

署名いただいた皆さん、いつもご協力いただきありがとうございます。
NPO法人POSSEです。
9/29(木)午後、東京地裁にて家事労働者過労死裁判の判決がありました。結果は残念ながら、私たちの訴えを退ける内容となりました。私たちが訴えていた労働実態をもとにした判断には踏み込まず、形式的に切り捨てられた形でした。
裁判所はAさん(当時68歳・女性)が働いた時間のうち、介護業務は会社に雇われ担ったが、家事については個人家庭との直接契約になっていたと判断しました。そのため、「拘束時間」は1日24時間だったと認める一方、待機時間などを含む1日19時間の業務中、労働時間は家事業務の時間を算入せず介護業務の4時間30分のみとして、「過重業務していたとは認められない」と結論付けました。詳細は以下の記事をご覧ください(わかりやすい図があります)。
【参考】
家事代行女性の労災認めず 女性急死 労働時間に算入せず 東京地裁が請求棄却(東京新聞)
このままでは、多くの家事労働者が1日24時間労働を強いられ亡くなったとしても労災とならず、補償も受けられない社会が続いていってしまいます。このような判決を私たちは到底受け入れることができません。
その一方で、判決の前後には、多くのメディアで裁判の問題が大きく報じられました。また、この署名にも2万人筆以上が集まり、SNS上でも「おかしい」、「変えるべき」という意見が多数寄せられています。現在の家事労働者の置かれた異常な状況が社会的に知られるようになり、この状況を変えるべきという社会的な情勢が作られ始めています。
判決後に厚労省にて開催した記者会見で、原告は不当判決へ「控訴する」と明言されました。Aさんが亡くなってから7年、国はさらに遺族を苦しめ続けようとしています。闘い続ける遺族を私たちは全力で支援し、これからも前に進んでいきたいと思います。
今後は、さらなる社会的な取り組みが必要になってくると思います。引き続き、署名の拡散等ご協力いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。
そして最後に、私たちNPO法人POSSEは、10月2日(日)、10月9日(日)13時~17時の間で、「過労死相談ホットライン」を開催します。過労による脳・心臓疾患や精神障害の発症、過労死・過労自殺に関して、労働者やご家族からの相談をお受けします。Aさんのような過労死を今後無くしていくために、ぜひ、お気軽にご相談ください。
【ホットライン概要】
日時:10月2日(日)、10月9日(日) 13時~17時
電話番号:0120-987-215(通話無料・相談無料・秘密厳守)
◆次のようなことでお困りの方は、ぜひご相談ください
・長時間労働が続いて、脳・心臓疾患、精神障害を発症した
・パワハラやセクハラなどのハラスメントを受けて、精神疾患になった
・家族が突然亡くなり、過労死・過労自殺かもしれないと考えている
・病気になったので労災申請をしたいけれど、手続きがわからなかったり会社が協力してくれない
・会社に対して労災の責任追及や損害賠償請求をしたい
◆POSSEに相談した過労死遺児のコメント
私が15歳の時に父は51歳で脳幹出血を発症して亡くなりました。長時間労働が原因ではないかと疑った母は労災申請を行い、1年後に労災認定されました。その後、「会社に過労死の責任を取らせたい」と思いましたが、何をしたらいいのか分からず6年経ちました。
2017年、偶然見つけたPOSSEに相談をしました。証拠集めや会社の調査を一緒に行い、過労死問題に詳しい弁護士を紹介してもらい、裁判を始めることができました。裁判の流れや裁判費用のことなどはPOSSEのスタッフに気軽に質問することができたので、十分に納得しながら裁判を進めることができました。
裁判中は精神的に辛くなることもありましたが、多くの方に傍聴支援をしてもらえたので非常に勇気づけられました。2020年3月に出た地裁判決では完全敗訴になりましたが、諦めずに控訴した結果、2021年1月に出た高裁判決では経営者に責任を認めさせることができました。
「仕事が原因で家族が亡くなったかもしれない」「労災申請をしたい」「国が労災と認めなかった」、「会社に過労死の責任を認めさせたい」などを考えている方がいればぜひ相談して欲しいと思います。一人で悩んでいるとなかなか辛いと思いますが、人に話してみることで何か方向性が見えてくるかもしれません。これから何ができるか一緒に考えていきましょう。
◆NPO法人POSSEの常設過労死相談窓口
過労死相談ページ:https://www.npoposse.jp/karoshi-workplaceinjuries
相談電話:03-6699-9359(相談は、平日17:00-21:00 / 日祝13:00-17:00 水曜・土曜定休)
相談メール:soudan@npoposse.jp