Petition update無実の人を救う法改正を、一刻も早く! 今国会で再審法改正を速やかに審議・可決してください空前絶後!研究者が、元裁判官が、あいついで法制審のすすめる再審法改正へNOを突きつけました!再審法改正は議員立法しかありません!
野島 美香Setagaya-ku, Japan
Dec 4, 2025

(画像は12月3日 NHK ONEから)
https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10014992991000

再審法改正へ心を寄せてくださる皆さま

すでに報道でご存じと思いますが、12月2日、3日と司法記者クラブで刑事法研究者と元裁判官による3つの記者会見がありました。

いずれも意見を表明しない傾向にある方たちが、法制審に「NO!」を突きつけたのです。すごいことだと思います。昨日の記者会見に立ち会った指宿信さんによれば「空前絶後」です。法制審の現状認識のひどさ、偏った人選から「改悪」と言い切っています。冤罪被害者の支援をやっているものとして、まさに胸がすくような声明や意見書でした。

ぜひ、これらの批判に耳を傾け、まずは喫緊の項目を議員立法で成し遂げてください。なお最後に元裁判官による声明を掲載します。

① 12月2日、刑事法研究者が記者会見を行い、声明を発表
「パンの代わりに石、むしろ毒薬」再審法改正で研究者135人が声明、法制審の議論に強い危機感示す
https://www.bengo4.com/c_18/n_19698/

② 12月2日、再審法の専門家4人が記者会見を行い、意見書を提出
再審法改正に学界から相次ぐ懸念 法学者4人も意見書「立法事実踏まえた改革を」、「第四審」論者も批判
https://www.bengo4.com/c_18/n_19699/

これもすごいことです。青山学院大学の葛野尋之教授、九州大学の田淵浩二教授、國學院大学の中川孝博教授、大阪大学の水谷規男教授の4人。まさに再審を専門に研究テーマとする刑事法研究者ですから、本来なら法制審の委員になるべき方々です。

③ 12月3日、元裁判官有志の声明発表と記者会見
https://www.bengo4.com/c_18/n_19704/

元裁判官63名が法制審の議論にNoを突きつける声明を発出、司法記者クラブで会見を開きました。会見には、名張事件第7次請求審で再審開始決定に関与された伊藤納さん(右から2人目)、大崎事件第3次即時抗告審で再審開始を維持した根本渉さん(左から2人目)、そして湖東記念病院事件の弁護団長の井戸謙一さん(左端)、北海道庁爆破事件再審請求事件を担当された半田靖史さん(中央)、という、著名再審事件に関わった元裁判官がずらりと並びました。
右端は立ち合われた成城大学教授の指宿信さん、「なぜ一本の論文も書いていない研究者ばかり集めるのか。これが医療の場だったらどうですか。不適切な人選をするという狙いがあるということだ」。

名を連ねている元裁判官のうち、1名は高裁長官、20名は高裁部総括判事というところを見ても、これほどの顔ぶれが短期間で結集することがいかに異例の事態であるかがわかります。

実務でルールがない弊害を誰よりも感じているのが請求人で、次が裁判官だと思います。再審法改正こそがまじめな裁判官を守るのです。

こちらの声明を以下に掲載します。(なお、法務省や国会議員に送った書面には、本体の後に賛同者の名前が63名(うち1名は匿名)記載されています)
 
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再審法改正に関する元裁判官の共同声明

 現在再審制度の改正についての議論が本格化している。
 
 これは、近時いくつもの再審無罪判決が出され、とりわけ昨年の袴田事件の再審無罪判決により、現在の再審制度ではえん罪救済という再審の目的を実効的に実現できないことが広く社会で認識された結果である。
 
 このような状況を受けて、超党派の国会議員の有志が「えん罪被害者のための再審法改正を早期に実現する議員連盟」を設立し、えん罪被害者をはじめとする各種ヒアリングを行って、再審制度の喫緊の課題を解決すべく「刑事訴訟法の一部を改正する法律案」をまとめ、令和7年6月18日数党が共同で国会に提出した。この法案は、請求人側に証拠開示請求権を認め、速やかに証拠開示がなされるように、検察官に開示を命じる権限はもとより、一定の場合には命じる義務を裁判所に認めるものであり、また、再審請求事件長期化の大きな原因である開始決定に対する検察官抗告を禁止する、さらには、同じ裁判官による判断を避けるための除斥、審理の円滑化及び迅速化を図るための期日指定などの手続規定を設けるというものである。
 
 時を同じくするように、法務大臣の諮問機関である法制審議会に刑事法(再審関係)部会(以下「部会」という。)が設置され、諮問事項である刑事再審に関するいわゆる証拠開示、再審開始決定に対する不服申立て等の規律について、令和7年4月21日から議論が始まった。
 
 部会における論点は多岐にわたっているが、部会で最も先鋭に対立している論点は、前述した証拠開示及び開始決定に対する検察官抗告の可否である。対立の原因の一つとして、再審請求事件の審理の現状に対する認識の相違がある。
 
 再審が開始され、無罪になった事件の多くにおいて、決め手になった証拠は、請求時に請求人側が提出した新証拠ではなく、それまで捜査機関の下で眠っていて、弁護人の度重なる求めによってようやく開示された証拠である。しかし、請求人側は検察官等が保管するそのような新証拠を提出することはできず、しかも、検察官が証拠を開示しない、または開示するまでに、時には何年、何十年もかかっている。このことは、再審によるえん罪救済が極めて困難で、救済できたとしても長期間を要している大きな原因となっている。なぜ証拠開示が進まないのか、その原因は、検察官に証拠の開示を義務付ける法律がないことにある。裁判所は、明確な条文上の根拠がないために検察官に証拠開示を命じることに躊躇し、検察官は、法律上の根拠がないとして開示の求めに応じないのである。
 
 このような再審請求事件の審理の現状を直視すれば、現状を肯定的に評価することなど到底できないはずである。しかし、多くの部会の委員は、現状に大きな問題はないかのような評価をし、請求人側に証拠が開示されやすくするような法規制に反対している。さらに、反対意見においては、証拠開示の規定は設けるものの、開示の対象を請求人側が提出した新証拠とその請求理由に関するものに限定し、それ以外の証拠については、裁判所は開示を命じることはできないとする趣旨を述べるものがある。しかし、これは、裁判所が職権によりある程度広範な証拠開示を求める場合もある現状よりも、明らかに証拠開示の範囲を狭める結果をもたらすもので、改悪以外の何ものでもない。
 
 検察官抗告についても、再審請求事件においては、検察官は当事者ではないことを認めつつも、公益の代表者という資格で、確定判決が簡単に覆されるべきではないという法的安定の見地等から抗告できるとの意見が多く、学者委員ですらもほぼ全員が検察官抗告の禁止に反対している。しかし、再審開始決定は再審が開始されるだけの中間的な決定であり、検察官は再審公判で有罪の主張・立証ができる上、当事者ではないのに不服申立権を認めることは上訴制度一般と整合しない。そして、検察官抗告を禁止すべしとの意見は、この不服申立てによってえん罪救済が長期化し、えん罪被害者に回復し難い苦難を与えているという現状、立法事実に根ざしている。これに反対する意見は、このような現状に目を瞑るものであり、これでは全く現状の改善に繋がらない。再審を研究している刑事法学者は、こぞって検察官抗告を禁止すべきであると主張しているのである。
 
 私たちは、再審事件を経験し、あるいは再審事件に関心を抱いてきた元裁判官として、再審事件の審理の実情を踏まえることなく、現状を安易に肯定するような意見には到底賛同できない。
 
 今、再審制度について議論しているのは何のためなのか。それは、えん罪という国家による最大の人権侵害の被害者を速やかに救済するためである。そのことが、改めて確認されなければならない。
 
 国会には、その目的に沿って、速やかにこの法案の審議に入ることを求める。
 
 部会には、現状を見据えた上でその目的に沿った議論を尽くし、我が国の再審制度が真にえん罪救済のための実効性のあるものとなるような答申をされるよう強く求めるものである。
 
 令和7年12月3日

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