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■臓器提供を考えるときに知っておきたい基礎知識③■
前回、前々回と『臓器提供について考える時に知っておきたい知識/脳死・心停止死後の臓器提供について』についてをお伝えしましたが、今回は『意思表示をすることについて』を中心にまとめました。
臓器提供意思表示について考えられる際の参考になればと思います。
◇「臓器提供とは」まとめ
臓器提供の決断が必要になるのは、突然の事故や病気で最善の救命治療をしても「救命が不可能である」と診断され【脳死】とされる状態、または【心停止前の終末期】の自分の体の選択肢の1つです。
- 脳死下で提供可能な臓器:心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球
- 心停止死後に提供可能な臓器(心停止前の終末期に決断):腎臓、膵臓、眼球
- 心停止死後に提供可能な臓器(心停止後に決断):眼球
◇臓器提供をするには
- 本人が臓器提供をする意思表示をしていて、ご家族の承諾がある場合
- 本人の臓器提供の意思が不明な場合で提供拒否の意思表示がない場合には、ご家族の承諾がある場合
が大前提です。さらに - 事故や病気で運ばれた病院が、ガイドライン上で定められた臓器提供施設で必要な体制が整備されていること
- 脳死とされうる状態、もしくは終末期と診断されている状態であること
- がんや全身性の感染症で亡くなられた方は提供できない(死亡原因)
- 提供臓器に感染症やがんなどがなく状態良好なこと(臓器の状態)
などの条件があります。
また、日本での臓器提供にはお金のやり取りがありません。これは臓器売買になってしまう為です。
※臓器売買は日本では法律によって禁止されています。
「臓器提供をする」との意志表示に関わらず、救命治療は当人の命を救うことを第一に考えて行われます。臓器提供を優先されることはありません。
◇臓器提供意思表示について
臓器提供意思表示は15才から可能ですが、拒否の意思表示は15歳未満を含めてすべての年齢で尊重されます。意思の変更は何度でも書き換えられます。
臓器提供は0歳から可能です。移植患者(レシピエント)に臓器を移植する前に、必ず医学的に提供可能な臓器かを検査し判断される為、服薬状況・年齢・持病の有無などに関わらず意思表示が可能です。
臓器提供意思表示では、「臓器を提供する」という意思だけでなく、「臓器を提供しない」という意思も表示できます。
臓器提供の意思表示は【健康保険証】【運転免許証】【マイナンバーカード】【意思表示カード】【インターネットによる意思登録(https://www2.jotnw.or.jp/flow)】で可能です。
■意思表示をするタイミングについて
大変残念ですが、日本では毎年様々な原因で亡くなられる方がいらっしゃいます。
令和3年の死亡者数 143,9809 人
【死亡原因】
第1位 悪性新生物<腫瘍> 38,1497人
第2位 心疾患(高血圧性を除く) 21,4623人
第3位 老衰 15,2024人
第4位 脳血管疾患 10,4588人
不慮の事故は2.7%でおよそ38,000人
1997年10月16日~2022年12月31日までに脳死下で臓器提供をされた方(889件)の原疾患
- 脳血管障害403件
- 低酸素脳症267件
- 頭部外傷・急性硬膜下血腫137件
- 心血管疾患5件
- 呼吸器疾患2件
- 脳腫瘍1件
その他16件、非公表58件
<参考>脳死臓器移植の分析データ
臓器提供の選択が必要になる時は事故や病気などによって【突然】訪れることが多い為、「脳死」または「心停止前」の終末期の状態になる直前にご本人から意思確認をするというのは難しいケースが多いのです。
■臓器提供の意思表示をしていなかったらどうなるのか?
本人が臓器提供の意思表示を遺していない場合には、ご家族は突然の悲しみの中で臓器提供をするかどうかの決断をされることになります。
臓器提供は、ご本人が「提供する」と意思表示をしていてもご家族が「提供しない」と決断をされた場合にはご家族の決断が優先されます。
ご本人が「提供しない」と意思表示をしている場合にはご家族が「提供したい」と思ってもご本人の意思が優先されます。
※移植コーディネーターの説明を聞き、家族で話し合い、家族の総意として意思決定をされた場合に承諾書作成をし、臓器提供の準備に入ります。決して臓器提供を勧められたりお願いされることはありません。
移植コーディネーターさんのお仕事についてこちらの記事で書かれています。是非読んでみていただけたらと思います。
臓器提供をする場合、ドナーから臓器を摘出してレシピエントに移植をし、血流再開するまでに許される時間(虚血許容時間)は以下の通りです。
- 心臓→4時間
- 肺→8時間
- 肝臓や小腸→12時間
- 膵臓や腎臓→24時間
この時間内に臓器摘出からレシピエントの元に臓器を届け、移植手術を済ませなくてはなりません。
移植手術までをスムーズに行えるようにすることは、ドナーやドナーご家族の提供の意思を活かすことにもつながります。
これらの理由から、ご本人の意思がわかるよう事前に意思表示がされていること、またご家族との間で一度でも臓器提供について話されていることが望ましいのです。
■臓器提供意思表示に関するアンケート結果
◇脳死下臓器提供者の本人の意思表示
日本臓器移植ネットワーク(JOT)脳死臓器移植の分析データ によると、これまで臓器提供をされた方の多くがご自身の意思を伝えることができずに亡くなられているそうです。
2010年7月17日~2022年12月31日に臓器提供をされた803件のうち
意思表示なし(家族承諾) 629件
◇臓器提供に対する意識について
2021年に行われた『内閣府による臓器移植に関する世論調査の結果』によると
- 家族が脳死下または心臓が停止した死後における臓器提供の意思を表示していた場合
その意思を尊重する 90.9%
(「尊重する」44.3%+「たぶん尊重する」46.6%) - 家族が脳死下または心臓が停止した死後の臓器提供について意思を表示していなかった場合
家族の臓器提供を決断することに対し負担を感じる 85.6%
(「大いに負担に感じる」25.8%+「負担に感じる」36.5%+「少し負担に感じる」23.3%)
しかし、
- 臓器提供の意思表示をしている 6.7%
- 意思表示したことを家族や親しい人に話している 3.5%
- 家族や親しい人と臓器提供について話をしたことがない 56.2%
とのことでした。
「臓器提供をする・しない」「自分の意思を尊重してほしい」「家族に決めてほしい」など、みなさんそれぞれの考え方があると思います。
しかし、その考えは書面に残す、話す以外で伝えることは難しいかと思います。
テレビやドラマ、映画、新聞記事などで移植医療について見られた時やこのネット署名ページも是非、ご家族で話されるきっかけにしていただけたらと思います。
■ドナーファミリー(臓器提供者のご家族)として講演活動などをされているAさんにお聞きしました。
◇意思表示をすること
Q:ご本人の臓器提供の意思がわかるとご家族の負担が少しは軽くなると思われますか?
A:我が家は意思表示カードでの本人の意思を、表面上はすぐに確認できましたが、迷わず決断できたのはやはり、意思表示カードの内容含め、本人の価値観を家族皆が知っていたからに他なりません。
提供に丸をしてあるカードが出てきたけど、本人から何も聞いていないから、どう捉えていいかわからない…という戸惑いの声を聞くことがあります。
今は本人の意思が不明でも、家族同意での提供が可能となっています。
だからこそ改めて、ある程度の年齢になったら、自分の考えを(これは臓器提供の意思表示に限らず。何を大切にしているか、何を幸せだと思うか、そういったことが家族の決断の支えになります)近しい人と共有する意味がいっそう増しているように思います。
◇移植の知識をもつこと
Q:臓器提供に関する知識が多少でもあると選択が必要になった時に少しは役に立つでしょうか
A:知識といっても、何もものすごく詳しくなる必要はなくて…
臓器提供の意思確認をされる状況というのは、これまで回復を願ってきた家族にとって極限の精神状態であることがほとんどです。
そんな時に、臓器移植?臓器提供?移植ネットワークって何?と全く知らない言葉に初めて触れるよりは、そういえば昔聞いたことがあるな…あれのことか…と少しでも思えるほうが、提供をするにせよしないにせよ、いくぶん負担は軽減されるのではないかと感じます。
最後にAさんより移植の普及についてコメントをいただきましたのでご紹介させていただきます。
移植医療普及に関するオンライン署名の動きが始まっています。
法律や体制の整備を国や関連機関に要望することを第一の目的として、またこの活動がシェアされることで、1人でも多くの方に移植医療について意識していただくことを期待して、移植を受けられた方、また、移植待機中の方が中心となって始められた活動だそうです。
これまでも、日本の移植医療推進活動は、主に移植者側によって担われてきました。
ドナー家族が長らく「隠された」存在であったこと(それは他者からによるものというよりは、ドナー家族自身の、表に出ることへのためらいゆえのものであるように思います)、また、移植者(待機者含む)にとって移植が人生のスタート地点のような意味を持つのに対し、ドナー家族にとっては、大切な家族を失った終わりの場所、に近い感覚があるせいかもしれません。
私は、移植医療をしっかりと推進していくべき、という立場です。
それは「ドナーが増えますように」でも「移植医療に否定的な人の気持が変わりますように」でもありません。
制度を確立し、特定の職種の過度な負担をなくし、移植医療という医療の存在について広く知られるようにする。
終末期医療の選択肢のひとつとして、当然のように臓器提供への意思確認が存在し、それを選択する人も、しない人もいる。
なにか特別な事情があったり、選ばれし者であるから臓器提供の意思確認をされたのではなく、施設のマニュアルの一部です、と言えるような仕組みにする。
それが私の、また、これまで同様に活動をしてきた人々の思う、移植医療の「普及」「推進」の真意でしょう。
私は、愛する家族の脳死下臓器提供を経験した「ドナー家族」です。
私は、愛する家族を突然失った「遺族」です。
誰もが、「私」に成り得るのです。
知りたくない、考えたくない、という気持ちを、私は尊重したいと思います。
けれどもし、何かのタイミングで考える機会があれば、ぜひ思い出してください。
移植医療について考えるというのはつまり、どこか遠くの世界の誰か知らない人のことを考えることではなく、あなたの身近な人、そして何より「あなた自身」について考えることに他ならないということを。
今回の『臓器提供を考えるときに知っておきたい基礎知識③』は以上です。
是非、たくさんの方に知っていただきたいので、こちらのお知らせのシェアなどまわりの方にもお伝えいただけたらと思います。
よろしくお願いします。
■拡散のお願い■
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日本の移植医療について知っていただく、賛同を集めるためにもこの活動をたくさんの方にご紹介いただけるととても助かります。
◇このキャンペーンを簡単に拡散できる方法
- 署名賛同後に届く受信メール下部、お知らせページにある各SNSへのシェアボタンでの拡散
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2:イラスト入りタイプ chirashi_b.pdf
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