

神宮球場を舞台とする東京六大学野球2023春季リーグ戦が5月30日に行われた伝統の早慶戦で幕を閉じました。優勝は明治大学、3季連続の制覇となります。この約2カ月にわたるリーグ戦の期間中、神宮外苑再開発問題、神宮球場取り壊し・建て替え問題を野球ファンに直接訴えるチラシ配布活動が行われました。
数千枚のチラシを配布、六大学野球ファンに、直接問題を訴える、
六大学OBの方の呼びかけで始まったこのチラシ配布活動では、神宮外苑再開発の問題を伝える「外苑フューチャー」(https://gai-en-future.com/)、「神宮球場に想いを寄せる市民の会」が作成した神宮球場取り壊し・建て替え問題を解説するチラシを配布しながら、歴史ある神宮球場が取り壊しになり、これまでのような応援ができなくなる等、再開発による問題を直接訴えかけました。「市民の会」の呼びかけにこたえて参加していただいた方の協力も得て配布したチラシは計2,500枚以上にのぼります。この場を借りまして、配布活動にご協力いただいた皆様には、厚く御礼を申し上げます。
日本野球の礎を築き、「応援文化」を育んだ神宮球場の歴史
神宮球場は、もともと大学野球、特に早慶戦の圧倒的な人気を背景に、六大学野球連盟の財政的支援のもと建設されたものです。その数年後の拡張工事も連盟の費用負担により実施され、この時現在のスタジアムの外形が築かれました。神宮球場の歴史の初めに六大学野球があり、プロ野球の隆盛にもつながる日本の野球文化の発展に多大な貢献を果たしてきました。対戦した大学同士がお互いに敬意を払うエール交換に代表される「応援文化」も、この神宮球場で育まれたものです。それだけに、六大学野球ファンの神宮球場に対する想いは強く、「神宮球場がなくなれば見に来る気もなくなる」といった声も聞かれました
伝統ある「応援文化」にも悪影響を及ぼす神宮球場建て替え計画
一方、神宮外苑再開発で移転・新築される予定の新球場では、超高層ビルに取り囲まれること等による、野球環境の悪化が懸念されています。デイゲームで行われる六大学の試合のほとんどが日影の下での試合となり、ビル風の突風のもとで応援旗や応援パネルを掲げられるのかといった懸念もあります。さらに都営住宅に近接し、騒音被害の基準を大幅に上回ることから、応援自体が規制される可能性が指摘されています。このように新球場計画は、「応援文化」の破壊にもつながりかねないものです。
歴史と伝統に背を向ける神宮球場取り壊し・建て替え計画は白紙に!
今年の六大学野球は、4年ぶりに通常の応援スタイルが復活し、多くの六大学野球ファンが、抑えきれない熱い思いを胸に神宮球場に足を運ぶ姿が見られました。チラシ配布の活動中に話し込んでしまうこともしばしばあり、ぜひ神宮球場を今の場所で残したい、歴史と伝統に背を向ける再開発計画は白紙に戻すべきだという思いは、多くのファンと共有できるものであることを、あらためて確認できました。しかし、神宮球場が建て替えられるという計画自体を初めて知った、また新球場計画では超高層ビルに取り囲まれ野球環境が悪化するとは思わなかったという人がまだまだ多数であり、こうした野球ファンに問題を周知していくことが求められています。
「神宮球場に想いを寄せる市民の会」では、今後プロ野球スワローズ戦に向けてのチラシ配布活動も行っていく予定です。
神宮球場の歴史と伝統を継承し、神宮外苑の環境と調和をはかるために、取り壊し・移転ではなく、既存の場所で大改修を求めて、さらに #神宮球場を守りましょう という声を広げていきましょう。