Petition updateジャニーズ事務所は性被害の証言に向き合い、第三者調査の実施と結果公表、抜本的対策を行ってください! #すべてのJr・元Jrに最大のリスペクトをジャニーズ事務所はいつ ‘内輪ノリ’ を脱ぎ捨てられるのか?【10月2日の記者会見を見て】
じゅんぺい 日本で生まれ育った29歳Japan
Oct 8, 2023

今週10月2日に、9月7日に続く2回目のジャニーズ事務所記者会見がありました。
前進し始めたことがたくさんある一方で、やはり根本的なジャニーズ事務所の体質がずっと引き継がれているような印象を受けました。

以下、4章に分けて整理します。

 

1.9月の会見から前に進んだ点

前に進み始めた点としては、被害者救済委員会の動き出し、CCO就任、各種社内体制構築、社名変更、新会社設立の全容、あたりでしょうか。
※各種内容に関しては、10月2日の事務所公式のお知らせ1お知らせ2に比較的分かりやすく掲載されています。

補償

まず、被害者救済委員会が組織され、すでに325名以上の方から補償の申告があり、11月には実際の補償を開始する目処がついたというのは、1つの大きな前進ではないかと感じます。
ただ、再発防止特別チームでは合計23名の被害者等からの聞き取りしかできておらず、さらに網羅的な実態解明調査を行うべきだという批判もあり、私も当初は大規模調査を行うべきだという考えを持っていました。また、事案の内容からしても、本来は警察などの捜査機関が本格的に動くべき案件であるという認識は変わっていません。

一方で、再発防止特別チームのかなり踏み込んだ調査報告書が発表され、事務所も性加害を認めて謝罪するという大きな事態の転換がありました。
さらには、網羅的な調査アプローチには慎重になるべきだという専門家の声等も聞く中で、被害者にとって・日本社会にとって正直どうするべきか分からない気持ちも大きいですが、今は補償と対話とケアのフェーズをしっかりと進めていくことも、1つのベターな道なのかもしれないと考えています。

人権方針

グループ人権方針に「弊社創業者である故ジャニー喜多川の性加害による極めて深刻な人権侵害を徹底的に反省し」の文言が入っているのは、過去から目を逸らさない、決意を表明するという意味で評価できる点だと感じました。他にも、要所要所で明確に性加害の問題に触れ、それに対する取り組みを毅然として進めていく旨を明記していました。
専門家が策定しているのだからしっかりしていて当たり前、文章だけだから意味はない、という見方もあるかもしれませんが、ぜひ一度目を通してみてほしいのです。
もちろん実行できるかどうかが一番重要ですが、それでもなお、先立つものとしての人権方針の重要性が揺らぐものではありません。

※私にはこの方針がどれくらい充実した内容なのかを判断する知見や経験はありませんが、日本社会全体でこの問題、そしてこの先紡ぎ出すべき未来を考えていくという意味において、非常に興味深い内容だと考えています。

社名変更

次章で『内輪ノリ』の問題点に言及するものの、ひとまずジャニーズという社名を(グループ会社・タレントのグループ名を含め)一掃するという方針には、ほっとしました。
とはいえ、今春の一連の動きから半年が過ぎており、やっと気づいたのか。。という思いも同時に押し寄せてきます。

エージェント会社の新設

今回の発表内容で私が最も「おおっ」と思ったのが、エージェント会社への転換でした。
長年の間、包括的なマネージメントで絶大な人気と独自の世界を築き上げてきたジャニーズ事務所。その強みと誇りとこだわりがマネージメントに詰まっていると素人から見ても感じ取れるほどでしたが、その領域を自ら手放すというのは非常に良い決断だと私自身は評価したいです。

マネージメント(正確にはタレント育成)の中枢でとんでもない性暴力が繰り返されていたのだから当然だ、そもそも事務所がつぶれていてもおかしくはない事態の中、何を甘いことを言っているんだと指摘されそうですが、これまで見てきたズブズブで異質な姿勢からすると、自分たちのアイデンティティーともいえるマネジメント領域から撤退するという判断は、決意を示す方法としてとても好感が持てました。
ただ、若いタレントたちに関しては、従来通りのマネージメント契約もできるようにするという言及があったため、ん〜それはどういうこと?とも思いました。
メッセージとしてやや一貫性に欠けており、その辺りはもう少し明確に説明・開示していく必要性があるでしょう。

藤島氏の赤裸々な告白

世の中のニュースとしてどれだけ触れられているかは分かりませんが、本章の最後に、井ノ原氏が代読した藤島ジュリー景子氏の手紙についても触れておきたいと思います。10分間ほどの比較的長い文章でした。
主な内容としては、反省、償いの意志、ジャニーズ事務所での自分の立ち位置・影響範囲の経緯、母メリー氏との関係性、自身のパニック障害、株式の取り扱いの話、相続税の方針など。
藤島氏が経営トップの座に就いてから今までの対応や今春のBBCの放送からの半年間、そして前回の記者会見を見て、状況の理解力・説明責任や経営者としてのリーダーシップ等は到底期待できない、この人には無理だと半ば諦めていたところはありました。
そして、この手紙の内容を聞いて、パニック障害のこともそうですが、やはり彼女には担えないポジションだったのだと、改めて気付かされました。
手紙に書かれていた内容を私は検証することができませんが、おそらく本当のことだろうと思います。

だからといって、藤島氏の経営者としての責任が無くなることは一切ありませんが、今彼女ができることとして、精一杯自らの立場を打ち明けてくれた姿勢には、敬意を表したいと思います。
そして、自身が十分な役目を果たせない可能性があるのであれば、それに代わって手腕を振るってくれる人材をしっかりと立ててほしいのです。彼女にとって東山氏は信頼の置ける人物の一人なのかもしれませんが、(後述するように)残念ながら彼に新会社の経営は無理です。やっていけません。

最後に、一点だけ指摘しておきたいことがあります。
前回の会見の分析(の中の第3章)でも少し触れた通り、今回の手紙でも藤島氏は繰り返し「親族として」という言葉を使っています。ですが、彼女が背負うべきなのは『姪として』『親族としての』の責任ではなく、『ジャニーズ事務所の経営者として』の責任です。そこだけは明確に切り分けておきたいのです。
たとえ近い血縁関係の家族・親族であったとしても、成人が起こした行為の責任は、第一義的に本人にあります。責任の重さは、本人とその起こした行為に対して、どういった立場・密接度で関わっていたのかということが主題です。
重大犯罪が起きたとき、加害者家族に無条件で罪を背負わせるのは、日本社会の非常に悪い部分だと私は考えています。

調査報告書の「同族経営」という言葉に引っ張られているようですが、あなたに親族としての責任を問うつもりはないし、世間は問うべきではありません。
指摘された同族経営というのは、家族・親族という関係性そのものに罪があるわけではなく、本来それぞれの経営者が相互牽制を利かせながら組織運営をするべきであったところを、身内の馴れ合いや外圧の排除といったものによって、「経営者」としての当然の責任を果たさなかったという点が問題視されているのです。
つまり、「同族」が主語ではなく「経営」が主語です。そこを取り違えているようでは、問題の本質を的確に捉えて対処しているとは言えないし、あなたの人生そのものを誤った形で否定することにも繋がってしまいます。
どうか勘違いしないでいただきたい。

 

2.随所に残り続ける『内輪ノリ』

さて、この章では今なお引きずり続けている、深刻な「ジャニーズ事務所の体質」について指摘します。より直感的に伝わりやすいように『内輪ノリ』という言葉で表現したいと思います。

守ることと閉じることはイコールではないはずなのですが、彼らはおそらく “閉じることで守る” というやり方をずっと見てきて、そして自らも長らくその渦中にいたので、透明性やオープンなコミュニケーションを担保しながら変革を成し遂げることでしか、大切なタレントたちやエンターテイメントの未来を守れないという今の状況が、本質的に理解できないのではないでしょうか。

ジャニーズ事務所の社名

記者会見で注目を浴びたのが社名変更でした。前章で触れたように、あらゆるものから「ジャニーズ」の名称を無くすという言葉に、初めは私もほっとしていました。
ところが、その後目にしたニュース記事から、デーブ・スペクター氏のツイートを知ることになります。10月2日の事務所公式お知らせでは “社会貢献活動「Smile Up!Project」” として意図的に何かを隠したかのような紹介のされ方になっていますが、2018年7月24日の『「Johnny’s Smile Up ! Project」のお知らせ』を見ると、彼の指摘するようにジャニー喜多川氏の存命中であり、明らかに先頭に「Johnny’s」が付いています。

私もどこまで問題かという判断には当初迷いましたが、事務所自らが「故ジャニー喜多川と完全に決別する」と宣言している以上、やはり不適切だと言わざるを得ないでしょう。
名前はそれを名乗る組織の考え方を示します。「ジャニーズ」を字面から無くしただけで、当時の空気感を引きずってしまっては元も子もありません。
やはり愛着や思い出への執着を持ち続けているのではないか、と感じてしまいます。
また、登録商標の関係上、速やかに変更ができるというにはやや合理性を感じられる(商標権侵害の懸念をクリアにする、新社名と同じあるいは近い名前に対する風評被害を考慮する必要があるという観点など)一方で、その効率性は「決別」よりも優先度の高いテーマだったのかという疑念は依然として消えません。

新会社の社名公募

32分頃、井ノ原氏が1ヶ月以内に設立する新しいエージェント会社の社名は、ファンクラブの皆さんの公募で決めたいというコメントをしています。ファンクラブ内での募集は「公募」というのか?という批判もそうですし、51分頃の東山氏のコメントを聞く限り、新会社の名称の選考過程・選考基準について現段階で方針はないようです。

ファンクラブに委ねる合理性は何か、社会一般に広く公募しない意図は何か、どういったビジョンや基準で社名を決めていくのかなど、彼らの経営者としての主体的な考えがまったく伝わってきません。むしろ、平時のファンサービスや平時のビジネス運用と同じような感覚で、新会社の社名を公募しようとしているようにさえ見えます。
個々のタレントのグループ名ならいざ知らず、決別と大転換を示さないといけない最重要名称である社名の決定を、ただのファンサービスと混同してしまうようではこの先の難局の舵取りは到底無理でしょう。

新会社の代表

事前報道では、新会社の社長ポストは外部人材ではないかという情報も目にしていたので、個人的には期待していたのですが、残念ながらふたを開けてみれば、事務所のツートップは2人とも「身内」という結果でした。
28分頃、井ノ原氏がこれまでの内向きな体質に触れ、ジャニーズを解体するからにはそうした体質を根本的に変えていかなければいけない、とコメントしています。ただ、前回9月の会見の際に指摘した『主体的な考えや経営者マインドがない』・『個人的・情緒的な語りばかり』という点は、やはり今回も感じました。

被害者救済委員会やCCOといった、ある程度実績のある外部人材が投入された部分はそこまで心配はしていないのですが、肝心の経営陣の中核がこの有り様では、結局今までの雰囲気を引きずってしまうのではないか、決別できるのか、と強い不安を覚えます。
詳しくは次章でも詳述します。

新会社の資本金

43分頃1時間40分頃の木目田氏のコメントによると、新会社の資本は以下のようになるようです。

  • 完全に新しい会社を作るのでSMILE-UP.社(現・ジャニーズ事務所)からの承継はしない
  • 役員と従業員を中心に資本を構成する
  • 藤島氏は一切資本を保有しない
  • 新会社の資本金規模や借入をするのかなどの詳細については、これから詰めていく

ここで湧いてくる疑問が、藤島氏が一切資本を保有しないのは当然としても、(エージェント契約メインの会社になるとはいえ)これだけの規模の会社の資本金を役員と従業員だけで賄えるのかということです。というか、スタートアップじゃないんだから、普通に考えて不可能だと思います。
さらに言えば、仮に役員と従業員とで資本を賄えたとしても、それは同時に外部株主を入れるつもりがないということになります。単に経営の知識がないだけなのか、外から口出しされたくないのかは不明ですが、「外圧をできるだけ遠ざけて今まで通りのジャニーズを守りたい」という意図が透けて見えるかのようです。

白波瀬氏は出席しなかった

実は私自身はそこまで白波瀬氏をマークできていなかったのですが、2000年代の裁判で法廷の証言台に立っていたこと、当事者の会などから名指しで指摘が上がっていること、各種報道で言及されていることなどから、事務所としてこの件にどう決着をつけるのだろう、という思いはあります。
また、記者会見の最後(2時間12分頃)に東山氏がポロッと「白波瀬さんやはり説明責任はあると思いますので」とコメントしており、たった一言ではありますがかなり重要な発言をしたなと感じました。

 

3.経営者目線のまともな回答ができない身内がツートップでは、存続する資格はありません

いつまで経ってもタレントとしての回答しかできない2人

まず結論から言うと、新会社の社長は絶対に外部人材が担うべきです。副社長に身内を入れることはまだあり得ても、社長・副社長両方が元タレントというのは、あまりにも考えが稚拙すぎます。
なぜなら、東山氏・井ノ原氏は2人とも、経営者としてのまともなコメントをできていないからです。

具体的なシーンを挙げるとすれば1時間54分頃、退所者への圧力に対して問われた東山氏・井ノ原氏の発言でしょうか。圧力というよりもさらに応援したい、僕自身もコミュニケーションをとっている、同じ土俵の上に立っている表現者、苦楽を共にした仲間に対して圧力を掛けることは有り得ない、健康でいてほしい、などとコメントをしています。
記者の聞き方も多少影響したのかもしれませんが、別に私たちは、仲間だからとか、みんなで支え合ってとか、あるいは個人的な思い出を聞きたいわけではないんですよね。新経営者として過去に起こっていた(と言われている)ことをどう捉え、今後どう動いていくのかを客観的・具体的に説明してくれることを期待しているのに、そういう内容は全然出てきません。

さらには、2時間9分頃。タレントたちがみんな性被害を受けたから活躍して生き残ってきたとは僕は思えない、共に死ぬ気で頑張ってきたしすごいやつは本当にすごい、誰もが実力を認めている、と井ノ原氏が語っています。
前回の会見でも藤島氏・東山氏・井ノ原氏が口を揃えて似たようなことを話していましたが、この認識は以下の4つの点で危ういと私は懸念しています。もし現役タレントたちへの疑念や好奇の目に対して牽制をするのであれば、セカンドレイプの可能性など別の切り口で語るべきです。

  1. ジャニー喜多川氏の性加害を受け入れるかどうかで、ジャニーズJr.内での自身の優遇・冷遇が左右される認識があったという複数の証言を、軽視する態度である
  2. 非常に主観的かつ仕事論に近い論調となっており、本事案に対する客観的な説明になっていない
  3. 1の証言を深く理解・考察できないことにより、客観的で効果のある真の再発防止対策が進まない可能性がある
  4. 現役タレント内に実際に性被害を受け誰かに告白したいと考えている者がいる場合、このような経営陣(先輩タレント)の言葉を受けてそれを思いとどまる可能性がある

このように、前半の説明時間に取締役会で決議し用意された台本をそれらしく読むことはできても、後半の質疑応答でそれらの取り組みに対して『客観性』と『経営者目線』をもって回答している場面はほとんどありませんでした。そしてこれは、前回9月7日の記者会見でもずっと感じていたことでした。
会社として取り組んでいくことの本質を理解し、経営者として自らの言葉で説明していく。これは普通の会社でも当然に必要ですが、何十年にも渡る性加害を認めた事務所の再建を担うトップとしては、必要どころか絶対に欠いてはならない要素です。
彼ら2人はずっと『主観』と『タレント目線』で話し続けているようにしか見えません。2回の記者会見(特に質疑応答部分)を通して経営者としての自覚と素質を見せられなかったあなたたちは、この局面で経営者をやるべきではありません。退陣して外部からきちんとした人材を入れてください。

最後に補足しておくと、会見での井ノ原氏のコメントがとても良いと評する方がいるようですが、それはどうかと思います。
たしかに井ノ原氏は、本音を感じさせる適度にリラックスした語り口と話術を持っていますが、彼は質問をいなすのが上手いのと人当たりが良いだけで、よく聞いてみると経営者としてのまともな回答はほとんどありませんでした。
あれを見て、「頑張ってるね」「素晴らしい」と言っているとするならば、記者会見を見るあなたも完全に『タレントを見る目線』になっていますよ。

被害者性を盾にして経営者としての説明責任から逃げるな

9月7日の記者会見の分析でも書きましたが、東山氏自身の性被害・性加害の認識については、今回もはぐらかすような回答で済ませています。
1時間2分頃1時間56分〜2時間0分頃)

まず、加害側の話については、謝罪しろ・賠償しろというようなことよりもまず、自身に投げかけられた疑念に対して真摯に向き合えるのか、向き合う用意があるのかという点が問われています。特に性加害やハラスメントは似たような構造の中で起こりますから、「昔だったから」「厳しく取り組んでいたから」というふわっとした内容で逃げるのではなく、声を受け付けるなり調査をするなり専門家を入れて内容を整理・説明するなりしないといけません。
何かしらの加害やハラスメントの可能性があったとするならば(しかも性加害が起きたのと同じ事務所内で)、過去にそういうことをしてきたあなたがどうして今、その体質を率先して改善していけるのですか?という点を客観的に示していく・理解を得ていくことは避けられないからです。

そして、次に被害側についてです。記者から東山氏に対して、性被害の有無について質問が飛ぶことについて、中にはセカンドレイプになるから質問すること自体けしからん!なんて声もあるようです。
性被害そしてセカンドレイプの問題は非常に難しく、私も専門家ではないため、確証をもったことは言えません。ただ、何十年にも渡る性加害を認めた事務所の新経営者として記者会見の場に立つ以上、その質問には向き合わねばならないと私は考えます。

仮に、東山氏にとってそういった質問がセカンドレイプになりうるというのであれば、事務所は彼に新社長就任を依頼するべきではないし、彼も新社長を引き受けるべきではないのです。自身の性被害認識・経験について追及される可能性があるという前提で、新社長就任を決めるべきだというのが私の考えです。
なぜならば、元タレントという内部に長くいた人間である以上、これまで事務所内でどういったことを見聞きし経験し、それに対してどう考えていて、なぜ今自分であれば事務所再建という大仕事を推し進められるのかということを、具体性・客観性をもって説明する責任を負っているからです。
そこが不透明なままでもステークホルダーや社会が新社長として認めてくれるというのは、認識違いも甚だしいです。

知床遊覧船の桂田社長のときと同じ目線で見れていますか?

もし彼らを「タレント 東山」「タレント 井ノ原」として見ている人がいるとすれば、こう言いたいです。
『知床の海で20人以上の死者・行方不明者を出す大惨事を引き起こした、知床遊覧船の桂田社長を見るときと同じくらいの厳しい意識を持てていますか?』と。
これにピンとこない人は、事務所が認めた性加害の重みをまったく適切に捉えられていません。

まず言えることとして、ジャニー喜多川氏が犯した罪は間違いなく極刑に値します。
※事案発生当時の法律関係や裁判になった際の証拠認定の難しさなど、現実的な手続き上の話はいったん脇に置いた上で、あくまでも今の社会における相対的な罪の重さという観点での話です。
※加害者を徹底的にバッシングする(私刑を加える)ことで鬱憤を晴らしたり物事の解決を図ろうとする動きに、私個人は反対の立場です。ここではあくまでも、起きたことの重大さを認識してもらうための1つの指標として述べています。

この社会には強盗や殺人などの重大犯罪と認識されている罪がありますが、ジャニー喜多川氏の行為は殺人に匹敵するどころかそれを超えるほどの重さがあると考えます。
何十年にも渡って、何百人以上の未成年の少年たちに、繰り返し性的暴行を加え続けたという事実は、計り知れない重みがあるのです。加えると、彼は休日の趣味のキャンプで個人的な知り合いの少年たちを誘って暴行していたわけではありません。タレント育成という「芸能事務所」のビジネスの中核となるところで、暴行を繰り返していたのです。
少なくとも、ジャニー喜多川氏が存命中に大規模な告発(告訴)が起き捜査機関が本格的な捜査を行って何百人単位で加害が立証されたとすれば、もう新会社うんぬんどころの騒ぎでは済まないんですよ。そんな会社は間違いなくビジネスを継続できません。

そして、ジャニー喜多川氏はもう亡くなっているんだから厳しいことを言っても仕方ないだろう、と言っている方へ。それは恐ろしく無知で愚かな考えだと気付いてください。
たとえば

  • 戦争。戦争を起こした人たちが死んだからといってこの世から戦争は無くなりましたか?
  • 殺人事件。殺人犯が捕まって刑務所に入ったからといってこの世から殺人事件は無くなりましたか?
  • 飲酒運転。ドライバーが捕まって有罪判決を受けたからといってこの世から飲酒運転は無くなりましたか?
  • ストーカー事件。ストーキングの張本人が捕まったからといってこの世からストーキングによる重大事件は無くなりましたか?
  • 教育現場での暴行(体罰)事件。メディアやSNSで拡散され校長が謝罪し加害者が退職したからといってこの世から暴行は無くなりましたか?

加害者が死んだからもう起きないと言っている人たちは正気ですか?何十年間、何を見て何を学んで生きてきたんでしょう。ぜひともその自身の態度を恥じてください。
そして、加害者や関係団体だけでなく社会や国といった単位で、再発防止に向けて動き続けていくことこそが、同じような事件を減らすための唯一の方策であると気付いてください。
どうか、お願いします。

ジャニー喜多川氏に顕著な性嗜好異常があったというのは調査報告書の中でも指摘されており、周知の事実かと思います。もちろんそれは大きな原因だったと思いますが、その性嗜好異常をなすがままに暴走させたのは周りの人間、より広く言うとこの社会の問題です。
そういった意味で、ジャニーズ事務所の新社長を務める人は相当の重責を負っています。タレントが頑張っているから温かく見守ろう、のようなレベルの目線ではダメなんです。
彼らベテランタレントには彼らなりに果たせる役割がある、でもそれは経営トップという役割ではない。私はそう考えています。

 

4.一番被害者を侮辱しているのは東山氏と井ノ原氏です

NGリストが存在すること自体があり得ない

章を追うごとにボルテージが上がってしまってあれなのですが、今回のNG記者リストのニュースを知って、私ははらわたが煮えくりかえりました。
記者会見映像を見るだけでも、なぜかメジャーどころの記者があまり当たらないし、何回も揉めているし(詳細はあまり聞き取れませんでしたが)、一部記者から異常な状況への抗議の声がTwitter上で挙がっていたりして、やり方がおかしいんじゃないかとは思っていましたが、NGリストという決定打が出ましたね。

ジャニーズ事務所側はちゃんと拒否しましたと言っていますが、そのリストが実際に会場に持ち込まれたり、記者から疑念の声が挙がっている時点でアウトです。記者会見のホストである事務所側がちゃんと握れていない、コントロールできていない時点で失格なんです。
「拒否しました」ではなく、ちゃんと念押しをして契約解除や損害賠償請求というカードを見せて、会見当日の司会者に至るまで徹底的に方針を守らせないとダメです。「事前に拒否したから責任はない」と言っている時点で経営者意識はありません。
誰の意図がどういう経路で入り込んだのかは分かりませんが、結局、スタッフに色々任せているタレントの感覚が抜けていないのでしょう。
そして、リストの存在がすっぱ抜かれた以上、損害賠償請求なりをして徹底的に事務所としての立場を示さないといけません。正直私個人としては、リストの作成者に次の記者会見で謝罪してほしいくらいです。

2時間0分頃に井ノ原氏が「会見を見ている全国の被害者やジャニーズJr.の子供たちに、揉めている姿を見せたくない。ルールを守ってほしい。」というような内容を言っていますが、一番被害者をバカにしているのはあなたですよ。そして、揉めているのはあなたがた事務所が真摯な対応をしないからであって、記者のせいではないです。
また、一部記者の態度がひどいという指摘もあるようですが、それはNGリストのような形で排除することを正当化する理由には到底なり得ないと考えます。
たしかに記者側にも多少の強引感はあるとは思いますが、別に暴言を吐いているわけでも粗暴な振る舞いをしているわけでも無関係な話をしているわけでもないです。うるさいとか行儀が悪いとか厳しいことを聞かれるとか、その程度の理由で記者を除外していいはずがないのは明白です。
日本人は「ルールを守る」とか「他人に迷惑をかけない」という慣習に盲目的に追従し過ぎていて、ジャーナリズムを軽視していると感じます。優先順位がおかしいんです。
積極的な報道と相互牽制、報道と地続きにある私たちの知る権利、そしてルールが誰によりどんな目的で作られそこに合理性はあるのか、ルールを守ることの優先順位はこの場において最上位かなど、いくつも論点があります。

そして何より、本当に記者側に問題があるのであれば、それは言論で対抗すべきです。記者の問題点を合理的に説明できるのであれば、それを説明した上で何らかのお願いや対処をすればいい、あるいは質問されたときの回答で指摘すればいいのであって、こんな不透明な形で特定の記者を排除する態度はどう考えてもあり得ません。
記者会見というのは、主催者と記者たちのバトルのように見えがちですが、記者たちの向こう側にはおびただしい数の視聴者がいます。その中にはもちろん、性加害の被害者も現役タレントも業界のステークホルダーも私のような一般人も含まれています。記者対応をないがしろにするということは、その向こう側にいる何万人・何億人もの人々をなめていることに他なりません。
司会者も「いえ、フェアです。ちゃんと全体見えてますから。」「いえ、まったく茶番ではないです。」などと発言していますが、フェアかどうか茶番に見えているかどうかは見ている側が判断することであって、司会者が押し付けられることではないですよね、と思いました。

海外の反応までは情報収集できていませんが、これだけの大問題を起こした上にこんなおままごとみたいな記者会見が繰り広げられていて、日本人として本当に恥ずかしいです。こんなことが通用しているのは日本国内だけではないでしょうか。

メディアも悪いのに偉そうに追及するなという気持ちは分かるけど・・

もう一点、よく勘違いされがちなポイントに触れておきます。
今回の性加害事件では、「マスメディアの沈黙」(再発防止特別チームの調査報告書52ページ)も問題の長期化を助長したと指摘されており、私もそう考えています。
それもあって、メディアも事務所と同罪なのに、記者会見で偉そうに追求してるなんてふざけるなよ!という声を耳にします。その気持ちはよく分かります。分かりますが、メディアの責任を記者会見での振る舞いと直接的に紐付けて考えるのは、安直で間違っています。
あの記者会見の場は、あくまでもジャニーズ事務所がステークホルダーや世間に向けて説明をする場であって、メディア関係者が反省の意を示す場ではないからです。
「メディアの私たちも悪かったよね」を会見の場に持ち込み始めると、誰も何も言えなくなります。もっと厳密に言うと、「みんな昔から知ってた」などと軽々しく言い放つような日本社会の大半の人間は、一切事務所の問題を追及できなくなるのです。

私たちはもっと冷静に、それぞれがどういう役割を果たすべきなのかを考える必要があります。
その観点から言うと、記者たちはまずメディアの本分としてしっかり質問と批判・追及を行い、少しでもジャーナリズムの役割を全うすることが必要です。自らにも責任があるから黙る、では20年前(週刊文春の連続報道と事務所による名誉毀損訴訟のとき)と同じことの繰り返しです。むしろあのときに本来果たすべきであったメディアとしての役割を最大限果たしてこそ、反省の始まりであるとも言えるかもしれません。
だから、この署名ページでも、『ジャニーズ事務所がこの問題と誠実に向き合っているかどうか、厳しい目で報道すること』をまず求めています。
その上でもちろん、メディア自らの責任は別途、自己検証、報道、謝罪、再発防止策の実行などが必要になってくると思います。それぞれの要素をちゃんと切り分けて考えることが大切なのです。

#すべてのJr・元Jrに最大のリスペクトを

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