

「困窮者を生活保護制度から遠ざける不要で有害な扶養照会をやめてください!」のネット署名へのご協力をありがとうございます。
昨日2日は、NHKニュースとTBS「グッとラック」で扶養照会問題が取り上げられました。
立川志らく「生活保護には偏見と差別がある」に拍手! 福祉事務所の対応にも苦言
こうした報道の影響もあり、賛同者数は3万4千人を超えました。
この間、扶養照会をめぐる当事者の声を紹介してきましたが、医療や福祉の職場で働いている方々からも、扶養照会の仕組みに疑問を感じたという声をたくさん寄せていただいたので、以下に一部をご紹介します。
・病院看護師をしていますので生活保護申請にかかわることも多いです。ご本人さんを、説得してご家族に連絡をとっても、なかなか連絡がつかないことが多いですし、「縁を切りましたから」と、言われることがほとんどですから無意味だと思います。さらに、ご家族の返答結果を本人に伝えるのに胸が押しつぶされそうになります。人が今を生きる上で、大切にしていることを尊重してかかわりたいと思ってきました。扶養照会は無意味ばかりか保護が遅れますし人を傷つけます。撤廃を求めます。
・東北地方です。私は障害者のグループホームの職員でした。入居されている障害者の方あてに、親の扶養照会の書類が届きます。障害者の方はパートの一般就労をされていて、月給は10万程度です。扶養できないと返事を出します。これは意味のある手続きでしょうか。役所のマンパワーとコストをかけてまで行う必要があるでしょうか。それよりも、受給者の生活の支援、本当の意味のケースワークに力を入れた方が、はるかに効果的だと思います。
・私はDV被害者支援をしているNPO法人職員です。大阪府内でDV被害で避難した母子が、転居先の自治体で生活保護申請をした際に扶養照会で転居地が親族に判明し夫に伝わり、転居先に押し掛けられ、更に転居を余儀なくされました。子どもたちは短期間に2度の転校を余儀なくされました。2度目の転居先は、当団体の自治体に同行支援をし、扶養照会はされずに済みました。
DV被害者で住民票非開示手続きをしている方には扶養照会禁止をお願いしたいです。
・私は福祉施設で働いた経験から生活保護について勉強したことがあります。親戚が2年前に扶養照会を受けた例をお伝えします。
86歳の女性が81歳になる弟の扶養照会を受けたのです。姉である女性は、弟とは30年以上も音信不通でした。弟は十数年前から生活保護を受給しているらしいのですが、なぜ80歳を過ぎた今、扶養照会をしてくるのか、腹が立つのはもちろん、不思議で気味が悪いと言っていました。
私は、この女性から電話で相談を受けたのですが、わずかな年金しか収入がない86歳の高齢者に扶養照会をするという感覚が信じられませんでした。私は「この福祉事務所の担当者はおそらく新人でマニュアル通りに仕事をしているだけなので返信する必要はないと思う」と答え、女性も納得して返信しませんでした。
それにしても、役所からの通知というだけで強制的な圧力を感じるのが一般的な反応です。もしや援助しないと罰せられるかもしれない、とさえ感じた女性は不安でよく眠れなかったそうです。
ちなみに神奈川県横浜市の福祉事務所です。
厚生労働省は各自治体に出した通知の中で、DVや虐待がある場合、親族が70歳以上の高齢の場合、20年間以上、音信不通の場合などは直接の照会はしなくてもよいと伝えていますが、実際には守られていない例があることが上記の体験談からわかります。
現状では、各自治体の職員の裁量に任されている部分があまりに大きいので、運用を大幅に見直す必要があると私たちは考えています。
署名は2月8日(月)に厚生労働省に提出する予定です。ぜひ応援をお願いいたします。