じゅんぺい 日本で生まれ育った29歳Japan
May 29, 2023

5月26日、藤島ジュリー景子社長の14日の発表に続き、ジャニーズ事務所が取り組みの内容を発表しました。

  1. 心のケア相談窓口の開設
  2. 外部専門家による再発防止特別チームの組成
  3. 社外取締役3名の就任予定

が主な内容です。
上記内容に対し、署名立ち上げ人が感じたことをまとめました。

 
前進しているのか後退しているのか・・

まず、具体的な取り組みの中身が発表されたのは、1つの前進かなと思います。
(とはいえこの状況で企業が取る対応としては、ごくごく「当たり前」の内容なのですが)

項目ごとに見ていきましょう。

 
1.心のケア相談窓口の開設

私も気になっている関係者の心のケアの問題。
専門家が入るということで多少の安心感はありつつも、この窓口が最終的に何を目指すものなのかがかなり不明瞭です。
心のケアというのは、1〜2回話したくらいで済むものではありません。特に抱えるトラウマが大きいほど、じっくりと中長期的に治療やカウンセリングに取り組む必要があるものだと理解しています。
そのためには、最終的に自分に合う専門家を見つけ、無理のない範囲で日常と並行してケアを続けていける環境が必要でしょう。

この窓口がいったいどれくらいの期間を想定して、息の長いケアを提供するために誰にどうバトンを受け渡していって、最終的にケアを受けた人たちがどういう状態になることを目指すのか。
監修者として鴨下氏が発表されたばかりなので、これから詳細が決まっていくのだとは思いますが、事務所が具体的に何をしたいのかはまだあまり伝わってきません。

そして、いったいどれくらいの人員体制で窓口を運営するのか?
「ジャニーズ事務所の所属経験者」全員を対象とするとのことなので、現役タレントの数は把握できているとしても、それ以外の部分はどうするのか。
元Jr.は膨大な人数がいて、さらに調査や実態解明を行っていない以上、証言をして表に出てきた数の裏にある暗数はなんとなくで推測するしかないという中で、いったい何人くらいの体制が必要と考えているのか。

被害者だけでも何百人単位でいると言われている中で、まさか1桁台の少数精鋭でやるつもりじゃないでしょうね、と思ってみたり。。
(心のケアの臨床には詳しくないので数が多ければいいというものでもないのかもしれませんが、互いの相性や全専門家が24時間専念できるかどうかという点を考えると、起きたことの規模から考えても人員体制やコミット度合いはとても気になります。)

いずれにせよ、これに関しては詳報を待つしかなさそうです。

 
2.外部専門家による再発防止特別チームの組成

私もまだまだ人生経験の浅い人間のため、26日の事務所発表で名前の挙がった方々全員を知っているわけではありません。
大部分の方に関しては事務所が載せたプロフィールと、インターネット上での検索情報やニュース情報を参考にするしかないわけですが、検事総長を務められたこともある林眞琴氏に関しては私も存じ上げています。
林氏の指揮の下に再発防止特別チームが組成され、「独立性・公正性を確保しつつ」取り組まれるという点は、注目したい部分です。

ただ、勘違いしてはいけないのは、当然のことながら彼は検察官として捜査を行うわけではないという点です。
あくまでもジャニーズ事務所の依頼に基づいて再発防止策の策定・提言を行うのであって、事務所関係者(歴代スタッフ等)への聞き取りがどれほど許されるのかといった部分にも疑問符が付きます。
何より「弊社のガバナンス上の問題点の把握及び再発防止策の策定・提言」を行うとされており、あくまでも ‘ガバナンス上’ に限定されているところが非常に巧妙です。

 
3.社外取締役3名の就任予定

就任予定のお三方には申し訳ないのですが、これについてはあまり何も感じません。
(各人に関心を持っていないという意味ではありません)
取締役会すら開かれず、身内のなあなあで牛耳られ運営されてきた杜撰な経営体質が、ようやくまともになるための第一歩を踏み出すんだなと感じたくらいです。

 
すっぽり抜け落ちた「実態解明」と「責任の所在」

さて、本題に入ります。
ここまで触れてきた3つの取り組みは、正直「ポーズ(やってるふり)」だと思われても仕方がないと思っています。
なぜなら、大きな大きな2つの要素が、すっぽりと抜け落ちているからです。

「実態解明」「責任問題」です。

今のジャニーズ事務所は、

  • 問題がなかったとは一切思っていないのに調べようとはせず
  • 事実かどうか分からないのに謝って
  • 被害を訴えた人に誠実に向き合っていくと表明しながら誰も責任を取ろうとせず
  • 何がどれくらい起きたか把握できていないのに心のケアが必要だと言い
  • なぜ起きたのかが解明されていないのに再発防止対策を進めると宣言しています。

これほどまでにすべての辻褄が合わず、徹底的に不誠実で、大事なところを全部すっ飛ばして生まれ変わったふりをして乗り切ろうとする態度には、率直に怒りを感じます。

一方で、残念ながらここまでの流れはなんとなく想像がついていました。
何十年と知らないふりを続けてきたであろう事務所が、今大きな騒ぎになったからといって急に180度方針転換するはずがない、と何となく感じていました。転換してくれると思えるほどの信頼感は、残念ながら元からありませんでした。

きっと、最後まで起きたことも責任も認めないまま逃げ切ろうとするでしょうね。
事実だと認めたが最後、さらなる説明責任の発生、経営層の辞任、被害者への賠償、そして民事訴訟を起こされたときに不利になるなど、
「ジャニーズ事務所にとってのリスク」が破壊的に増大していきますから。

※ここで注意したいのは、そっくりそのまま「事務所のリスク=タレントのリスク」とはならないことです。影響は受けますがイコールではない。
イコールだと思い込んでいる人は短期的な視野に囚われすぎて、中長期的な彼らの未来が見えていないと私は考えています。

藤島ジュリー景子社長は、14日の発表で「知りませんでした」と回答しています。
彼女が本当に知らなかったのかは、非常に疑わしくはあるけれども、真実は私には分かりません。

ただ1つ言えるのは、1企業の代表として「私は知りませんでした」で済まされるはずがないということです。
今回証言されているのは、ジャニー喜多川氏が完全なプライベートで行ったことではありません。
芸能事務所という大きな権力構造、そして1企業が進める主力事業の根幹に関わる部分で起こったと言われています。

企業で何らかの不祥事が起こったとき、
「前任者がやらかしたことなので私は知りません。責任はありません。」
という言い訳が通用しないことは子どもでも分かります。
1つの組織として1つの企業として、たとえ何度人が入れ替わろうとも、企業内で起きたことに関して責任を負うのは当然です。
たとえ自分が一切関わっていないことであっても、そのときの経営陣が率先して問題に取り組むのは当たり前のことです。
なんでこんな自明なことを何度も何度も言わないといけないのか・・。

これがもし上場企業なら、株価は暴落して、経営陣は株主総会で吊し上げられて、容赦なく解任されているのではないかと想像します。
事務所が逃げ回れている今の事態は極めて異常で大問題であり、社会としてこれを許してはいけないと考えています。

 
‘最強の人間の盾’ を使う事務所

先日25日にも書きましたが、事務所に誠実な対応を求めながらいかに現役タレントたちを守っていくのか、これは非常に難しい課題です。

その中の1つとして、現役ジャニーズタレントをCMに起用している企業の対応が問われています。週刊文春でも、複数回(4月26日5月24日)スポンサー各社に対する緊急アンケートが実施されています。
動きが鈍いし、対外的な印象を落とさないためのポーズ(建前)だと言ってしまえばその通りなのですが、少しずつジャニーズ事務所の対応について踏み込んだ回答をする企業が増えてきたことは、1つの希望として捉えています。

ジャニーズ事務所としては経営に影響が出ることを最も嫌がるはずなので、そういう意味でスポンサー企業の動向は非常に重要です。
ただし、スポンサー企業にとっては起用を続けても批判され、起用をやめても批判される。彼らは難しい立ち位置にいるとも思います。

一部では、スポンサー企業への不買運動・抗議運動も起きており、それに対する批判の声もまた挙がっています。
私も当初は不買運動が頭をよぎったこともありましたが、「何をどこまで?」・「どうすれば効果的?」という点について自分の中で確証を得られなかったため、今回は署名活動という選択をしました。
ただ、お金という切り口からジャニーズ事務所に誠実な対応を促すという意味では、様々な方法があり様々に提案され行動されてしかるべきだと考えていますので、不買運動も1つの意思表示の方法であると考えています。

不買運動を非難する一部の人たちやスポンサー企業が出しているコメントとして、「タレントたちに罪はない」というものがあります。その想いには私も共感できますし、大切な視点だと考えます。
ただ、1つ忠告しておきたいのは、「もう少し客観視しないと事務所の思う壺ですよ」ということ。

とても強烈な言い方をすることをお許しいただきたいのですが、ジャニーズ事務所にとってタレントたちは「最強の人間の盾」なんです。
好感度が高く、日本中から愛され、今回の問題でも守られるべき存在として広く認知され、そしてジャニーズ事務所ととても近い位置にいる。
事務所は「タレントたちを最優先に守らなければ」という言葉を大義名分にして、世間と事務所の間に巧妙に現役タレントたちを立たせ、事務所側が軽傷で済むよう「人間の盾」にしていると私は感じています。

今回の件を抜きにして冷静に考えてほしいのですが、取引先が反社会的なことを起こしたり大きな不祥事を起こしたときに契約を打ち切るのは、企業として普通のことです。ビジネスですから、それはそういうものです。
そしてもし、スポンサー企業がジャニーズ事務所との契約を打ち切ったのなら、それは打ち切った企業でも不買運動を起こした人たちでもなく、スポンサー企業を納得させられるような対応を取れなかったジャニーズ事務所の責任です。
そのとき、批判する相手はジャニーズ事務所が妥当であり、私個人としては今の世の中の流れは批判する矛先を見誤っていると感じています。

じゃあ、もしCMを降ろされたら彼らはどうなるんだという点ですが、救済するにしても事務所とタレント間の契約を差し置いて直接契約を結ぶのは、おそらく法的に難しいのではないかと想像します。
なので、しばらく耐えざるを得ないのか、別の事務所に移籍するのか、契約打ち切りではなく期限付きの停止にするのかなど、どんな方法が適切なのかは私にもまだ分かりません...。

ただ、絶対に忘れないでほしいのは、目の前の1本のCMだけを見るのではなく、彼らタレントのこの先10年20年の未来を見据えてほしいということです。
彼らには魅力あふれるタレントとして、あるいは1人の人間として、まだまだ何十年も人生を歩んでいく未来があります。
そして、その未来のためには、今ジャニーズ事務所が誠実な対応をとって、彼らに背負わせてきた「疑惑」を払拭しなければいけません。
彼らが重たい疑惑から解放され、海外進出への道も開かれ、自ら力強く人生を切り開いていく、そんな明るい未来のためには、今事務所の誠実な対応と、一連の問題の責任をとる姿勢が不可欠なのです。

目の前の1本のCMに囚われすぎて、短期的な視野に囚われすぎて、この先何十年と輝き続けるであろう彼らの未来という、中長期的な視野を見落とさないでほしいのです。

 
事務所のずさんな対応が引き寄せる泥沼化の未来

『すっぽり抜け落ちた「実態解明」と「責任の所在」』の章でも書きましたが、このまま明らかなごまかしと責任逃れが続けば、最終的には訴訟という切り札が出てきて、この問題が泥沼化するのではないかと想像しています。

係争中は「係争中のためコメントは差し控える」というフレーズによって一時的に沈静化したように見えるかもしれません。
ただ、(当事者への配慮で部分的に非公開になる可能性はあるとしても)裁判というのは公開で行われ、後から誰でも記録を閲覧できます。
また、判決が出るたびに重要な報道素材となり、話題に挙がります。

もちろん、被害者がいる話であり、訴えるかどうかは最終的には当事者が決めることなので第三者にとやかく言う資格はありません。
でも、もし事務所の不誠実な対応によって、当事者たちが訴訟という重い決断に踏み込まざるを得なかったのだとしたら、ジャニーズ事務所が生まれ変わり後世にジャニーズの ‘光’ の部分を残し続けることは、非常に難しくなるでしょう。

奇しくも昨日今日と、ジャニーズJr.の公式Twitterアカウント開設と、ライブイベント「ALL Johnnys'Jr. 2023 わっしょいCAMP! in Dome」の開催発表がありました。
前から決まっていたことだという言い訳があるのかもしれませんが、なぜこのタイミングでGOしたんですか・・。
もうこれ以上、現役タレントを「盾」にしないでください。マジで。

 

以上です。長文を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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