

沼津エスペラント会から依頼をいただき、標題の件について本キャンペーンで公開いたします。
以下、沼津エスペラント会藤巻謙一さまからのメッセージです。
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沼津エスペラント会が2020年1月20日、2021年1月10日、2月11日に株式会社グーテンベルクオーケストラ(GO社)に宛てたメールを公開します。なお1月10日と2月11日のメールにはGO社菅付氏からの返信がありましたが、受信確認程度のものにすぎませんでしたので、公開しません。
■1通目(2020年12月20日)
「誌名につきまして」2020年12月20日発信
担当者様
突然メールを差し上げる失礼をお許しください。
沼津エスペラント会の藤巻謙一と申します。
御社の新刊雑誌名について、二、三申し上げたいことがあり、このメールを差し上げる次第です。
(1)esperanto (Esperanto) という誌名は、世界エスペラント協会が発行している機関紙で、すでに第二次世界大戦前から使われています。https://uea.org/revuoj
(2)表紙はカタカナ表記「エスペラント La Revuo Orienta」となっていますが、(一財)日本エスペラント協会が発行する機関紙で、これもすでに太平洋戦争前から使われています。https://www.jei.or.jp
御社が誌名を決める際、このようなことについて調査されましたか?
(3)また、エスペラントは、単に「思想」ではなく、実体のある「ことば」で、世界中で日々使われています。
誌名をesperantoとしながら、内容がエスペラントに関する研究などでもなく、しかも全て英文というのは、エスペラント話者としては、強い違和感を感じざるを得ません。希少言語の話者が、そのことばの名前を、単なる看板として使われてしまったように感じます。
以上三点、私の感想として、お伝えいたします。
沼津エスペラント会 藤巻謙一
■2通目(2021年1月10日)
『Esperanto Culture Magazine』編集長
グーテンベルクオーケストラ代表取締役/編集者
菅付雅信 様
昨年12月20日にメールを差し上げた沼津エスペラント会の藤巻謙一と申します。
私のメールへのお返事はいただけませんでしたが、一般財団法人日本エスペラント協会の公開質問状、そしてそれに対する菅付雅信様のお返事を読み、以下3点、申し上げたいことがあり、このメールをお送りする次第です。
(1)
esperantoという月刊誌が世界エスペラント協会(Universala Esperanto-Asocio/UEA)の編集のもとで発行されていることをご存知であったにも関わらず同じ誌名を採用されたのは、同協会が発行するesperanto誌を、弱小言語話者たちが発行するちっぽけな月刊誌と侮ったからではありませんか。さもなければ、先行する国際雑誌と同じタイトルを後発国際雑誌が採用するなどということはあり得ません。
CDのタイトルや、喫茶店、ホテル、写真スタジオ、ワインなどの名前にesperantoが使われていることを挙げて、御誌がesperantoと名乗ることを擁護する向きもあるようです。しかし、これらが、異業種、異分野のものであることにご注意ください。多くの場合、そのように名付けるのは、創業者やご本人がエスペラント話者である場合や、エスペラントに深い共感を持っている場合です。そのような場合は「メタファー」として名付けることはあり得るでしょうし、エスペラント話者も目くじらを立てることはありません。
しかし、同分野同業種の後発国際雑誌がesperantoをタイトルに採用するようなことは、仮に本当にエスペラントに対する共感があったとしても、許容できることではありません。この場合は、メタファーというより「剽窃」と言う方が適切です。
まったく同名の出版物だけはやめてほしいと思います。
(2)
表紙やサイトのデザインから見て、esperantoがタイトルで Culture Magazineがサブタイトルであるようにしか見えませんが、もしも「Esperanto Culture Magazine」が全体として貴国際雑誌のタイトルだとしてもひとこと申し上げます。
言語の名前であるesperantoと英語名Culture Magazineを併置するのは、奇妙なキメラとしか言いようがありません。例えば「Deutsch Culture Magazine」のような雑誌名が可能でしょうか。
御誌の場合には、全体を英語で、例えば「Transnational Culture Magazine」などとした方が、読者にとっても分かりやすく、御誌の内容を的確に表すように思えます。
エスペラントは単なる思想ではありません。ことばです。言語としてのエスペラントから、イメージだけを切り取って利用するのはやめてほしいです。
(3)日本エスペラント協会宛のお返事で、御誌の次号、またサイトの一部にエスペラントでの訳を掲示するとの提案がありました。
御誌が発行される前の提案でしたら、あるいは一考に値するものだったかもしれません。しかし、創刊号発行後、また、この不愉快な状況のもとでそのような提案をするのは、例えるならば「うるさく吠える犬に肉片を投げ与えて黙らせようとする」態度というほかありません。これ以上エスペラント話者を侮蔑するのはやめていただきたいです。
編集者をはじめ御誌への寄稿者の皆様は、みな高い見識のある方々だとうかがっています。以上述べました三点を、改めてお考えいただきますようお願い申し上げます。
2021年1月10日
藤巻謙一
■3通目(2021年2月11日)
グーテンベルクオーケストラ代表取締役/編集者
菅付雅信 様
沼津エスペラント会の藤巻謙一です。
一般財団法人日本エスペラント協会のサイトに掲示された御社の声明(2月8日付)を拝見しました。
次の2点を注視しつつ今後の経緯を見て、必要があれば再度私どもの意見をお伝えいたします。
(1)変更後の御誌の新しい名前がどのようなものであるか。
(2)「先行商標登録」という手法で企業や団体に法外な金額を要求する手合いもいると聞いています。「Esperanto Culture Magazine/エスペラントカルチャーマガジン」という商標登録申請中の誌名を、御社がどのように取り扱うか。
今回の出来事で私どもはとても困惑し、迷惑を被っています。次にあげる理由で、その原因と責任は全面的に御社にあります。
(1)エスペラントの普及団体が活動していること、そして「esperanto/エスペラント」をタイトルとする雑誌が発行されていることを知りながら、日本国内、国外のどの団体とも事前に協議することなく、「esperanto」またはその単語を含む語群をタイトルとし、英文国際文化雑誌を発行したこと。
(2)現在では削除されているが、当初、御誌のサイトに著作権マーク付きの「©️ESPERANTO」を掲示したこと。
(3)エスペラントについての不十分な理解に基づいて勝手なイメージを描き、「メタファー」と称して「esperanto」の語(またはその語を含む語群)を英文国際文化雑誌のタイトルとして利用したこと。
以上3点について御社の声明の中には弁解や謝罪のことばがなかったのは、たいへん残念です。
なお、2020年12月20日と2021年1月10日にお送りしたメールと、本日差し上げるこのメールは、エスペラント話者の仲間たちと共有し、しかるべきサイトに公開いたします。
2021年2月11日
沼津エスペラント会
藤巻謙一
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