北鎌倉・円覚寺の谷戸景観の保存を求める有志の会
Mar 29, 2016
掲載絵図説明:近世の建長寺境内絵図。 北の入り口に洞門があるのがわかります。 皆様にはご署名をいただき応援ありがたく感謝申し上げます。ご署名いただいた方は鎌倉市の方が半数以上ですので、鎌倉市と神奈川県の対応についてお知らせします。 1.開削しようとしている尾根裾(洞門トンネルのある部分)は、鎌倉五山の円覚寺境内境界にあたり、埋蔵文化財包蔵地として周知されています。 この場合、文化財保護法により文化財発掘調査が必要になります。現在、文化財調査の権限も市に分権されているそうです。  今回、市は周囲を見て、発掘調査の必要なしと判断し、工事中に学芸員が立ち合いをして、もし何か重要な遺物や遺構が出てきたら、そこで工事を止めて史跡指定の検討に入るということです。  しかしながら工事説明会では、最初に洞門トンネルの中にモルタルを詰めて固めてしまうと説明されています。  もし、遺物により史跡指定を検討する段になっても、モルタルを詰めてしまっていてはトンネルそのものの調査ができなくなります。  このトンネルは、鉄道敷設に伴って掘られたと言われていますが、証明されていません。  2月13日の研究ライヴでは、学識者から同じく鎌倉五山の建長寺の洞門の絵図が提示されました。円覚寺同様、北の尾根裾に、向きは東西になっていますが、くぐるためだけに造られて洞門があったことがわかります。「門をくぐる」ことによるみそぎ、あるいは異界への出入り口という意味があったのではないかと推測されています。  まず、洞門の研究もしなくてはならないときに、モルタルで塞いでしまうというのはあまりに無知蒙昧な方法です。  県の担当者にこの件で市への指導をお願いすると、「すべては市が決めることなので、皆様からのご意見があったことは文化財部長に伝えてある。それ以上はできない」とおっしゃいました。  「それでは、アフガニスタンでタリバンがバーミヤンの大仏を破壊したことも、タリバンの言い分では『(地元で)必要ない』からというもの。それなのに国際社会は非難している。どう思うか」と伺ってみましたが、明快な答えはありません。  700年続いた文化財を、現在の所有者の意向や、一面から見た安全性で破壊していくようでは、鎌倉市の文化財に未来はありません。  明日は、学識者の方々からのご意見を文化庁、神奈川県、鎌倉市に届ける予定です。  文化庁長官、神奈川県知事、鎌倉市長にしっかりと意見をお読みいただき、開発を優先するのでなく、古都鎌倉の文化遺産と地元が大切にする景観を護る方法を考えようとする文化財行政を行っていただきたいと思います。
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