Petition update札幌聾学校の日本手話クラスの存続を!札聾の児童の学習権の保障を求めて提訴しました
佐野 愛子Japan
Jul 27, 2022

先日のシンポジウム、さらにそれに先立つ 手話親の会×ろう塾さんの座談会などで多くのご支援をいただいておりますが、残念ながら子どもたちの学習権の侵害が日々続いています。そのような状況を踏まえ、児童を原告として、学習権の保障を訴えて昨日札幌地方裁判所に提訴しました。報道各社が記者会見に参加し、今朝の朝日新聞、北海道新聞、毎日新聞、読売新聞などで取り上げられていました。

日本においては、言語的マイノリティの当事者が母語による学習の権利を訴える初めての訴訟になるのではないかと思います。憲法26条に規定される「教育を受ける権利」は、その権利を享受する子どもにとって意味のある形で保障されなければならず、そのため国連は言語的マイノリティの児童が母語で教育を受ける権利を保障すべきであると明言しています。(「民族的または種族的、宗教的および言語的少数者に属する人々の権利に関する宣言」)。

 さらに、こうした「言語的マイノリティの母語で教育を受ける権利」という考え方は、手話を母語とするろう児にも当然あてはまることは2020年3月にジュネーブで開かれた国連人権理事会でのヴァレンネス氏がその報告の中で強調されているとおりです。(https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section4/2020/03/311.html

こうした主張はこれまでにも様々な形で行われてきており、世界中の聾教育やバイリンガル教育・応用言語学の研究者も一貫してそれを支持しています。2016年9月7日に発表された世界ろう連盟(World Federation of the Deaf)も、国連の「障害者の権利に関する条約」及び「民族的または種族的、宗教的および言語的少数者に属する人々の権利に関する宣言」を引用しながら「ろう児の質の高い教育へのアクセスや彼らの人権を否定することは、児童虐待に等しい行為」であるとし、これを「言語剥奪」と呼んで強く非難しています(訳は全日本ろうあ連盟による:https://www.jfd.or.jp/int/unconv/wfd-ed-policy.html

 そのような理解が日本では浸透していないことは本当に残念ですが、この訴訟を通じて全国のろう児の学習権に光が当たり、すべての言語的マイノリティの学習権についてその重要性を共有する契機としたいと思います。公判の日程がわかり次第皆様にもお知らせしますので、是非裁判の傍聴に来てください。

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