
地球温暖化が今のペースのまま続くと2030年代初頭に世界の平均気温の上昇幅が1.5度に到達する――気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、そんな衝撃的な報告書をまとめつつあるとわかりました。2018年の『1.5度特別報告書』では、2040年ごろだといわれていたので、かなり早く進行していることになります。前倒しすべきは、脱炭素社会への転換なのに、事態は厳しいといわざるを得ません。
農作物の生育の悪化により、1.5度上昇でも3200~3600万人が食料不足の影響を受けると予測されています。あと10年ほどでそんな未来がやってくる可能性があります。
このペースでは、2度上昇もそう遠くないかもしれません。2度上昇では3億3000~3億9600万人が食料不足の影響を受けるといわれています。
このように食料だけ見ても、ほんのわずかに見える温度差が農作物への影響、そして私たちの安全な生活を大きく左右します。さらに、真っ先に被害を受けるのは社会的弱者です。
アラブの春やシリア内戦などの背景には、異常気象による食料事情の悪化があったというのが通説です。自国内だけでなく、小麦の輸入を大きく依存していたウクライナとロシアの大干ばつによっても供給が絶たれています。また、気温上昇により植生が変わりつつあり、すでにワイン産地が北上しつつあるというのも関係者にはよく知られています。
そのうち1.5度目標が(達成できないので)死語になり、気候変動の大きな大きな悪影響に適応する策に注力せざるをえないのではとの見方もあるようです。でも、それでも悪影響を最小化するために、気温上昇を抑える取り組みは続けなければなりません。そして、いくつもの自然災害やこれだけのパンデミックを迎えても転換できなかった/しようとしなかった社会は、果たしてこの未来に適応できるでしょうか?
将来の技術開発やイノベーションは大切ですが、それだけを待っていたら本当に、本当に間に合いません。社会の仕組みを持続可能に変えることの大切さ、そして今すぐにできる具体的な案があることを、このキャンペーンを通じて訴えたいと思います。どうぞ皆さま、ニュースとあわせて、再度の拡散をお願いいたします!