いします

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【要望詳細】

1.日本の移植医療普及・理解促進の強化をお願いします。
また、厚生労働大臣や厚生労働省からの臓器移植普及のための発信をお願いします。

  • 記者会見や国会答弁にて臓器移植に関する質問を受ける際には臓器提供意思表示の呼びかけをお願いします
    参考:チン首相が臓器提供ドナー登録、模範として国民に登録呼びかけ 
    https://www.viet-jo.com/news/social/240520143723.html
  •  10月の臓器移植普及推進月間には国会議員の皆様と厚労省職員の皆様にグリーンリボンピンバッチ着用のよびかけをお願いします
  • 国会や公的機関に日本臓器移植ネットワークの臓器移植医療啓発ポスターやリーフレット設置をお願いします
  • 「世論調査」「移植施設の実施状況調査」「臓器提供施設の実施状況調査」を2年に1度など定期的に実施、比較分析を行い、状況や課題をメディアの力も活用し、社会に共有することで臓器移植や臓器提供について国民が知って考える機会作りを強化してください
  • 臓器提供意思表示方法の議論を求めます(デジタル化に伴う意思表示・確認方法、免許証等の意思表示欄が目に入り辛い・記載し辛い、オプトインのままで良いのか、など)
    本人の意思表示がない場合、家族が臓器提供を決断することになり悲しみの中で悩まれることになります。また、「提供しない」という本人の意思は特に尊重されるべきであり、意思表示はとても大切です。
    決断をするご家族の負担を少しでも減らし、意思を大切にするための議論をお願いします。(例:一定年齢になるとリーフレットと意思確認の書類が郵送され、返送された意思が登録される、変更はいつでもオンラインなどでできるなど 参考:臓器移植法があるオランダでは成人は原則「ドナー(提供者)」として登録される:Yahooニュース
    https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4a78cf66adbd8836da2a827d02acfbefd39679ff
  • 学習指導要領の「いのちの教育」に「医療」「身体の権利」「終末期・死」を学ぶ機会を強化し、その中で「臓器移植と臓器提供」に触れる臓器移植教育を必須としてください
    「医療」「身体の権利」「終末期と死」コロナ禍を経験し、誰もがいつ当事者になるかわからず、学ぶことの重要性を認識した方は多いと思います。
    死や命について理解ができる年齢にこれらについて学ぶことは命や生き方について深く考える機会になります。また、臓器提供の決断が必要な時、悲しみの中で突然その選択肢が提示される事でショックを受ける方が多く「決断が必要になる前の段階で移植への知識をもっておきたかった」という声があります。臓器提供をするべきという教育では無く、自分の終末期の選択を後悔なくするための知識を得る為の教育機会作りをお願いします。
  •  医療従事者向けの「臓器移植教育」の取り組み強化をお願いします
    「臓器移植は日本人の死生観に合わないから普及していない」「日本の倫理観では移植は普及しない」という声が今でも医療者の方からも聞こえてきます。
    しかし、世論調査データからもわかるように、社会の意識は変わってきています。さらに医療従事者から移植に対する否定的な言葉をかけられ傷つく当事者がいます。
    臓器移植の適用条件にあてはまる病状なのに治療の選択肢として提示されないケースもあります。「世論調査のデータ」や「臓器移植法で認められている権利であるため、医師の個人的思想に関わらず選択肢提示をし、本人の意思を尊重することが重要である」と医療者の方たちにも理解していただけるよう、医療従事者向けの取り組み強化をお願いします。病院や医師による選択肢提示の対応の違いを減らす仕組み作りをお願いします。

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日本国民は 「移植を受ける権利」「移植を受けない権利」「臓器を提供する権利」「臓器を提供しない権利」の4つの権利が臓器移植法により保障されています。
しかし…

・「自身あるいは家族が入院した際に臓器提供に関する情報を知りたいと思うか」
よく知りたい 13.5%、ある程度知りたい 52.7%(令和3年度「移植医療に関する世論調査」内閣府)

・臓器提供の選択肢を伝える医師→15%(令和4年第64回臓器移植委員会参考資料1)

・指定脳死臓器提供対応施設 全国891施設のうち
提供体制が整っていない施設 51% (2021年厚生労働省調査)

・日本で移植手術を受けられずに亡くなる方
 8人 /1週間(日本臓器移植ネットワークデータ2023より)

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2.移植医療環境の整備強化をお願いします

  • 入院時に全ての患者から臓器提供の意思確認を義務付けてください
  • 臓器移植・臓器提供の「選択肢提示」をルール化してください
  • ドナーになる可能性のある患者情報を日本臓器移植ネットワーク(JOT)へ報告するよう(システム登録による共有)ルール化してください
  • 臓器移植のドナー、待機者などを一括管理するITシステムを作って下さい
    臓器提供の意思(提供する・しない・わからない)を尊重し、つなげるための意思確認の機会作りをお願いします。
    さらに意思が汲み取られ活かされるよう、ルール化が必要です。「臓器提供できるならしたかった」などの声もあり、臓器提供の選択肢を提示されないケースの多くにそれまで救命のために力を尽くしていた医師の立場では言い出し辛い事が言われていますが、予め意思確認がされていることで、提供意思のある終末期の患者家族に選択肢提示をすることになり、心理的負担を減らすことができます。また、意思を最大限活かし、スムーズに対応するためのシステム整備も重要です。
  • 「臓器提供を前提とした脳死判定を経た場合のみ脳死とされる」の見直しを求めます
    日本の法律では死の定義づけがされていない為、「臓器提供を前提とした脳死判定を経た脳死」以外の死は医師の判断基準次第となっています。また、日本臓器移植ネットワークのHPでは『日本では、臓器提供を前提とした場合に限り、脳死判定が行われ脳死は人の死とされます』とあります。
    この事が医療者の精神的負担や一部の方から臓器移植へ不信感を持たれる一因となっています。
    例えば「救急治療で助かる可能性があっても、臓器提供をするに〇をしていると治療を打ち切って脳死状態にされ臓器を取られる」「脳死は死ではない」「脳死は臓器移植のための死だ」などと言われており、これらの言葉はドナー家族や移植当事者を傷付けています。
    しかし、実際の医療の現場では脳死とされうる状態になり臓器提供をしない場合でも、患者の尊厳を守るなどの理由から生命維持装置や薬剤の使用による延命治療を「差し控える(しない)」「中止する」選択もされており、脳死とされうる状態は死と同様であることを一般化する必要があるのではないでしょうか。(終末期)
  • 国立の臓器移植専門病院の設立を検討して下さい
    臓器移植に特化した病院を作ることで、ノウハウの蓄積や研究を効率よく行えると考えられます。また、現在は移植後の患者に対応できる病院は移植を受けた病院に限られ、移植手術を担当した医師が移植後のフォローをしており、移植医の先生方は術前から術後も継続して対応する担当患者が増えていく一方で、多忙を極めています。
    移植内科医の育成、また様々な診療科の医療従事者が専門病院で一定期間研修を行い、各病院へ戻ることで移植後患者に対応できる医療者が増え、移植の現場の負担を減らすことができます。また、医療従事者が移植患者と関わる機会が増えることで、理解を広げられます。
  • 臓器移植の相談ホットラインを厚生労働省内に設立して下さい
    臓器移植関連の相談窓口を作ってください。「臓器提供を強要された」「違法なあっせん組織を知った」他、移植医療の現場で何か問題が起きた際にも相談できる窓口が現在はありません。相談窓口を厚労省内に設けることで問題の把握がスムーズにでき、対策を講じることで臓器移植への信頼にもつながります。
    また、やむを得ず渡航移植を決断し募金活動を行う際にも、違法ではないものに厚労省から認定を出すことで、支援者の安心にもつながりより早く支援を集められるようになります。また、虚偽や詐欺、違法な渡航移植を防ぐことにつながります。
  • 生体ドナー保護のための法整備とリスクや負担に対する補償・助成制度を設けてください
    日本では年間2000件前後と多くの生体移植が行われています。
    【2021年の生体移植件数】腎臓1648件/肝臓361件/肺19件/合計2,028件
    しかし、生体ドナーを守る制度や法整備は充分と言えません。
    臓器移植への信頼性を高めるため、臓器提供の強制や略奪は違法と法整備をしてください。また、身体的リスクを承知し患者を救おうとするドナーに対し、
    万が一「身体に障害が残った場合」や、「準備を進めていたが移植が叶わず検査費用などを負担しなくてはいけなくなった場合」などの保障や助成制度を新設して下さい。
    さらには、骨髄ドナー同様に生体移植ドナーにも休暇制度が必要です。希望がある場合には休暇取得ができるよう、企業に対し休暇制度の整備を義務付けてください。
    参考:2004年日本肝移植学会生体肝移植(肝臓移植)ドナー調査より
    【手術後の入院期間】2週間以内498名/10日以内309名/3週間以内307名/1ヶ月以上118名
    【回復に要した時間】最多回答は4ヶ月。
    【退院後の生活での負担感と調整の必要性】退院から半年の間、時間の短縮や休暇の
    増加など、仕事量の調整が必要だった約7割→そのうち1/3が実際には休めなかった


3. 臓器提供、移植医療に関わる移植コーディネーター育成や医療者、施設への支援強化をお願いします。※最重要

  • 移植コーディネーターの支援と認知を広げる取り組みをし、人員不足を解消して下さい
  • 移植コーディネーターの人員不足解消後、公的資格化をして下さい
    移植医療にとって「移植コーディネーター」は大きな役割を果たしています。ドナー・ドナーご家族へのケアがあってこその移植医療、丁寧な対応が必要です。
    慢性的な人員不足となっている移植コーディネーターの認知度を上げ、就職する人を増やすことで労働環境を改善して下さい。また、人員不足解消後には離職を防ぐため、公的資格化をお願いします。また、「日本臓器移植ネットワーク」「病院」「地域」と所属による待遇面の違いも指摘されています。
    「日本臓器移植ネットワークで直接雇用をすることにより委嘱雇用の移植コーディネーターの待遇が改善され、人員不足解消につながる」という意見がこれまでに日本臓器移植ネットワークからの提言でもあげられています。検討して下さい。
  • 移植医療に関わる医療者や病院、施設へ国から支援をしてください
  • 移植医療に関わるプロセスに診療報酬を出して下さい
    長時間の手術と術後管理をトータルで担う移植医は、現在の働き方改革の影響を受けやすく、移植数減への影響が心配されます。一刻も早く、人員や体制、
    労働環境を改善するために国からの支援、予算が必要です。移植医療部門が不採算になるようでは、移植を担おうという病院が増えることは難しいです。
    また、若手の移植医は移植手術の件数が少なく、報酬も少ないために他業務との兼務やアルバイトをされています。しかし、緊急で移植が入ると他の仕事を
    キャンセルする事になり収入が減るなど、現状ではメリットが低く善意の上で成り立つ医療となっています。さらに、手術経験を積めない、報酬が少ないために若手の医師が海外へ人材流出しています。若手の移植医が日本で活躍できるよう魅力を感じる労働環境への見直しも必要です。
  • 移植医療の地域差を無くして下さい
    臓器移植には細やかなケアが必要で、人員の充足や予算が必要です。どの地域にいても同じように移植医療が普及し、移植を受けられる患者が増えるよう整備をお願いします。臓器移植を受けられるようになることで、透析や補助人工心臓が必要な期間が減る、また、通院や入院が必要な回数が減るなどにより医療費削減にもつながると言われています。
    さらに、臓器移植を受けると労働ができるほど元気になる患者が多くいます。移植を受け、社会復帰をすることで納税や社会貢献をできる人が増えます。


最後に日本でも移植医療の力で救える命を増やすため、臓器移植の持続的発展を実現していかなければなりません。

移植が必要な臓器や病気、移植待機の状況などにより待機できる期間や困っていることが全く異なります。
また、移植医療のシステムの整備や普及を進める為には移植に関わる人員不足、医療従事者の労働環境改善は必須です。
ドナーのご家族、各臓器ごとの移植待機者、移植経験者、家族・介助者などの移植当事者、移植コーディネーターや医師、検査に関わる方などの医療関係者、海外で活躍されている移植医療関係者から意見を聞き、当事者の声を反映しながら改善する必要があります。

医療界、政財界、他様々な組織や業界団体など垣根を越え連携して移植医療の教育・啓発強化をお願いします。
是非、実現に向けご対応をよろしくお願い致します。


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次回のお知らせでは武見大臣の面談時と、健康局難病対策課移植医療対策推進室 臓器移植担当の方との意見交換の内容についてご報告させていただきます。

今回のお知らせは以上です。

 
引き続きどうぞよろしくお願い致します。

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