〇「庶民」をダシに減税が金持ちの節税になる
インフレ対策の名のもと少子化対策がだいぶかすんでしまったような感じがする今日この頃です。インフレ対策するのはいいのですがそれが消費税や所得税の減税というのはいかがなものか。減税して何の予算を削るのでしょうか。介護でしょうか、医療でしょうか、子育てでしょうか。
燃料費・光熱費・食糧費とか大変ですし税金は安いに越したことはないのですが、この程度の給付金や減税では人生設計の大幅な改善が見込めない人が大勢いると思います
「やっと要介護3に「なってくれた」のに入れる特養がない、このままだと親の介護で仕事を辞めないといけない」
「非正規で奨学金の返済が残っていると結婚すらできない」
増えた税収はスーパーのお客様現金還元セールみたいなことをするよりも、介護や子育てや医療などのまとまった財源として活用すべきではないでしょうか。私が恐れるのは所得税の次は消費税が減税・廃止されることです。
消費税を減税どころか廃止した場合、一番得するのは結局金持ちなのです。たとえば富裕層とは我々庶民が十年くらい汗水たらして稼ぐ給料くらいの腕時計を買う際、例えば4000万円のフラ〇ク・ミューラーを買うとすると消費税10%なら400万円税金を支払うことになる。消費税を廃止したら400万円も金持ちは節約できる。そして400万円税収が減るのです。その分、介護や、医療、子育てに回すお金が減るのです。私は消費税を廃止すれば庶民が助かるという経済評論家やマスコミや政治家には金持ちの回し者がかなりいるのではないかと最近疑っています。
なんだかんだ日本は世界最大の対外純資産国なのです。お金のある所から税金をもっととってくる、言い換えれば膨大な金持ちの(「塩漬けの」とまでは言いませんが)金融資産を政府が今困っている人たちと日本の将来への投資に活用できる税制に改める。これこそ政府がやるべきことでしょう。
社会にとって必要なものは(短期的には)利益を生みにくいかそれらは税金で賄うしかない。(税金を使って子供が増えてもその子たちが稼いで税金を払ってくれるまで十数年はかかります。その間ずっと税金をしゃぶり続けるのです。なんと「無駄」なことでしょう。)
なぜマスコミは消費税増税の話が世間で持ち上がると「日々の買い物でも苦労している人」を大々的に世に売り込むのでしょうか。それはマスコミの人間が金持ちの仲間だからです。どこにも所属していないフリーの人はともかくTVや新聞社の連中は高給取りです。そして彼ら上級国民も生活の質を落としたくないから介護や教育・医療など予算が足りないから政府が増税しようとすると「庶民の生活を守れ」と増税反対キャンペーンを行うのです。マスコミの「陰謀」で増税できないから政府も政府で「貯蓄から投資へ」の名のもと人々の生活をマネーゲームに委ねようとしています。つまり「老後の生活・介護費用や子供の教育費くらい自分で用意しろ」と。このままではマネーゲームに参加できるくらい質草のない低所得者は存在が難しくなる社会になるのではないでしょうか。今でも自前で有料老人ホームに入れないから安い特養に入所させたいのに空きがなく長い長い待機者リストにいる人が大勢います。大学の学費だって用意できないくらい豊かでない家庭の人は大勢いて働くか新社会人の給料では返済が重くのしかかる奨学金を借りるかの選択を迫られています。どれもこれも問題解決のするためのまとまった財源がないからです。
まず増税し財源を創る。そして必要なところに予算を回すという基本的なことをいま日本はすべきです。ですから繰り返しになりますが、消費税を増税し低所得者の生活必需品の消費額に応じた消費税相当額を全国民に還元することが負の消費税であります。つまり低所得者から消費税で小銭を巻き上げても大した額にならないからその分は全国民に還元し、増税し中・高所得者の負担で介護や、医療、子育ての財源にする。消費という観点から最低限の生活必需品を使う以上のお金を使う額に応じて税金が増えるという仕組みになり、特養の施設と職員のなり手を(処遇改善を国としてやるなどして)増やす、高等教育の無償化や学校の給食費の無償化などのニーズがあるのに財源がないので出来ないことを出来るようになるのです。

