

厚生労働省から、医療関係機関に対して、「香りへの配慮に関する啓発ポスターについて(周知依頼)」が10/30付で出されています。医師会、救急医学会、聴覚士協会、看護協会などのページにも掲載されていました。
これまでも、厚労省は、保健所、薬剤師ドラッグストア協会や、介護施設、保育園、旅館・ホテル、理美容、飲食業などに周知依頼を出していましたが、病院での香害が酷く、必要な医療が受けられないという声があり、追加で出されたものと思われます。香害啓発が医療現場関係に周知されることはありがたいですね。
厚生労働省医政局の各担当課から、関係団体である、「日本救急医学会」「日本理学療法士協会」「歯科保健課」「日本歯科医師会」「日本看護協会」などへ、また「日本医師会」からは、「都道府県医師会」へ、発出されています。
5省庁連名の「その香り 困っている人もいます」という啓発ポスターは、消費者庁のHPからダウンロードすることができます。
周知依頼では、この啓発ポスターを施設等に掲示して活用することを呼びかけていますが、「使用量の目安」を参考にするだけでは、香害をなくすことはできません。やはり、「製品の改善」こそが必要ですので、今回の香害署名を、さらに拡散いただきますよう宜しくお願いいたします。
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<これまでの経緯についてもっと詳しく>
2010年代から香害被害の声が、消費生活相談窓口に寄せられ、国民生活センターは、2013年と2020年「柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供」という文書を業界団体・消費者庁など関係省庁・消費者に向けて出しました。それにより、メーカー側からは、使用量の注意喚起、香りの強さの表示、HPでの香料成分開示などが行われましたが、香害被害は収まっていません。
マイクロカプセルなどを使った、効果長持ち製法の製品は、長時間に渡って繰り返し、周囲に化学物質を発生させるため、ここを改めない限り、問題解決にはならないからです。
ところが、国は、こうした製品の問題点を棚上げし、製品の使用法の問題として本質を見えにくくしてしまっているのが現状です。
2021年夏、5省庁連名による香りへの配慮を呼びかける「香害啓発ポスター」が作成されました。(2023年7月改訂。)「香りで具合が悪くなる人がいます。周囲の人に配慮しましょう。使用量の目安を守りましょう。」という内容です。香害の存在を認めて、啓発しているのは良いのですが、残念ながら、これでは、香害はなくせません。
効果が長続きする製法の製品では、周囲への配慮もできず、周囲の人も製品から発生する化学物質から逃れられません。そもそも、使用量の目安は、洗濯物にとっての適量であって、健康被害を起こさない量というわけではありません。
厚労省には、有害化学物質を指定し、それを含む家庭用品を規制する法律がありますが、製品そのものを規制する法律がありません。これが香害解決が進まない一因でもあります。
厚労省も取り組みを進めていますが、現時点では、規制に着手せず、その代わり、香害啓発ポスターの関係団体への周知は熱心に行っています。
ポスター作成後、厚労省は、保健所、薬剤師、ドラッグストア、介護関係、保育関係、旅館・ホテル、理美容、飲食業に関わる団体等への周知を行っています。
https://canary-network.org/news/poster2/
しかし、医療現場での香害がひどく、適切に医療にかかれないという声を受け、厚労省は、つい先ごろ2023年10月末には、医療関係団体を通じて、医療従事者等へのポスターの周知依頼を出しました。
https://canary-network.org/news/korosho0051030/
厚労省には、香害周知にとどまらず、有害化学物質を含む家庭用品の規制はもちろん、化学物質を長時間発生させる製法の問題点や、微粒子であるマイクロカプセルの吸入の問題点も研究し、情報発信をしてもらいたいものです。
そして、消費者の安全を司る消費者庁は、厚労省頼みにするのではなく、積極的に製品の安全性を確保できるよう動くべきです。
何より、メーカーを指導する立場にある経産省こそ、今すぐに、改正海岸漂着物処理推進法に則り、合成洗剤・柔軟剤へのマイクロカプセルの配合を止めるよう、メーカーを指導すべきです。