Actualización de la peticiónいのちのバトンがつなげられる日本の移植医療システム整備と普及を!【移植医療普及のためのオンライン署名】生体臓器移植当事者の思い③臓器提供への葛藤
及川 幸子Japón
22 mar 2024

皆様からの賛同と拡散、change.orgへのご支援のおかげで3月22日現在 20,304名からの賛同をいただいております。
このオンライン署名活動を応援していただき、本当にありがとうございます。

引き続きどうぞよろしくお願い致します。



今回のお知らせでは生体臓器移植(以下、生体移植と記載)当事者の臓器提供への葛藤、提供経験者の思いについてお伝えしたいと思います。
以前の生体移植についてのお知らせと合わせて読んでいただき、生体移植について理解を深めていただけたら嬉しいです。




■生体臓器移植当事者の思い/臓器提供への葛藤■

生体肝臓移植を受けた発起人 及川の妹が書いてくれた「生体ドナーになることへの葛藤」についてご紹介します。及川の経験談と合わせて読んでいただけたらと思います。
⇒生体肝臓移植経験談/発起人及川の闘病 https://chng.it/ZJcwjwSC

 


◇生体肝臓移植レシピエント家族、ドナー家族であることの葛藤

わたしはレシピエント、そしてドナーの妹で、移植を受ける側と提供する側両方の身内です。
そして、わたしは姉の生体移植ドナーになることができませんでした。

姉はずいぶん前から難病を患っていました。
姉にはまだ小さい子供がいて、仕事をしながら家事育児を毎日必死にこなす中でどんどん病状が悪化していきました。
同じ子供を抱える身として、聞いていて何とももどかしく、体に限界が来た時は、やれることはできるだけやってあげようと思っていました。

姉が移植をしないともう助からないとなった時、わたしはドナー候補になることを伝えました。
兄も候補になりましたが、適合するかわからないのでわたしもその意志があることを伝えました。

わたしには当時小学生の子供が2人いましたが、家事も何でもできる夫がいるので、何でも任せられるから大丈夫という自信がありました。
普段ネガティブなわたしですが、この時はなぜか使命感のようなものにかられ「やらなきゃ」ということだけを考えていました。
大手術でリスクがあることもわかってはいましたが「使えるかもしれないものを使わないのはもったいない」と思っていました。

しかし、時間が経ち冷静になると不安がどんどん湧いてきました。
周囲に相談すると「気持ちは分かる。でも、自分の家庭をもっと大事に考えなくていいの?あなたも母親なのだから」と言われました。自分でも思っていたことでした。

わたしが挙手をしなければ姉は助からず娘の成長する姿を見れなくなり、姪は幼くして母親を亡くすかもしれない。
でも、もしドナーになってわたしに何かあった時には、子供や夫に辛い思いをさせるかもしれない。
天秤にかけるわけではないけれど、まるで命の選択をするかのようで、決めることができませんでした。たくさんたくさん悩みました。
その時、何がきつかったかというと、その状況になったことでわたしや家族の生い立ちや精神状態が見えたことでした。昔から抱えている闇の部分や、置かれている環境など。
そして自分の弱さにも直面しました。胸を張って一緒に乗り越えてやる!と言えないことを悔しく思いました。
でも、そんな中でも病気である姉は気丈に振る舞い、なるようになるさというポジティブな考えで明るくしていました。
自分が1番辛いはずなのに、周りへの気づかいを忘れず、できる範囲で自分も楽しもうとしていました。まるでこちらが励まされているようでした。

結局、わたしは自分の環境や体調などからドナー候補をやめることにしました。姉に伝えるのは本当に本当に辛かったです。
助かる希望をひとつ減らしてしまったことを申し訳なく思い続けました。

しかし、最終的に兄が生活改善に全力で取り組みドナーに適合、姉は移植手術を受けることができた為、時間はかかりましたが奇跡的に回復することができました。
姉も兄も計り知れない苦悩を乗り越え、同時にそんな2人を支えた母や家族もみんなで一緒に奔走した1年だったように思います。みんなの協力なしでは難しかったと思います。


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及川のケースの場合、家族内で2人同時に大手術をすることになったことで、両親が心配から体調を崩したり、メンタルが不安定になったりということがありました。
家族みんなで術前、術後の2人のサポートをしたりと本当に大変でした。このように生体移植は家族への影響も大きくあります。
また、万が一弟がドナーに適合せず移植を受けられていなかったら、妹や弟や家族はずっと罪悪感を背負うことになっていたかもしれません。
このように生体ドナーに「なる」「ならない」の決断をすることが簡単ではないこと、断る=命に関わることから、その決断が難しいことがよくわかると思います。


移植看護の倫理指針ー生体臓器移植の場合ー 日本移植・再生医療看護学会事務局HPより 
生体移植は、誰かがドナーとならない限り、レシピエントの移植治療の選択肢を断つことになるため、ドナー候補者はドナーとなることを拒否しにくい状況に置かれる。
ドナーやレシピエントの意思決定に疑問を生じた場合には、精神科医など第三者に意思確認を再度依頼することたとえ準備がかなり進んだ状況においても、ドナーやレシピエントの気持ちや意向にそった対応を行うことが最優先であり、看護者は両者の権利の擁護者として、移植手術中止の支援を含めて自律的にその役割を実践することが求められる。


自分や家族に生体移植が必要になった時についても想像してみて下さい。
そして、もし自分や家族に移植が必要になった時、『ドナーになること、なってもらう事は当たり前ではない』ということ、『ドナーにならないのは愛がないからではない』ということも知っておいてください。



■生体ドナーへのケアについて■

生体ドナーの多くは術後、通常の日常生活を送る分には問題ない状態まで回復したり、スポーツ等も過激なものでなければ行えます。
しかし、国内外でもドナーの死亡例(日本では1例亡くなられています)や合併症、精神的側面やQOLなど様々な角度からの報告も出ているそうです。

命がけで臓器提供をする生体ドナーのケアは大変重要な問題です。
しかし、当事者やレシピエントの間では生体ドナーになる方のケアについて不足を感じる声もあります。


◇生体ドナーが抱えるリスクや負担に対する補償や助成制度は少ない

臓器提供からおよそ1年程度は定期的な診察があり、体調や精神面などに問題がないかフォローを受けることができます。その後は病院によっても様々。受診時に必要と判断された場合には、治療やソーシャルワーカー、臨床心理士などのフォローもあるそうです。
一方で、経済面や仕事環境への問題に対してフォローを受けられる方はかなり少ない状況です。

生体臓器提供をする場合には
【術前・術後の検査のための通院】【入院→手術→退院→術後の体調回復までの期間】は仕事を休む必要があります。
(※回数や長さはそれぞれのケースで異なります。)

最近では「骨髄移植ドナーになる方が休暇を取得できるよう」国から企業への呼びかけが行われており「ドナー休暇制度」を特別な休暇制度として導入する会社が増えてきました。しかし、残念ながら生体移植のドナーが利用できる休暇制度がある企業はごく一部です。その為、現在はドナーになるために有給休暇などを利用される方が多いです。
参考:ドナー休暇制度とは 厚生労働省 https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuukaseido/donor.html

また、例えば生体移植ドナーに障害が残り働けなくなったり、家族を残して亡くなってしまったなど、万が一のことがあった場合ドナーへ保障がされる保険もほとんどありません。

2017年に行われた生体移植ドナー経験者へのアンケートでも
「ドナー向け損害保険」の必要性を尋ねる質問に対して
【とても必要 42.9%、必要 36.4%】
という回答になっています。

ちなみに骨髄移植のドナーの場合は「ドナー補償のための団体傷害保険」や自治体・民間団体による助成制度などもあります。
参考:日本骨髄バンクHP ドナーをサポートするしくみ https://www.jmdp.or.jp/donation/donorsupport/


生体臓器提供をする場合のガイドラインによって、健康に支障を来す可能性が高い方はドナーになることができないようにはなっていますが、生体ドナー本人の不安はもちろん、レシピエントも安心して臓器提供を受けるためにはそういった損害補償制度などが整備されてほしいと思います。

ちなみに生体移植のドナーの医療費は【最終的に移植を行うことができれば】手術や入院、術前に行う各種の検査などに関わる医療費については、レシピエントの医療保険を使う為、ドナーの自己負担はありません。ただし、提供後はレシピエントのように医療費の助成制度はありません。

 

 

■生体移植に関する記事のご紹介■

 

 以上です。


次回のお知らせでは、生体臓器移植当事者の思い④臓器提供経験者の思いについてお伝えしたいと思います。

 

引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

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