
国立天文台 御中
拝啓このように突然お手紙を差し上げ、あるいは驚かれるかもしれません。失礼の段はひらにお許しください。私の名前は鈴木よし子と申します。市民自治を研究するサークルを主宰しております。貴台と三鷹市の協定のもと作成された「天文台周辺土地利用計画」について、11 月 23 日の説明会に不参加と聞き及び、どうしても貴台にお伝えしておきたいことがあり、失礼を顧みずお便り申し上げました。「天文台周辺土地利用計画」は大沢地区の二つの小学校の廃校を要件とする巨大プロジェクトです。このような異次元のまちづくりには大きな副作用が伴います。特に羽沢小学校は天文台南側地域の教育・学童保育・防災機能を担う住民自治の拠点であり、小学校廃校が自治の荒廃を招くことは想像に難くありません。貴台が三鷹市と結んだ協定が、周辺住民に過酷な試練となって降りかかる事態を、はたして貴台は想定しておられたのでしょうか。
令和 3 年 3 月、文部科学大臣は「第 5 次国立学校法人等施設整備計画 5 か年計画」を決定しました。この計画は国立大学等に対し研究施設の財源化を要請しています。今まで財源として扱われてこなかった大学の敷地が、「イノベーション・コモンズ」の名のもとに、商品として資本に囲い込まれていきます。貴台もまたにこの要請に従い、キャンパスの敷地を活用した収益力強化を余儀なくされていることを、私たちは知っています。しかしそれと同時に、貴台が行き過ぎた資本主義の侵食から大学自治を守り育てようと日々苦心しておられることも、私たちは知っています。私たちは今同じ試練の中にいます。貴台と三鷹市民が同じ試練の中にいることを、どうか知っていただきたいと思います。
もし、貴台と三鷹市民にこの試練をくぐり抜ける力があるとしたら、その力は「イノベーション・コモンズ」や「おおさわコモンズ」を合言葉とする、行き過ぎた資本主義の世界観から一歩外に出て、新たな視点でまちづくりを語り合う試みから生まれてくるはずだと私たちは考えます。今回の不参加は残念ですが、試練をくぐり抜けた先にある新しい大学自治と住民自治について近日中に貴台と話し合える機会に恵まれることを願ってやみません。 敬具
三鷹まちづくりアラート主宰
鈴木よし子
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