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滋賀県議会でこの問題がどのように議論されてきたのかを、議事録から抜粋してお知らせするシリーズ、今回は、2023年12月7日開催の11月定例会議です(録画)。
◆節木三千代議員
次に、社会福祉法人グローへの指定管理について、一問一答で全て知事に伺います。
今議会に、社会福祉法人グローに、滋賀県立信楽学園、むれやま荘の2つの社会福祉施設を5年間引き続き指定管理する議案が提案されています。現在、社会福祉法人グロー前理事長、北岡氏から、性暴力、ハラスメント被害を受けた元職員2名は、前理事長と同法人に対して民事訴訟を行っています。3年前、当時、理事長は辞任はしましたが、同法人の理事会全員の刷新もされず、謝罪もないまま2つの社会福祉法人の指定管理が継続されました。
2020年12月の議会の私の質問に答えて、知事は「法人に自主的な調査とその結果報告を求める。それに基づいて、法人を所管している県としては、必要だと判断したら調査をする」と答えられましたが、調査されたのですか、この3年間の取組についてお伺いいたします。
◎知事(三日月大造)
お答えいたします。
県では令和3年度から毎年度、社会福祉法に基づく監査を実施いたしまして、この中で、法人のハラスメント対策に関し、事業主が講ずべき措置や法人が取りまとめた取組などについて、関係書類や法人役員への聞き取りにより適切に実施されていることを確認しております。さらに、児童福祉法等に基づく実地指導や指定管理者へのモニタリングを通じまして、こうしたハラスメント防止に関する取組が現場においても実施されていることを確認したところでございます。
◆節木三千代議員
指定管理者のモニタリング監査というのはされて当然だと思いますし、モニタリングも見せていただきましたけれども、当然、どの事業者でもされなければならないハラスメント対策だと思います。元職員が性暴力を受けたこの件で県は調査をされていないということでしょうか、知事に伺います。再問します。
◎知事(三日月大造)
議員がお尋ねなのは、ハラスメントが起こった当事者事案、その加害、被害の状況について県が調査をしたのかということでございますが、それについて県が直接調査したということはございません。
◆節木三千代議員
その必要性を感じておられなかったということだという認識だと思います。
支える会は、全ての人の尊厳が守られる社会になるようにという思いを込めて、Dignity for Allという名前をつけて、社会福祉法人役員による性暴力・ハラスメント裁判の原告を支える会を立ち上げておられます。
10月19日の証人尋問期日レポートをこの場で紹介させていただきます。そのまま読み上げさせていただきます。
この日は原告側の証人尋問が行われました。原告2人と、原告側の証人のAさん(愛成会関連職員)、Bさん(元グロー職員)の証人尋問、原告本人の証人尋問が行われました。Aさんは、愛成会における被告北岡氏──以下、被告とします──のセクハラやパワハラの証言をしてくれました。被告が(仮称)木村さんのことを「私に甘えてくる」などの虚偽の事実を周りに言い触らし、周りの参加者を味方につけて木村さんが反抗しにくくしてきたこと、ホテルで被告の背中にまたがってマッサージをさせられたことなどが証言いただきました。Bさんは原告の(仮称)鈴木さんと同じグローに以前在職をし、グローで過重労働の実態や、被告から混浴に誘われたこと、鈴木さんが被告のセクハラの対象になっていたことなどを証言いただきました。
原告の木村さんの尋問では、2012年に泥酔させられて中野サンプラザの部屋に連れ込まれ、上半身を裸にされ、下半身をのぞき込まれた性暴力事件のこと、事件の後も「抱き上げたい」「体が欲しい」などのセクハラメールを数年にわたって受け続けてきたこと、報復を恐れ反抗もできなかったこと、タクシー内では7年間100回以上にわたりお尻を触られてきたことなどが証言いただきました。
原告の鈴木さんの尋問では、障害者の芸術活動に感銘を受け、グローに入職したところ、当時の理事長の被告の支配する体制で日常的に被告のセクハラ発言を聞かされ、誰も抗議できないというのが実態だったこと、2014年にはサンプラザホテル内の部屋で被告から胸をなめられ、下半身に指を挿入されるという性暴力を受けたことを詳しく語っていただきました。その後も被告からは口止めもされ、墓場まで持って行ってとまで言われました。その後、鈴木さんはグローからの退職に追い込まれます。
今、読み上げさせていただきましたが、本当に怒りで震える思いです。12月11日には被告と被告グローの今の理事長が反対尋問を行う予定でありますが、私はこの3年間の取組で、前理事長、そしてこのグローは、この事案ですね、これについて謝罪があったのか、県としてはどのようにつかんでおられるでしょうか、再問いたします。
◎知事(三日月大造)
まず、今お取り上げいただいた事案、そして一部紹介された内容については、司法の場で今取り扱われている事案でございますので、その件について私がここでコメントをすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
◆節木三千代議員
すいません、再問します。
謝罪はされたかどうか、県の認識はいかがでしょうか。公の場で謝罪されたかどうかお聞かせください。
◎知事(三日月大造)
いや、その謝罪というのは、被告になられてる方が謝罪をされたかどうかのお尋ねだと思いますが、そういったことも含めて私がこの場で述べることは控えたいと思います。
◆節木三千代議員
いまだ謝罪されていないというふうに聞いています。グローは当時、報道は一方的に糾弾されているとコメント、マスコミにも係争中であるため答えられないとし、当時の選定委員会の委員からも、事実が明らかになっていない中で指定管理者としての適性を審査することは非常に困難というふうに述べておられます。
今議会で提案をされておられますが、どう適正と判断されたのか、知事に見解を伺います。
◎知事(三日月大造)
先ほど答弁させていただきましたとおり、監査、そして指導等を通じまして社会福祉法人グローの取組を確認いたしました結果、県の契約の相手方として問題ないものと判断したところでございます。
こうした中で公募を実施いたしまして、選定委員会での審査を経て、指定管理者の候補者として選定をさせていただきました。この選定委員会では、委員会で定めていただく選定基準に基づいて、公正、中立な視点で審査を行っていたいただいたものと承知、また認識しているところでございます。
◆節木三千代議員
冒頭、ハラスメントに対する県のこの3年間の対応は、どこの事業所でも行わなければならないハラスメントについて確認をしたというふうに私は理解をしています。被害者がどのような目に遭わされたのか、この場で述べましたけれども、裁判では被告の尋問すらまだ終わっていないと聞いています。今回の指定管理の期間を5年間にしたと、3年から5年にしたということは、性暴力、ハラスメントがもう実際なかったように県は取り扱っておられるのか、再問したいと思います。
◎知事(三日月大造)
県ではそういったこの法人の状況、また活動について監査を行っております。さらには、ハラスメント対策がどのように指導されているのか、そういったことのモニタリングなども実施しているところでございますので、その事案については、何か県が司法で取り扱われていることに立ち入ることというのは控えておりますけれども、この法人が今どのような活動をされているのかという審査なりは適切に行われてきたものと承知をしておりますし、かつ、公募に基づく選定手続につきましても、委員会や、その委員会での議論、審査に基づいて行われておりますので、今回、指定管理の相手として提案をさせていただいているものでございます。
一定、指定管理をする以上は、短期、長期ということがございますので、安定的に運営していただくというもう一方の役割を果たしていただくということから、5年ということで提案をさせていただいてるところです。
◆節木三千代議員
裁判では被告の尋問すら終わっていないという状況であります。グローの中で第三者委員会を立ち上げて、私はこの事案についてやはり検証され、そして県民の前に明らかにされるべきだと思いますが、知事に伺います。
◎知事(三日月大造)
この法人における不祥事案、これはまだ司法で争われていることもあると承知をしておりますが、その検証に第三者委員会を設けられるかどうかというのは、これは法人において判断されるべきものと考えております。
◆節木三千代議員
第三者委員会をつくるべきだと、私は県が助言をすべきだと思うんです。
滋賀大学名誉教授の大和田敢太教授は「ハラスメント根絶のために」という論文の中で、職場におけるハラスメントについて、必要に応じて外部専門組織や専門家を活用することが大事だというように述べていますが、この事案はもう不可欠ではないかと私は思います。当時、容認してきた役員がそのまま残っているその組織でハラスメント根絶といっても、本当に県民は信用できるのでしょうか。今の理事長は当時の役員であり、行われているこの裁判で反対尋問も行われる、それでこの組織内はただすことができるのでしょうか、再問いたします。
◎知事(三日月大造)
委員のそういった御指摘というのは承り、そして受け止めたいと思いますが、現に一定の体制変更がなされ、そして現在の運営についても県として確認をさせていただき、また、この公募選定の手続においてもそういった今後の運営等について方針が示され、そのことを了とされた選定委員会の手続もございますので、県として何かここで何か手続に瑕疵があったということは考えておりませんが、今後も法人をして、そういった司法の状況を見ながら説明責任を果たしていかれるということは必要だと思います。
◆節木三千代議員
法人から本当に被害者に対する心からの謝罪があったり、また法人自身も、記者会見をするなど、役員を刷新するなど生まれ変わる、こういうことが示されてこそ、私は県の契約の対象になり得るというふうに思います。今回の指定管理は見直されるべきと考えますが、所見を伺います。
◎知事(三日月大造)
この点は今もお答えしましたので繰り返しになるんですけれども、監査等で確認いたした結果、適切に運営されていると認識しています。また、選定委員会で定めていただく選定基準に基づいて、公正、中立な視点で審査を行っていただいた結果、指定管理者の候補者として提案させていただいておりますので、見直しというのは考えておりません。
◆節木三千代議員
今、社会では、ジャニーズ事務所の問題、宝塚での職員の自死の問題、また様々なハラスメントに対する問題が起こっている中で、第三者機関があってこそ組織内がただせるのではないかというのが世論の中で広がっていると私は思います。
先ほど紹介しました大和田教授は、ハラスメントの成否は行為の性格や行為者の主張によって決められるのではなく、被害者の存在、被害者の申立てによって決せられるべきものだというふうに指摘をされています。日本のハラスメント対策は本当に遅れていると思います。そういう点で、今、県がこの事案にしっかりと向き合うことを私は求めておきたいというふうに要望しておきたいと思います。