風邪薬等の市販薬のネット購入時にビデオ通話を義務付ける厚生労働省の改正案の撤回を求めます。履歴管理をしたうえで、従来のネット販売の継続を認めるべきです。


風邪薬等の市販薬のネット購入時にビデオ通話を義務付ける厚生労働省の改正案の撤回を求めます。履歴管理をしたうえで、従来のネット販売の継続を認めるべきです。
署名活動の主旨
1.起案者
一般社団法人新経済連盟 https://jane.or.jp/
2.署名を求める内容
風邪薬等の市販薬のネット購入時にビデオ通話を義務付ける厚生労働省の改正案※の撤回を求めます。履歴管理をしたうえで、従来のネット販売の継続を認めるべきです。
※1 厚生労働省は、現在、厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会で、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の一部改正案を2025年の通常国会に提出することを想定して検討中です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_430263.html
※2 具体的な改正内容は、下記3.参照。2024年12月26日の上記審議会でとりまとめ案を議論予定です。
3.厚生労働省の規制の案の概要
厚生労働省が審議会で示している直近の案(2024年10月31日)に新経済連盟のコメント(青枠と青字)を追加記入したものが下記の資料です。
(1)背景 若年者を中心にした市販薬の濫用の社会問題化
(2)対象 濫用等のおそれもある医薬品※
※風邪薬、咳止め、鼻炎薬、鎮静剤、痛み止めの一部→パブロン、浅田飴、アルガード、ナロンエースなどが該当
(3)具体的な規制案 下記資料参照。なお、下記の厚生労働省案では、「オンライン」とは「ビデオ通話を使用したネット販売」のことを指しています。
4.この規制案が実施された場合に予想できる悪影響
(1)改正目的を十分に達成できません。
入手経路の大半を占める実店舗での対面販売における有効な対応策(履歴管理等)が見送りをされており、今回の法律改正の動きの背景になっているオーバードーズ対策そのものの実効性を欠いています(後述5.も参照)。
(2)適正使用者の医薬品アクセスを合理的な理由なく著しく制限することになり、国民の健康確保に支障を生じさせます。
ビデオ通話での提供はかなりハードルが高く、対面以外の販売経路は事実上十分に提供できなくなるおそれがあります。非対面での購入による適正使用者の利便性を合理性がないまま著しく制限することになってしまいます(後述5.も参照)。
(例)
・大学生や社会人で一人暮らしの若者が20歳未満だとネットで風邪薬などを一切買えなくなります。
・大容量の定義次第で、身体が不自由なお年寄りや20歳以上の大家族の方も、多くの風邪薬などをネットで買えなくなります。
・近隣に実店舗がない地方住民等でネットでの購入という手段を使わざるをえない人にとっては、死活問題です。
5.厚生労働省の規制の案に対する見解と評価
(1)市販薬の濫用に関する喫緊の課題と配慮すべき事項について
①市販薬を用いた若年者によるオーバードーズは喫緊の課題であり、濫用対策が必要であることには異論がありません。
②一方、市販薬はセルフメディケーションの観点から有用であり、全国各地に存在する適正使用者による市販薬へのアクセスや利便性についても配慮が必要です。
(2)医薬品の販売区分及び販売方法の見直しに関する厚生労働省案に対する問題点について
①濫用に使用した市販薬を実店舗で入手する人が多い(すぐに入手したいというニーズなど)という調査報告がなされているにもかかわらず、有効な方策として期待される対面での履歴管理等は見送りをしています※。一方で、一部のネット販売を一律に禁止(ネット販売可能なのは20歳以上かつ小容量(定義未定)1個のみになる)したうえで、販売経路は対面やビデオ通話のみとするというのが見直しの方向です。これでは、課題への有効な対応策とはなりません。
※厚生労働省の審議会(2024年10月31日)において、対面販売の新ルールで当初は必要とされていた3つの措置の導入が先送りになり不要でいいことになりました。これは、オーバードーズ対策として明らかに後退したことになります。3つの措置とは、ア)販売記録の作成保存や履歴の確認、イ)手に取れない場所への陳列、ウ)20歳未満への身分証確認です。一方で、同日の会議でネット販売の規制の範囲はかわっていません。
②ネット販売におけるビデオ通話の実施には新たな設備投資が必要である上、ビデオ通話の予約システム等の導入により購入ステップも販売事業者のシステムも複雑になることから、従来ネット販売を行ってきた全国各地の薬局やドラッグストア等にとって極めてハードルが高く、非対面での提供が事実上困難になるおそれがあります。※下記参考資料を参照。
③大容量や小容量の定義は市販薬の販売方法等に大きく影響するにもかかわらず、肝心のその定義が決まらないまま、大容量はネット販売を禁止するという結論のみが先行しているのは、明らかに合理的ではありません。
④審議会による厚生労働省の検討過程では、オーバードーズの当事者(若者や支援団体)、適正使用目的のネットでの購入者、地方の消費者の声等を聞いておらず、そこへの真摯な対応や議論がきちんと行われているのか、疑義があります。
(3)上記(1)(2)を踏まえた規制の在り方への見解
①このままでは、オーバードーズ対策として実効性がありません。また、それだけでなく、地方在住者を含む適正使用者による市販薬へのアクセスが著しく阻害されることから、目指すべき「国民の安心・安全」とは真逆の方向に向かってしまいます。
②現状の対面販売でのオーバードーズ対策への効果の検証・エビデンスも十分にありません。履歴確認すら求めない中での施策の有効性は不確かであり、薬事監視も困難です。それにもかかわらず、対面販売・ビデオ通話は顔をみているので安全だというのは、依然として『対面神話』を引きずっています。このことは、エビデンスがない(むしろ逆のエビデンスあり)にもかかわらず「対面はOK、ネットはNG」ということであり、このままでは政府の方針であるデジタル原則にも反するやりかたがまかり通ってしまうという看過できない事態になります。
(参考)2024年11月25日の規制改革推進会議WGで提出した下記の厚生労働省の資料のデータを見ると、販売経路の大半が実店舗であること、履歴管理等が有効な対策であることについて、厚生労働省が用意した資料自体が示唆しています。
6.新経済連盟の見直し案について
・ネット販売について、現行のルールを当然に徹底した上、記録に基づく販売管理等追加的な対策を講じることで、厚労省案で禁止とされている範囲も販売の継続を認めるべきです。2024年11月25日規制改革推進会議第3回健康・医療・介護ワーキング・グループでの提出資料で既に案のイメージを提案しています。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2409_04medical/241125/medical01_04.pdf
7.直近1年の経緯等
新経済連盟は、本問題につき下記のとおり意見表明をしてきました。
(1)2024年1月31日、厚生労働省が1月12日に公表した、「医薬品の販売制度に関する検討会とりまとめ」について、意見を表明しました。
https://jane.or.jp/proposal/pressrelease/21187.html
(2)2024年5月16日、厚生労働主催の厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会において、プレゼンをしました。
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001254409.pdf
(3)2024年9月13日、「規制改革提言2024」の1項目として本問題を提起しました。
https://jane.or.jp/proposal/pressrelease/22678.html
(4)2024年11月25日、規制改革推進会議が開催した「第3回健康・医療・介護ワーキング・グループ」でプレゼンしました。
https://jane.or.jp/proposal/theme/23406.html
なお、上記(4)の会議では、規制改革推進会議メンバーからは、「厚生労働省は、ドラッグストアがない、薬剤師がいないような地方のことを考えていない」、「厚生労働省が論理の飛躍をしておりエビデンスベースになっていない」との指摘がありました。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2409_04medical/241125/medical03_minutes.pdf
8.関連報道
「薬ネット販売に過重規制浮上 安全安心はフェアな改革で」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD16BFQ0W4A211C2000000/
「市販薬販売、勢力図変わるか ビデオ通話ルールで明暗」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD022LQ0S4A201C2000000/
「医薬品の販売規制案にドラッグストア反発の事情市販薬のオーバードーズ問題に有効な規制とは」
https://toyokeizai.net/articles/-/768551?page=5
9.署名の使用使途
今回お寄せいただいた署名数と個別のコメント内容は、本件要望の実現のために、政治行政関係者、メディア関係者、有識者等に対して、公表されている内容につき、幅広く活用させていただきます。
以上
―――――――――――――――――――
※編集履歴※
2025/1/7 厚労省の用語では「オンライン」はビデオ通話のことを指すため、混乱を避けるために「オンライン購入時」→「ネット購入時」に修正しました。
署名活動の主旨
1.起案者
一般社団法人新経済連盟 https://jane.or.jp/
2.署名を求める内容
風邪薬等の市販薬のネット購入時にビデオ通話を義務付ける厚生労働省の改正案※の撤回を求めます。履歴管理をしたうえで、従来のネット販売の継続を認めるべきです。
※1 厚生労働省は、現在、厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会で、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の一部改正案を2025年の通常国会に提出することを想定して検討中です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_430263.html
※2 具体的な改正内容は、下記3.参照。2024年12月26日の上記審議会でとりまとめ案を議論予定です。
3.厚生労働省の規制の案の概要
厚生労働省が審議会で示している直近の案(2024年10月31日)に新経済連盟のコメント(青枠と青字)を追加記入したものが下記の資料です。
(1)背景 若年者を中心にした市販薬の濫用の社会問題化
(2)対象 濫用等のおそれもある医薬品※
※風邪薬、咳止め、鼻炎薬、鎮静剤、痛み止めの一部→パブロン、浅田飴、アルガード、ナロンエースなどが該当
(3)具体的な規制案 下記資料参照。なお、下記の厚生労働省案では、「オンライン」とは「ビデオ通話を使用したネット販売」のことを指しています。
4.この規制案が実施された場合に予想できる悪影響
(1)改正目的を十分に達成できません。
入手経路の大半を占める実店舗での対面販売における有効な対応策(履歴管理等)が見送りをされており、今回の法律改正の動きの背景になっているオーバードーズ対策そのものの実効性を欠いています(後述5.も参照)。
(2)適正使用者の医薬品アクセスを合理的な理由なく著しく制限することになり、国民の健康確保に支障を生じさせます。
ビデオ通話での提供はかなりハードルが高く、対面以外の販売経路は事実上十分に提供できなくなるおそれがあります。非対面での購入による適正使用者の利便性を合理性がないまま著しく制限することになってしまいます(後述5.も参照)。
(例)
・大学生や社会人で一人暮らしの若者が20歳未満だとネットで風邪薬などを一切買えなくなります。
・大容量の定義次第で、身体が不自由なお年寄りや20歳以上の大家族の方も、多くの風邪薬などをネットで買えなくなります。
・近隣に実店舗がない地方住民等でネットでの購入という手段を使わざるをえない人にとっては、死活問題です。
5.厚生労働省の規制の案に対する見解と評価
(1)市販薬の濫用に関する喫緊の課題と配慮すべき事項について
①市販薬を用いた若年者によるオーバードーズは喫緊の課題であり、濫用対策が必要であることには異論がありません。
②一方、市販薬はセルフメディケーションの観点から有用であり、全国各地に存在する適正使用者による市販薬へのアクセスや利便性についても配慮が必要です。
(2)医薬品の販売区分及び販売方法の見直しに関する厚生労働省案に対する問題点について
①濫用に使用した市販薬を実店舗で入手する人が多い(すぐに入手したいというニーズなど)という調査報告がなされているにもかかわらず、有効な方策として期待される対面での履歴管理等は見送りをしています※。一方で、一部のネット販売を一律に禁止(ネット販売可能なのは20歳以上かつ小容量(定義未定)1個のみになる)したうえで、販売経路は対面やビデオ通話のみとするというのが見直しの方向です。これでは、課題への有効な対応策とはなりません。
※厚生労働省の審議会(2024年10月31日)において、対面販売の新ルールで当初は必要とされていた3つの措置の導入が先送りになり不要でいいことになりました。これは、オーバードーズ対策として明らかに後退したことになります。3つの措置とは、ア)販売記録の作成保存や履歴の確認、イ)手に取れない場所への陳列、ウ)20歳未満への身分証確認です。一方で、同日の会議でネット販売の規制の範囲はかわっていません。
②ネット販売におけるビデオ通話の実施には新たな設備投資が必要である上、ビデオ通話の予約システム等の導入により購入ステップも販売事業者のシステムも複雑になることから、従来ネット販売を行ってきた全国各地の薬局やドラッグストア等にとって極めてハードルが高く、非対面での提供が事実上困難になるおそれがあります。※下記参考資料を参照。
③大容量や小容量の定義は市販薬の販売方法等に大きく影響するにもかかわらず、肝心のその定義が決まらないまま、大容量はネット販売を禁止するという結論のみが先行しているのは、明らかに合理的ではありません。
④審議会による厚生労働省の検討過程では、オーバードーズの当事者(若者や支援団体)、適正使用目的のネットでの購入者、地方の消費者の声等を聞いておらず、そこへの真摯な対応や議論がきちんと行われているのか、疑義があります。
(3)上記(1)(2)を踏まえた規制の在り方への見解
①このままでは、オーバードーズ対策として実効性がありません。また、それだけでなく、地方在住者を含む適正使用者による市販薬へのアクセスが著しく阻害されることから、目指すべき「国民の安心・安全」とは真逆の方向に向かってしまいます。
②現状の対面販売でのオーバードーズ対策への効果の検証・エビデンスも十分にありません。履歴確認すら求めない中での施策の有効性は不確かであり、薬事監視も困難です。それにもかかわらず、対面販売・ビデオ通話は顔をみているので安全だというのは、依然として『対面神話』を引きずっています。このことは、エビデンスがない(むしろ逆のエビデンスあり)にもかかわらず「対面はOK、ネットはNG」ということであり、このままでは政府の方針であるデジタル原則にも反するやりかたがまかり通ってしまうという看過できない事態になります。
(参考)2024年11月25日の規制改革推進会議WGで提出した下記の厚生労働省の資料のデータを見ると、販売経路の大半が実店舗であること、履歴管理等が有効な対策であることについて、厚生労働省が用意した資料自体が示唆しています。
6.新経済連盟の見直し案について
・ネット販売について、現行のルールを当然に徹底した上、記録に基づく販売管理等追加的な対策を講じることで、厚労省案で禁止とされている範囲も販売の継続を認めるべきです。2024年11月25日規制改革推進会議第3回健康・医療・介護ワーキング・グループでの提出資料で既に案のイメージを提案しています。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2409_04medical/241125/medical01_04.pdf
7.直近1年の経緯等
新経済連盟は、本問題につき下記のとおり意見表明をしてきました。
(1)2024年1月31日、厚生労働省が1月12日に公表した、「医薬品の販売制度に関する検討会とりまとめ」について、意見を表明しました。
https://jane.or.jp/proposal/pressrelease/21187.html
(2)2024年5月16日、厚生労働主催の厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会において、プレゼンをしました。
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001254409.pdf
(3)2024年9月13日、「規制改革提言2024」の1項目として本問題を提起しました。
https://jane.or.jp/proposal/pressrelease/22678.html
(4)2024年11月25日、規制改革推進会議が開催した「第3回健康・医療・介護ワーキング・グループ」でプレゼンしました。
https://jane.or.jp/proposal/theme/23406.html
なお、上記(4)の会議では、規制改革推進会議メンバーからは、「厚生労働省は、ドラッグストアがない、薬剤師がいないような地方のことを考えていない」、「厚生労働省が論理の飛躍をしておりエビデンスベースになっていない」との指摘がありました。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2409_04medical/241125/medical03_minutes.pdf
8.関連報道
「薬ネット販売に過重規制浮上 安全安心はフェアな改革で」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD16BFQ0W4A211C2000000/
「市販薬販売、勢力図変わるか ビデオ通話ルールで明暗」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD022LQ0S4A201C2000000/
「医薬品の販売規制案にドラッグストア反発の事情市販薬のオーバードーズ問題に有効な規制とは」
https://toyokeizai.net/articles/-/768551?page=5
9.署名の使用使途
今回お寄せいただいた署名数と個別のコメント内容は、本件要望の実現のために、政治行政関係者、メディア関係者、有識者等に対して、公表されている内容につき、幅広く活用させていただきます。
以上
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※編集履歴※
2025/1/7 厚労省の用語では「オンライン」はビデオ通話のことを指すため、混乱を避けるために「オンライン購入時」→「ネット購入時」に修正しました。
このオンライン署名は終了しました
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2024年12月22日に作成されたオンライン署名