Petition update「公的な住宅手当の創設」を公約の目玉政策として掲げてください!過度な家賃負担が暮らしに与える影響とは? #住宅手当を公約に
住まいの貧困に取り組むネットワーク
Oct 9, 2021

#住宅手当を公約に ネット署名へのご協力をありがとうございます。

賛同者数が1200名を突破しました。引き続き、情報の拡散にご協力いただけるとありがたいです。

公的な住宅手当を導入する必要性について、住まいの貧困に取り組むネットワークのメンバーの小田川華子さん(東京都立大学)に「家賃負担」の観点から記事を書いていただきました。ぜひご一読ください。

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過度な家賃負担が暮らしに与える影響とは?

長引くコロナ禍で、低収入による生活困窮がようやく社会問題として広く認知されるようになってきました。生活が困窮するような低所得状態にあって、もっとも不安なことは、アパートの家賃を払えなくなることでしょう。

家賃支払いは通常、月々の支出の中で最も大きな割合を占めます。低所得世帯の場合、家賃が収入の3~4割を占めることは珍しくありません。たとえば、月収が18万円で家賃が6~7万円といったケースです。税金や社会保険料を支払うと、日々の生活費やその他の必要経費に使える額は10万円足らず。生活は厳しく、もしもの時や将来に備えるための貯金もままなりません。ちょっとした体調不良やシフト減らしなどでたちまち生活が立ち行かなくなってしまいます。家賃を払えなくなり、住まいを失うリスクが高まります。

働き手が一人しかいないひとり親等の世帯では、家賃を抑えるため、家族人数に見合わない、狭いアパートに住む家庭が多いです。家で子どもが落ち着いて勉強をすることができないといった声をよく聞きますし、四六時中、同じ部屋で過ごさなければならない住環境では、親子関係、家族関係の不和につながりやすいという問題もあります。それでもなお家賃が重くのしかかる生活は、気持ちの余裕や生活の見通しをもてなくさせます。

したがって、低賃金の非正規雇用で働く人が多い現在の社会情勢では、家賃負担が過度なものになってしまわないよう、社会保障制度としての住宅手当を利用できるようにするのが望ましいです。家賃が収入に対して過度な負担になってしまうことは一般的な生活リスクですので、「公的な住宅手当制度」は社会保障制度のなかに位置付けられるべきものです。

住宅手当制度は先進諸国のほとんどに備わっており、フランスやドイツでは低所得層の多くが住宅手当を受給しています。例えば、最も低所得の階層(下から2割のグループ)のうち住宅手当を受給する世帯割合は、フランスでは54%、ドイツでは26%です(OECD 2019 )*1。

日本でも、「公的な住宅手当制度」を創設することが望まれます。住居確保給付金のように就労支援等に付随するものではなく、純粋に、低所得世帯の住宅保障施策としての「公的な住宅手当制度」の創設が望まれます。

*1) OECD Affordable Housing Database, PH3.3. Recipients and Payment Rates of Housing Allowances, 2019.

(小田川華子 東京都立大学非常勤講師)

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