署名活動についてのお知らせ北岡賢剛氏、社会福祉法人グロー、滋賀県は性加害の告発に向き合ってください11月16日の判決報告集会の報告
社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会 滋賀日本
2024/11/25

 遅くなりましたが、11月16日の判決報告集会について下記のとおり報告しますので、長いですが、是非お読みください。

 去る11月16日、近江八幡市において、標記集会を開催したところ、福祉関係者や議員をはじめこの問題に重大な関心を寄せている皆さんが、急な開催にもかかわらず多数参加しました。

 集会では、まずこれまでの当会の取組みの経緯を、新聞報道なども紹介しながら説明しました。次に、10月24日に下された東京地裁の判決内容について詳しく解説をしました。

 判決の内容は、まず今回の事件における長年にわたる被告北岡氏による性加害が、「人格的利益を違法に侵害する不法行為」とし、かつそれは個別バラバラのものではなく「一連一体の継続的な不法行為」として認定されたことにより、「消滅時効が完成していない」という画期的判断をし、北岡氏に損害賠償を命じました。また、社会福祉法人グロー(以下「グロー」)に対しては、被害を防ぐことができなかった安全配慮義務違反が認定され損害賠償を命じました。そして、グローは控訴せず、また北岡氏による性加害の事実も、この判決において確定しました。ただ、被害に対してあまりに低い賠償額や性加害に対して消滅時効の法理はこのたびの判決でも適用されているなど問題点も指摘しました。一方、北岡氏は一部控訴し、その部分における裁判は続きます。詳しくはDignity for Allのサイトをご覧ください。

 次に今後の取組みとして、まずグローに対する要請内容を含む当会の声明文案を提起しました(注:その後、声明は公表しました)。内容は、グローの安全配慮義務違反はもとより、提訴以後グローが「一連のハラスメント報道」は「一方的な糾弾」だとする文書を法人ホームページで公表し、4年間裁判で争ってきたことは、いわば二次加害であり、このことを含めて謝罪すべきであること。グローがあたかも北岡氏の控訴により「裁判が終了していない」かのような見解を出したことを批判し、グローの不法行為についてはすべて確定していること。またこの間の対応は何ら説明責任を果たしていないこと。そして、第三者委員会を設置し、本事件の検証を行い役員・評議員の責任も明らかにし、処分されるべき者を処分した上で再発防止策を確立することとして、理事長の辞任などを求めています。

 これらについて、参加者からは、「第三者委員会が設置され徹底的な検証が行われることが大事だ」「評議員会の議事録が公開されるべきだ」「役員等が入れ替わらなければ、グローは変われない」「役員・評議員の刷新を声明で強調すべきだ」という意見が相次ぎました。

 次に、滋賀県に対して11月27日に追加の署名を提出することと併せて、県に申し入れする内容について説明しました。

 申入れの一つ目は、滋賀県が訴訟後も問題の傍観と黙認をし、グローに対して「お墨付き」を与え続けたことによる被害者への二次加害を行ったことについて、反省と謝罪を求めること。次にグローの不法行為を見抜けず指定管理者に選定し続け、必要かつ適切な指導をすることなく、係争中を理由に判断を避けてきたことへの反省と検証を求めること。また、女性活躍推進企業認証については明らかな二次加害であり、この認証を取り消すこと。3点目に、グローに対して第三者委員会による検証を改めて県から求めること、およびそのためのこれまでの検討内容を示すこと。4点目に芸術文化活動における県とグローの関係について、補助金や職員の出向による支援を具体的に明らかにすること。5点目には、県の計画にも明記されている「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づくグローへの指導と県政におけるその履行を求めることと、ハラスメント禁止条約(ILO190号条約)の批准を国に求め、かつ県条例の制定により、国際的な人権基準に基づく県政の推進を求めることの5項目です。

 特に、4番目の芸術文化活動のグローに対する県の支援については、集会前日に、ある元グロー職員に、裁判提訴直後のグロー内の様子について聞き取りをしていることを明らかにし、その中で、県からグローに出向している職員や芸術文化担当部署のグロー職員の人件費、ボーダレス・アートミュージアムNO-MAの展覧会や糸賀一雄記念賞音楽祭の制作費、ほか諸事業費および人件費等、グロー(および実質的にグローが動かす実行委員会等)は訴訟後も国や県からの補助・委託事業を受け続け、多くの公費が支出されていることをうかがったことも報告しました。

 これらについての意見交換では、「グローにおける実効性ある第三者委員会の設置に向け県も指導を」「障害者福祉の世界にも闇が蔓延している。事実を知っていながら発言しなかった人もいる」「理事長が変わったからと言ってグローは変われるだろうか」「労働組合も機能していたか」「県は指定管理者認定基準にセクハラ・パワハラについて明記すべきだ」「グローが県を牛耳っているとも言える。理事の刷新を」などの意見が出ました。また、参加された中にも元グローで働いていた方がおられ、自らの体験も述べられたうえで、「21年に退職者有志の会が、退職者への詳しいアンケートを行ったのでその中でひどい実態は明らかになっている」「グローでは多くの人がパワハラなどで次々と退職していった。」「役員らは個人的には『いい人』かもしれないが組織になると違ってしまう」「役員や評議員にも責任がある」ときっぱりと意見を述べられました。

 なお、この問題は、障害者福祉をはじめ「福祉界」全体の問題としても大きな影響を与えていることもあり、障害者の自立生活運動などで発信を続ける安積遊歩さんのコメントを資料に折り込みましたが、このメッセージを受け止めてほしいという発言もありました。

 集会は、極めて限られた時間でしたが、多くの方が発言され、グローにおける性加害問題は、司法の場でも一審判決で終わりではないわけですが、社会福祉法人グローが今後の記者会見でどのような方向を示すか、また滋賀県が判決後どう対応するか、まさにこれからが、県議会での議論も含め県内外の社会において、真の問題解決に向かうための第一歩ではないかと思われる、意義ある集会となりました。

 今後、グローに関する声明、および11月27日に署名とともに提出する県への申入書を、集会での議論を踏まえて修正等を行い、公表・提出していきます。

 皆さん、これからも当会の取組みはもとより、今後の動きに注目していきましょう。

注:お二人の元グロー職員の方からの話の内容は、ご本人の承諾を得て公表させていただきました。

社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会・滋賀

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