Petition updateいのちのバトンがつなげられる日本の移植医療システム整備と普及を!【移植医療普及のためのオンライン署名】生体臓器移植当事者の思い④臓器提供経験者の思い
及川 幸子Japan
Mar 28, 2024

皆様からの賛同と拡散、change.orgへのご支援のおかげで3月29日現在 20,313名からの賛同をいただいております。
このオンライン署名活動を応援していただきありがとうございます。

引き続きどうぞよろしくお願い致します。



今回のお知らせでは生体臓器移植(以下、生体移植と記載)当事者、臓器提供経験者の思いについてお伝えしたいと思います。
生体移植についてのお知らせは今回が最終回となります。


これまでの生体移植に関するお知らせはこちらから読んでいただけます。



■臓器提供経験者の思い■

生体腎移植のための腎臓提供(以下:生体ドナー)経験者のAさんに経験談、そして臓器提供への思いをお聞きしました。

Q:臓器提供された臓器と移植の種類、レシピエントとの関係について教えてください。
A:2023年8月に夫婦間での生体腎臓移植を行いました。

Q:臓器提供をすることは怖くなかったですか。
A:深く考えませんでした。私が出来るのであればなんでもしたいと思いました。奥さんは透析をしていましたが、実母の病院の世話などをしていて、自分の時間が有りませんでした。それを見ていて、何かしてあげたいと思い、以前奥さんから聞いていた腎臓移植を思いだし、私から腎臓移植ができる病院を探して、コーディネーターにコンタクトをとり、移植手術へと進んでいきました。
怖くは無いとレシピエントの前ではずっと言ってましたが、未知の世界なので怖さより不安はありました。でも、素晴らしい将来を選んだ事に後悔はしていませんでした。
何よりも、奥さんの身体を心配しました。透析も安全では有りますが、常に危険も有ります。そして、何より移植をする事で生活の質の向上に繋がります。ライフオブクオリティ!2人で素敵な将来の為に。

Q:生体ドナーになる為に必要だと思うことを教えてください。
A:移植はドナーにとってマイナス面も有る事を理解しなくてはなりません。いろいろと調べる事からはじめました。
妻の抗ドナー抗体が、かなり高く一時は中止かと思われましたが、先生方の諦めない精神、レシピエントも諦めない気持ちで無事、移植手術を行う事ができました。

Q:手術前後の入退院で医療保険などはおりましたか?
A:病気や怪我でないので、保険から降りる事は有りませんでした。

Q:手術前後の入院では仕事をどのくらいの期間でお休みされましたか?また、休みはどのような扱いになりましたか?
A:有休休暇扱いで1か月休みました。

Q:万が一の時に保障してくれるようなものは何かありましたか?
A:有りませんでした。

Q:生体ドナーになるにあたり保障や休養制度など、こうだったら良かったのにと思うことがあったら聞かせていただけますか。
A:やはり、保険会社からドナーに対して保険が降りると良いと思います。
また、レシピエントとは異なり身体障害者では有りませんが、最初の一年は体調が不安定なので身障者割引やカードなどか有ると安心できるかと思います。
外見は健常者でも内臓が一つ無い、健常者でも病気でも無い位置付けが複雑な思いです。健康だから移植できたのですが、一年間は体調が不安定です。

Q:日本の移植医療について伝えたいことはありますか。
A:どうか、臓器移植が欧米の様に浸透した社会になりますように。私は臓器移植ドナーカードに登録しました。私に何かあった時、その時は誰かが笑顔になっている事を望みます。
臓器移植を選択された方に!その決定はとても素晴らしい事です。誰かの為に、愛する家族、愛する妻、夫、生体臓器移植は亡くなってからの移植では無いので、レシピエントの笑顔を見る事が出来ます。
レシピエントの笑顔こそ、ドナーにとっての最高の幸せです。術後の傷を見るたびに、ドナーの勲章だと思っています。

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Aさんありがとうございました。

以前、生体移植経験者の方からお知らせのコメント欄に『命に代えても守りたい人がいる』という言葉がありました。
生体ドナーになられた方はリスクを承知の上、本当に命がけで臓器を提供し命を救っています。


■生体肝移植ドナー調査について■

生体ドナーに関する調査というのはあまり行われていないようですが、2004年に生体肝移植(肝臓移植)ドナー調査が実施され、その結果が日本肝移植学会から公表されています。
生体肝移植ドナーに関する調査報告書<概要版>2005年3月 日本肝移植研究会 http://jlts.umin.ac.jp/images/donor_survey_summary.pdf
※2003年12月末までに国内施設で行われた生体肝移植のドナー2667名を対象

報告書より一部抜粋

◇レシピエントとの続柄
子ども 843名/親 225名/配偶者 190名/きょうだい 168名

◇術後の回復状況
・完全に回復した 737名/回復に要した時間 最多回答は4ヶ月
・ほとんど回復していない、全く回復していない5名

◇手術後の入院期間
2週間以内 498名/10日以内 309名/3週間以内 307名/1ヶ月以上118名

◇退院後の生活での負担感と調整の必要性
退院から半年の間について時間の短縮や休暇の増加など仕事量の調整が必要であった 約7割
→そのうち1/3が実際には休めなかった

◇肝臓を提供したことをどのように感じているか
大変良かった 956名/良かった 332名/どちらともいえない 134名


2003年と古いデータではありますが、最後には提言も添えられています。
その中には保険や支援についての提言がありますが、実際にはまだまだ充分とは言えない状況です。


脳死・心停止臓器提供による移植が普及していない為、日本では生体移植の件数がとても多くなっています。

【2020年の生体移植件数】
腎臓 1570件/肝臓 317件/肺 17件/合計 1,904件
【2021年の生体移植件数】
腎臓 1648件/肝臓 361件/肺 19件/合計 2,028件
参考:日本移植学会2022臓器移植ファクトブック https://www.asas.or.jp/jst/pdf/factbook/factbook2022.pdf

これだけの方達が健康な体にリスクを負っている現状。
(生体移植の場合、臓器や状態によって2名の生体ドナーが必要なケースもあります。)
生体臓器移植ドナーの定期的な調査、保護や支援、保障制度などが整備されることを切に願います。



■生体移植に関する記事■

半年で体重40キロ増…悟った最期。母がくれた腎臓と移植医療の厳しい現実、そして「見えない障害」の壁(LINE NEWS)

 

今回のお知らせは以上です。

引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

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