皆様からの賛同と拡散、change.orgへのご支援のおかげで6月26日現在 21,593名からの賛同をいただいております。
このオンライン署名活動を応援していただき、本当にありがとうございます。
引き続き宜しくお願いしたします。
署名提出準備の都合により、提出分は6月13日24時までに頂いた21,511名分で締め切らせていただきました。以降に賛同くださった方の分は署名簿に含めることはできませんが、提出時にその後も賛同が増えていることをお伝えしたいと思っております。
今後も臓器移植について知っていただきたいことや署名提出の進捗状況などお知らせ配信を続けさせていただきます。
一人でも多くの方にお知らせを読んで臓器移植について知っていただけたらとの思いで配信していますので、拡散・紹介のご協力を引き続き宜しくお願い致します。
今回のお知らせでも「渡航移植について」をお伝えします。以前のお知らせと合わせて読んでいただけたらと思います。
・渡航移植について①渡航小児心臓移植者家族の経験談 https://chng.it/824y4CyzdQ
・渡航移植について②渡航移植の状況について https://chng.it/4FmZ5R2bvG
■アメリカでの渡航移植■
アメリカで2か月程度の待機で受けられる心臓移植は、日本では受けられる可能性が極めて低く、また平均で3年以上待機しています。参考:日本移植学会 2022臓器移植ファクトブック
その為、重症度が高い状態になり、やむを得ずアメリカでの渡航移植を選択されるケースがあります。
国内での渡航移植までの流れについてはこちらをご覧ください。
⇒渡航移植までの流れ トリオ・ジャパンHP
渡航後、移植施設ごとに設定されている身体的・社会的評価の後、移植の適応があると判断された場合、その施設の待機者としてUNOSに登録されます。
※UNOS(全米臓器分配ネットワーク)とは、アメリカ国内の臓器移植が公平かつ円滑に行われるために1984年に設立された機関で、不正などが起きた際には監査なども行います。
待機登録を行うと待機生活がはじまります。アメリカでは移民が多く、外国籍を持つアメリカ市民もドナーとなることがあるため、それぞれの移植施設で年間移植数のうち数%(施設により割合は異なる)がアメリカ国籍のない人に割り当てられています。重症度が高くなると移植待機者リストの中で順位が上がります。
日本からの患者は長期の移植待機を経て、重症度が高い状態で渡航する為、待機リスト内での順位が上位に上がりやすいです。
しかし、待機リスト内でより重症度の高い患者が出ればそちらが上位に上がります。
アメリカで渡航移植を受ける場合、患者と患者家族には大きな負担があります。
◇渡航移植をする場合の主な負担(小児の渡航移植を例に)
- 重篤な状態にある患者の長時間・長距離移動による身体的負担、合併症など命そのものへの重大なリスク
- 言葉が通じない英語圏で、日本と異なる医療環境(スタッフ・ケア・病院食など)の中での待機生活、闘病、通院による患者と家族の心身への負担
- 高額な費用負担
- 募金活動と生活、仕事、付き添い入院、きょうだいなどのケアとの両立による心身への負担
他にも、募金活動に対し誹謗中傷を受ける、などもあります。
これらの負担を同時に背負うことがどれだけ大変なことか想像に難くないでしょう。
◇渡航移植の費用が高額になる理由
<渡航移植の費用内訳>
- デポジット(検査費用、入院費用、手術費用、医師への技術料など)・・・アメリカの医療費は日本よりも高額です。参考:日本と諸外国の医療水準と医療費 日本医師会HP
また、日本の医療保険制度は利用できません。その為、保証金として『デポジット=医療費の概算前払金額』が必要となり、支払えない場合には医療を受けることができません。 - アメリカへの渡航費用・・・メディカルジェット(医療機器につながれた状態、緊急時に対応できる状態で移動をする必要がある。通常の旅客機の場合もある)、各種手配料等
- 現地滞在・生活費用・・・【渡航~待機登録~待機~ドナーが見つかり移植を受ける~術後、頻回の検査やフォローアップによる経過観察~体調が安定し帰国できる状態になる】
この間の移動費、滞在費用が必要です。物価も日本より高いです。 - 募金活動経費・・・チラシやHP作成費用、クラウドファンディングサイト手数料など様々な経費が必要です。
さらに追加の治療費や待機が長引くことでその分の滞在費、医療費が加算され、当初の見込みより増額され追加で募金が必要になるケースもあります。
2022年に渡航移植のための募金活動をされた救う会で必要とされた費用は円安の影響などもあり5億円を超えていました。このような高額な費用を自分達で用意するのが難しい為、募金活動が行われています。
なお、募金活動を行う『救う会』では、HPにて会計報告で使途の詳細などを公開しています。
参考:あおちゃんを救う会 第3回 会計報告書
ちなみに、アメリカでは寄付文化が根付いており、高額な医療費の募金を募ることも珍しくないそうです。
参考:私はこうやって1日で医療費2万ドルを集めた 東洋経済オンライン(The New York Times)
一方で日本では募金活動に対し「私財を売却してから募金を募るべき」などの批判を目にすることがあります。以下の記事を読んでいただけたらと思います。
⇒「私財を出さない」募金で心臓移植「救う会」の方針が物議かもす (J-CASTニュース)
渡航移植前には国内で長期の入院や付き添い、介護生活が必要な状況にあるため、金銭的な余裕がないご家庭が多いです。
⇒心臓移植待ち続ける子供たち 病室に寝泊まり、経済的負担も…家族の過酷な実態
このような状況で自宅の売却や転居などの作業ができるでしょうか。
また、移植手術を受けたら通院や身体のトラブルが無くなるわけではありません。トラブルがあればフォローをしてくれている病院を受診する必要がありますが
対応できる病院はかかりつけ病院のみ。体調不良の子どもを抱え、入院グッズなどを持ち、急いで遠方の病院へ向かうには車も必要です。
さらに私財を手放した場合、帰国後の生活はどうなるでしょうか。
渡航移植や募金活動は本来『日本で移植が受けられれば不要』で、『本当は避けたい、命を守るためのやむをえない選択』であることを知っていただけたらと思います。
そして、これまでに渡航移植を目指した患者の中には、移送中や待機中に亡くなられた方もいらっしゃいます。他にも移植待機中の日常に追われたり、家庭の事情などで
渡航移植を選択することができないご家庭がほとんどで、移植が間に合わずに亡くなるケースが多くあります。
参考:日本小児循環器学会HP 我が国の小児心臓移植の現状と課題
そして、渡航移植を受け入れている、また、日本より早く移植に辿り着ける可能性が高いとはいえ、待機者も非常に多くアメリカでも移植を受けることができずに亡くなる方がいらっしゃいます。
■アメリカの移植事情について■
人口の違いや銃社会、薬物中毒などの患者数の多さなども関連し、臓器提供数が多いことが要因の可能性もありますが、『ドナーとその遺族を社会として讃える文化』『継続的で活発な啓発活動による理解』、『システムの改善』などによって移植医療が社会に完全に定着しているため、多くの移植が行われています。
※アメリカでは脳死は人の死とされているため、「死後のドナー」は「脳死後と心停止死後のドナー」を意味します。
※銃による受傷や薬物中毒は脳が回復不可のダメージを受けたり、心停止になることでの臓器提供の可能性があります。
◇アメリカ 人口 約3億3,500万人(2023年10月米統計局推計)
- 1988年~2022年12月末までの移植件数 921,082件/死後のドナーからの移植 736,228件
- 2023年の臓器移植件数 46,630件/死後のドナーからの移植 39,680件
- 2024年5月25日時点 臓器移植を必要としている人 114,740人(※生体・死後の移植希望者が含まれる)
◇日本 約1億2500万人(2023年12月総務省統計局推計)
- 1997年~2021年12月末までの脳死後、心停止死後の移植件数 6,616件
- 2023年の脳死後、心停止死後の件数 592件
- 2023年1月時点 臓器移植を必要としている人 16,016人(※生体移植のみ希望者は含まれない)
参考:米非営利団体「全米臓器分配ネットワーク」(UNOS)データ 、一般社団法人 日本移植学会 ファクトブック2022 、日本臓器移植ネットワーク 移植に関するデータ
このようにアメリカでも待機者数に対して、提供は全く追いついていないそうです。
命を救うために厳しい道を選択しなくてはならない当事者と受け入れ先アメリカの現状。
「臓器提供と臓器移植は自国内でできるように」システムの整備が早急に進められる必要があります。
■渡航移植に関連する記事のご紹介■
- 脳死は死か?日本の定義は世界に逆行? 11歳息子の臓器を提供した父に聞く「親として彼の最後の希望を何としても叶えなければ」ABEMA NEWS https://times.abema.tv/articles/-/10131466
- 韓米で積極的なドナー報道、娘が臓器提供した母「肯定的に捉える人の輪広がる」…登録・通報制度を後押し 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/medical/20240616-OYT1T50027/
■お知らせバックナンバー■
これまでのお知らせ記事をまとめています。過去の臓器移植、臓器提供などに関するお知らせで未読のものがありましたら、こちらから読んで知っていただけたら。
https://chng.it/c5b7rr5kfk
今回のお知らせは以上です。
引き続きどうぞよろしくお願い致します。

