皆様からの賛同と拡散、change.orgへのご支援のおかげで8月27日現在 21,640名からの賛同をいただいております。
このオンライン署名活動を応援していただき、本当にありがとうございます。
引き続き宜しくお願いしたします。
署名提出準備の都合により、提出分は6月13日までに頂いた21,511名分で締め切らせていただきました。
以降に賛同くださった方の分を提出署名簿に含めることはできませんが、提出時にその後も賛同が増えている旨をお伝えしたいと思っております。
今後もこのお知らせでは、臓器移植について知っていただきたいことや活動の進捗状況などを配信させていただきます。
一人でも多くの方にお知らせを読み、臓器移植について知っていただけたらと思いますので、引き続き署名の拡散・紹介のご協力をよろしくお願いします。
何度かこのお知らせでもお伝えしていますが『臓器移植』は立場によって、また人によって、経験したことが全く異なる為、視点や考え方、問題に感じられている事、困っている事も全く異なります。また、普及についても考え方は様々です。
しかし、絶対に忘れてはいけないのは『臓器移植はドナーとドナー家族の存在、悲しい出来事があっての医療であること』です。
だからこそ、ドナー家族が感じられている問題点があれば、改善されるべきだと考えます。
今回のお知らせでは、ドナーファミリーの会『くすのきの会』を設立された米山さんの思いをご紹介したいと思います。
■一般社団法人臓器移植ドナー家族の会 くすのきの会について(HPより https://kusunokinokai.com/)
臓器提供ドナー家族に対する相談及び支援、臓器提供に関する正しい知識の普及啓発及び広報活動などの事業を行うことによって、保健、医療又は福祉の増進と、社会教育の推進に寄与することを目的としています。
■代表 米山さんについて HPより
看護師として総合病院や社会福祉協議会などに勤務しながら、私生活では結婚、二児の母となる。 数年前に夫がドナーとなり、ドナー家族となる。
その後、通信制大学に編入し、学びを深め、社会の変化による悲嘆の癒しにくい現状、日本の移植医療、ドナー家族の現状を知り、臓器移植ドナー家族の会の設立に至る。
(※悲嘆とは・・・大切な人を亡くしたときにおきる様々な反応のことを「悲嘆(グリーフ)」と言います)
米山さんは厚労省が行う臓器移植の問題を議論する疾病対策部会臓器移植委員会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_127745.html)の委員もされています。また、HPのブログを通じてドナー家族の立場から社会に伝えたいことを発信されています。
今回は許可をいただいて、ブログより米山さんの思いをご紹介させていただきます。
■急性期終末期の家族ケアの重要性
(『くすのきの会』米山さんのブログより https://kusunokinokai.com/blog/233/ )
移植医療において、脳死下臓器提供を増やそうという潮流が主流であるのは、ご存じのことと思います。
その潮流の中で、私は急性期終末期の家族ケアの重要性を訴えています。私の訴えには臓器提供の数を増やすという視点はありません。
(※急性期とは・・・症状や障害が急に発生し、治療が必要とされる期間、※終末期とは・・・慢性疾患の進行によって余命が限られている期間)
そのため、論点がずれているように思われる方もいるのではないかと感じました。委員会(厚生労働省臓器移植委員会)における議論の場は、話題がとても早く流れているので、長々と説明している余裕も時間もなく、自分の意見を端的に述べているので、理解されないのかと思い、今日はそのことについて少しつづってみます。
世論調査で約4割の人が、自分が脳死となったときに臓器提供をしてもいいと答えているという結果が出ています。
「臓器提供の意思がある」それはその人の権利であり、それは守られるべきなんだという論があります。
私自身、そのように考えていたこともあります。しかし、いろんなことを学び考え、そして、ドナー家族の声を聞き、この考えに私は違和感を覚えるようになりました。
この論は、現実の臓器提供の現場における、実際のあり様とずれているように感じます。
脳死下臓器提供は、本人の書面による意思表示があっても、家族の同意がなければ提供されません。また2009年の法改正によって、本人の意思が不明であっても、家族の同意があれば、提供が可能となりました。
つまりは、本人の意思があっても、なくても、家族の意思によって、臓器提供がなされるか否か、決まるということです。
少し想像してみてください。
もし、あなたが交通事故などによって、脳死と思われる状態となったとき、もう意識の回復の見込みはないと、遠からず、心臓が止まってしまうと言われたとき、あなたはあなたの臓器を提供しますか?
もう一つ、想像してみてください。
あなたのかけがえのない人が交通事故などによって、脳死と思われる状態となったとき、もう意識の回復の見込みはないと、遠からず、心臓が止まってしまうと言われたとき、あなたはあなたのかけがえのない人の臓器を提供しますか?
このように表現するほうが、臓器提供にかかわる家族の心情をリアルに伝えられるように思います。
脳死に至る疾患は多岐にわたり、そのどれもが、突発的な疾患であることがほとんどです。
ある日突然に、今朝まで元気な姿で笑っていた、何も変わらない姿で出かけていった、かけがえのない人。その変わり果てた姿を前に呆然と立ち尽くす。
受け止めきれない現実を前にして、医師の言葉を理解することなどできるはずもなく、言われるままに、書類の記入、物品準備。
かけがえのない人の握りかえすことのない温かな手に触れ、ゆっくりと上下する胸、静かに閉じられた眼、赤みのさした頬を見つめ、ただ、傍らで奇跡を祈る。
その温かな手を離すことが出来るのでしょうか?臓器提供の決断というリアルは、このようにして現れるのです。
世論調査の「あなたは臓器提供してもいいと思いますか?」という質問が、ひどく見当違いだと私は感じるのです。
もう、命が助からない。私たち家族の願いは、元気になって一緒に家に帰りたいという願いは、叶わない。
それならば、最期の時をどのように過ごすのか。
会わせたい人がいるのか、何かしてあげたいことがあるのか、少しでも長くそばにいたいのか、一緒に眠りたいのか…、目の前のかけがえのない人は最期の時をどのように過ごすことを望むのだろうかという想像に思いを巡らせる。
その中に臓器の提供という選択肢が現れるのだと私は考えています。
つまりは、「もう、命が助からない」という実感が、家族になければ、臓器提供という決断には決して至らないのです。
私自身、最期の時をどのように過ごすのかという時、「きっと、彼なら臓器提供してほしい」そう望むだろうと思いました。
夫は臓器提供の意思を運転免許証に示していました。それだけでなく、夫と交わした言葉、過ごした時間の中に、最期の時をどのように過ごすのかという「答え」がありました。
「きっと、彼は誰かの役に立つことを望むだろう」そう思えました。
そして、その決断は、私にとって、「彼のためにまだできることがあった。臓器提供は彼の最後の願いなんだ」そう思わせるものでした。
私は医療スタッフに支えられたからこそ、この決断に至ることができたと思っています。
茫然と立ち尽くすしかなかった現実を受け止められたのは、医療スタッフのケアがあったからこそであり、また、最期の時をどのように過ごすのかという選択をすることができたのも、医療スタッフへの信頼があったからこそです。
急性期の終末期の医療は、家族の支援のという側面においてとても重要であり、かつ困難です。
本人の意思がわからない中、さまざまな重要な決断をする必要がありますし、かつその時間的余裕はありません。
家族の困難だけでなく、ケアを行う側の困難も、医療にかかわる者として、想像できます。
しかし、急性期終末期の家族ケアなくして、選択肢提示などできるはずもなく。
つまりは、急性期終末期の家族ケアなしに、脳死下臓器提供数の増加はけっしてありえないと私は考えます。
急性期終末期医療の充実が重要であると私は考えています。その充足とは、今ある設備、人員などが医療機関によって異なることから、求められるものはおそらく同じではなく、異なるのでしょう。
しかしながら、人材の確保、育成という面においてはどこも同じであり、その充足には時間がかかることは明白です。
しかしながら、医療従事者の待遇は今現在においても、改善の余地があり、終末期医療の実施は医療従事者にとって簡単に実施できるものではありません。
専門的な知識、そして経験も必要でしょう。何より医療従事者自身に過度な負担を強いるような体制であってはならないでしょう。労働環境の改善も含めた体制整備が求められていると考えています。
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米山さんの文章は以上です。
■米山さんが臓器提供のご経験についてお話しされている動画のご紹介
ドナー家族の立場から_米山順子さん 日本移植会議のシンポジウムより
https://youtu.be/jS5poB_t1AM?si=_aASqYpiSuYBpf9H
次回のお知らせでは、米山さんの文章の中にあった問題提起についての解説とドナー家族のケアについてお伝えしたいと思います。
■日本移植学会より提言が公表されました
日本移植学会より医療体制を整備・確立することに全力を尽くす旨の提言が出されました。
https://www.asas.or.jp/jst/news/2024/20240717.php
本年3月に私たちの署名活動から要望書と署名簿を日本移植学会へ提出させていただいたこともあり、今回の提言は移植の普及に向けて希望となり、大変心強くうれしい思いです。
移植医療に関わられる皆様、どうか日本の移植医療をよろしくお願い致します。
日本移植学会への署名提出後に意見交換で聞かせていただいた話についてのお知らせはこちら↓
日本移植学会意見交換について https://chng.it/MD5dYn8xx2
今回のお知らせは以上です。
引き続きどうぞよろしくお願い致します。

