防衛省の「まるわかり 日本の防衛」(こども防衛白書)の小中高校生への配布反対

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署名活動の主旨

防衛省は『まるわかり(こども)防衛白書』(2026年版)を全国の小中高校生に配布しようとしています。その内容は中国、北朝鮮、ロシアを名指しで敵視し、子どもたちの敵対心を煽る一方、アメリカを同盟国としてアメリカと一体になって戦争することを肯定しています。これは、前の戦争で「鬼畜米英」と煽り、子どもたちを戦争へ駆り立てて行った軍国主義教育への逆戻りであり、憲法の平和主義に基づく教育を完全に否定するものです。このような「こども防衛白書」を子どもたちに絶対に手渡してはなりません。

そこで私たちは全国の都道府県(また市町村)教育委員会に『まるわかり(こども)防衛白書』の配布に協力しないよう求める下記の要望書を提出することにしました。ぜひ、この要望書に賛同くださいますようお願いします。

〇 呼びかけ団体  「戦争教科書はいらない」大阪連絡会
 賛同人(100名)   

赤井純治 新潟大学名誉教授、
麻生多聞 東京慈恵会医科大学医学部・社会科学研究室教授
浅野史生 弁護士 第二東京弁護士会
阿部太郎 名古屋学院大学教授
池内 了 名古屋大学名誉教授
石井まこと 大分大学経済学部教授
石川 求 東京都立大学元教員
石河秀夫 元埼玉弁護士会会長
石口俊一 弁護士 広島弁護士会
板垣雄三 東京大学名誉教授(中東研究)
一盛真 大東文化大学文学部教員       
伊藤克美 新潟大学名誉教授         
伊藤亮司 新潟大学農学部 助教        
井野博満 東京大学名誉教授
井上啓 弁護士 神奈川県弁護士会
井上正信 弁護士 尾道総合法律事務所
井原 聰 東北大学名誉教授
指宿昭一 弁護士 暁法律事務所 東京都
岩井信 弁護士 神田橋綜合法律事務所
植田健男 名古屋大学名誉教授
大平 剛 北九州市立大学 教員
大森 典子 弁護士 町田法律事務所         
岡田行雄 熊本大学法学部教授          
小笠原伸児 弁護士 京都法律事務所      
隠岐さや香 東京大学教授
荻野富士夫 小樽商科大学名誉教授 歴史学
金井学 東京大学総合文化研究科特任准教授
川嶋みどり 日本赤十字看護大学名誉教授
川村理 弁護士 東京弁護士会
北 明美 福井県立大学名誉教授
木戸衛一 大阪大学招へい教授
木下智史  関西大学教授              
清末愛砂 室蘭工業大学大学院教授         
小出重義 弁護士 埼玉県                 
纐纈厚 山口大学名誉教授 
児玉勇二 弁護士 東京弁護士会
小寺隆幸 京都橘大学元教授
呉東正彦 弁護士 神奈川県弁護士会
後藤仁敏 鶴見大学名誉教授
薦田伸夫 弁護士 愛媛県
今 重一 弁護士 釧路弁護士会
齋藤信一 弁護士 仙台弁護士会
佐久間敬子 弁護士 仙台弁護士会
佐藤文広 立教大学名誉教授
佐藤 学 東京大学名誉教授
佐藤由紀子 弁護士 仙台市        
清水 善朗 弁護士 岡山弁護士会                      
生源寺孝浩 元京都橘大学教授 
白鳥紀一 九州大学元教授
菅野礼司 大阪公立大学名誉教授
杉浦ひとみ 弁護士 東京都
関耕平 島根大学法文学部教員
瀬山士郎 群馬大学名誉教授
高原孝生 明治学院大学名誉教授
武井由紀子 弁護士 東京都              
田中利幸 歴史家                         
谷本盛光 新潟大学 名誉教授
多羅尾光徳 東京農工大学教員
鶴田廣巳 関西大学名誉教授
寺尾光身 名古屋工業大学名誉教授
富﨑正人 弁護士 大阪市
豊島耕一 佐賀大学名誉教授
永嶋靖久 弁護士  大阪弁護士会
中川武夫 中京大学名誉教授
中川瑞代 弁護士 第二東京弁護士会
成澤孝人 信州大学教授              
新倉修 青山学院大学名誉教授             
錦織 明 弁護士 千葉県弁護士会
西川純子 獨協大学名誉教授
西村正治 弁護士 第二東京弁護士会              
二宮 孝富 大分大学名誉教授
野田隆三郎 岡山大学名誉教授
野畑眞理子 都留文科大学名誉教授
萩尾健太 弁護士 第二東京弁護士会
萩本 和之 札幌国際大学元教授
林 衛 富山大学教員
原科浩 大同大学・教授
針貝真理子 東京大学総合文化研究科准教授       
広中 由美子 早稲田大学名誉教授             
藤沢抱一 弁護士 新橋共同法律事務所           
藤石貴代 新潟大学教員
藤田城治 弁護士 第二東京弁護士会
本田兆司 弁護士 広島弁護士会
本田由紀 東京大学大学院教育学研究科教授
前田定孝 三重大学教員
前原清隆 元長崎総合科学大学
増田祥 弁護士  仙台弁護士会
松田幸子 弁護士 宮崎県弁護士会      
宮平真弥 流通経済大学法学部               
宮本弘典 関東学院大学教員           
三好永作 九州大学名誉教授              
毛利正道 弁護士 長野県弁護士会          
森川文人 弁護士 第二東京弁護士会
矢ヶ﨑克馬 琉球大学名誉教授
安岡正義 大分大学名誉教授
山崎正勝:東京科学大学名誉教授
山田 朗 明治大学文学部教員
山根徹也 横浜市立大学教授                 
山本志都 弁護士 東京弁護士会              
吉田収 元東洋大学教授(大道魯参、仏法山禅源寺住持)
(以上 賛同人)

【参考】この署名サイトのURLは、 https://www.change.org/Kodomo_Bouei_Book

 

******<要望書本文>**********************************************

防衛省の2026年度版『まるわかり!日本の防衛』(こども防衛白書)の小中高校生への配布に協力しないよう求める要望書

都道府県教育委員会御中                        2026年 月 日                                 「戦争教科書はいらない」大阪連絡会                       

小泉防衛大臣は6月19日の記者会見において、2026年度版『まるわかり!日本の防衛』の学校現場への配布について、「2024年度版は9つの都道府県の教育委員会から協力が得られ、防衛省から各小学校に配布した。他の38都道府県からは協力が得られず、市町村教育委員会と直接調整してくれと言われたが、調整先の数が大きくなるのでマンパワーが足りず、断念した例が多くあった。」と述べ、文科省・都道府県教委が非協力であったことに不満を表明しました。その上で、「今後は文科省とも協議の上、都道府県教育委員会からより多くの協力を得て、小学校だけでなく中学校・高校にも配布を拡大していきたい」と述べました。さらに8月4日には、「希望する各教育委員会や学校は、ぜひ積極的に防衛省から案内するメールアドレスにご連絡いただければ」と要請しました。小泉防衛相は、いったん配布への協力が少数だったにもかかわらず、今度は小中高校への配布拡大を強引に要望したのです。

2026年度版『まるわかり!日本の防衛』(以下、『こども防衛白書2026』)は、防衛省が学校教育に直接介入し、子どもたちに高市政権の防衛政策を一方的に押しつける文書です。私たちは下記の理由により、貴教育委員会が教育の原点に立ち戻り、同文書の小中高生への配布に協力しないよう要望します。

1.   特定の国を敵視し、排外主義を煽ることは、学校でいじめや人権侵害を生まないでしょうか

『こども防衛白書2026』は、中国・北朝鮮・ロシアの3国の名前をあげて、「日本の安全保障環境が厳しくなっています」と脅威を煽っています。こうした名指しの危険な国扱いは、子どもたちにこれらの国への敵対心を植え付け、その国につながる子どもを深く傷つけます。「多文化共生教育」に反し、子どもたちの分断、いじめ、人権侵害につながる危険性があるのではないでしょうか。学校で教えるべきは、国籍に関わらず「誰もが平等で、命の重さは同じである」こと、国家間の紛争は武力によってではなく、政府の「外交努力」と民間をも含めた「国際交流・支援」などによって、平和的に解決することの大切さです。これこそが日本国憲法の平和主義の精神に沿う教育ではないでしょうか。

2.日米一体となった戦闘態勢を讃美し、戦争を肯定してよいのでしょうか

他方で 『こども防衛白書2026』は、アメリカとの軍事協力の重要性を詳しく取り上げています。「もしどこかの国が日本に対して攻撃しようと考える場合、その国は世界一の軍事力を持つアメリカ軍と直接対峙することを覚悟しなければなりません」と書いており、アメリカ海兵隊と自衛隊との大規模な実弾演習(レゾリュート・ドラゴン25)も紹介しています。これはアメリカ軍を司令塔として、日本列島と東・南シナ海を組み込む戦闘態勢を完成させるものです。自衛隊がアメリカ軍と一体化して、アジアで戦争をすることにつながります。81年間、戦争をしなかった日本が再び「戦争をする国」になってしまうのです。

3.『こども防衛白書2026』は、子どもも教育委員会もだます欺瞞だらけの文書

 『こども防衛白書2026』では、「国防」が大きく取り上げられ、日本政府の考えとして次の4点を上げています。  ①専守防衛 ➁軍事大国にならない ③非核三原則 ④文民統制。 これらは歴代内閣が何度も強調してきたことです。しかし高市政権は発足以来、ことごとく裏切っているのではないでしょうか。

①    「専守防衛」について
 これはすでに岸田政権が先鞭をつけました。「敵基地攻撃能力」を持つと明言し、先制攻撃をおこなうことを可能にしました。

②    「軍事大国にならない」について
 日本は長い間、防衛費はGDPの1%以内としてきましたが、今年度すでに2%に近づいています。軍需産業を成長分野として奨励し、「殺傷能力のある武器輸出」まで認めました。今後は世界中の戦争で日本製の武器が人を殺すことになります。

③    「非核三原則」について
 小泉防衛大臣は核兵器について「タブーなく議論しなければならない」と踏みこみ、自ら「非核三原則」を踏みにじりました。高市総理大臣は今年の広島・長崎の平和記念式典で「非核三原則を堅持している」とは言いましたが、「今後とも堅持していく」とは決して言いませんでした。

④    「文民統制」について
 現職自衛官が制服を着て自民党大会で「君が代」を歌いました。政治的中立性を義務づけられた自衛官が特定政党の大会で歌うことは許されません。自民党による自衛隊の政治利用に対し、小泉防衛大臣は「自衛隊法違反ではない」と容認し、自らシビリアンコントロールの原則を破りました。

4.自衛隊の装備と活動の宣伝、宣伝、大宣伝! 教育の場を自衛隊の宣伝の場にしてはなりません

 「自衛隊員について詳しくなろう」では、10ページを使って「女性自衛官の活躍」「自衛官のコースや職種」「階級章やバッジ」「陸海空の名物料理」「ブルーインパルスの活躍」など、まるで自衛隊への勧誘パンフレットそのものです。さらには、「自衛隊の整備品について詳しくなろう」では、「敵基地攻撃能力」を備えた空母化された護衛艦や1000㎞を越える射程を持つ地対艦誘導弾、最新ステルス戦闘機などを紹介しています。高市政権が進めた「防衛装備移転三原則」の改訂や「5類型」の撤廃を受けて、他国との武器共同開発や武器輸出について「地域の安定につながっています」と、政府の政策をあからさまに宣伝しています

5.かつて軍国少年・少女を生み出した「軍国主義教育」の復活に、教育委員会が加担してよいのでしょうか。

 戦前、学校は「教育勅語」と国定教科書で教育内容を縛られ、教員は軍国少年・少女を育成することを任務としていました。その結果、日中戦争、太平洋戦争へと突き進み、日本国民が壊滅的な被害を受けるだけでなく、アジア諸国の人々にも多大な被害を与えました。『こども防衛白書2026』は「軍国主義教育」の復活に道を開くものであり、私たちはいまこそ歴史の教訓に学び、同文書を子どもたちに絶対に手渡してはならないと考えます。各教育委員会は防衛省からの要請を拒否し、「希望」しないでください。また学校に「希望」するように指導しないでください。

                                        以上

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