Petition update8時間働いたら帰る、暮らせるワークルールをつくろう。#定額働かせ放題!? どうなるの? 「働き方改革」
わたしの仕事 8時間プロジェクトJapan
14.09.2017
署名「8時間働いたら帰る、暮らせるワークルールをつくろう。」には、半年間で1,600件以上ものコメントが寄せられました。ご協力いただいた皆さん、ありがとうございます。 ▶︎「働き方」の現在と未来 何年もの間、日本社会の「働き方」には問題があると、多くの人が考えてきました。 しかし、私たちの働き方は、少しでも良くなってきたでしょうか? これからよくなりそうな見通しはあるのでしょうか? 頂いたコメントを読んでいくと、どうもよくなるとは言えないように思えます。 【結婚予定だが相手の帰宅時間が毎日22時23時だと自分が一人生活をするような感じで悲しい】 【ホントに人生残業で終わってしまう……】 【うちの家庭も壊れかけ、退社を選びました】 【8時間働いて、8時間寝て、8時間家族と過ごす、そんな生活をしてみたい】 ……私たちは何のために仕事をしているのだろう、と考えさせられます。 【子どもに会いたい!】 【早朝から深夜まで働きづくめ。育児は妻まかせ。子どもとのコミュニケーションもとれず、これで家庭が維持できるのか不安がつのります】 【平日は子どもの顔がみられない】 【育児や介護中の人が、定時までしか働けない=使えない人ってレッテル貼られちゃう世の中はみんなが生きづらい】 このように、たくさんの働く人とその家族が、「いまの働き方は幸せじゃない」と訴えています。こうした状況の広がりが、日本社会をボロボロに劣化させています。 昨年、労災認定が報道され、日本中に衝撃を与えた電通の女性新入社員の過労自死。 新国立競技場の地盤改良工事の監督作業を担当した23歳の男性社員の過労自死。 もはや新人ですら、容赦なく責任が問われ、長時間で過酷な労働を強いる。そうした働かせ方が、日本のスタンダードになってしまいました。 厚生労働省の統計ですら、「過労死ライン」を超えて働く人は10人に1人います。あなたが、あなたの大切な人が、いつ仕事に殺されてもおかしくない状況です。 また、過労死までいかなくても、慢性的な長時間労働は、私たちの生活を不幸にする大きな要因になっています。どれほど仕事にやりがいを感じていようと、私たちは、心の底では「自分の時間が欲しい」「家族の顔が見たい」と叫んでいるのではないでしょうか。 ▶︎労働時間規制と賃金の改善をセットで! そこで、私たちは署名で主に2つの政策を主張してきました。 1つは、実効力のある労働時間規制です。 労働基準法の根幹にある1日8時間労働という大原則が守られていれば、私たちの働き方はもっとマシになっていたはずです。しかし、これまでは労働基準法36条などでこの原則の抜け穴を作り、過労死する労働時間ですら「合法化」できる仕組みがありました。労働基準法の原則に戻り、時間外労働の上限規制を導入して、健康に有害な長時間労働を違法にする必要があります。月に100時間などといった残業は違法とすべきです。 もう1つは、賃金の引き上げです。 日本では、労働時間規制が穴だらけであることに加え、価格競争とリストラで賃金が下げられていったため、残業や複数就労をしないと暮らせない状況に追い込まれた人が多数います。そうした方々は、長時間労働はいやでも、生活のためにはやむを得ないとして、残業規制などに反対をします。つまり、労働時間の短縮は賃金の改善とセットで進める必要があるわけです。 私たちの賃金は、基本的には労働契約によって決まりますが、法律によって下限を引き上げることはできます。その代表的なルールが最低賃金法です。 自由な労働市場の代表国として知られるアメリカでも、その他の先進国でも、労働・経済政策として最低賃金の引き上げを急ピッチで進めています。日本も最低賃金引き上げを起点とする賃金の改善が急務です。 ▶︎政府の「働き方改革」をどうみる? 今、政府は「働き方改革」を掲げて、急ピッチで法律づくりの作業を進め、この秋の国会に関連法案を提出しようとしています。この法案が、不幸を広げている今の働き方の問題を解決できるのか、考えてみたいと思います。 先に結論を述べます。 いまの方向で政府に任せておけば、私たちはもっと貧乏になり、不幸になり、身のまわりで過労死が増えるのは避けられません。 働く人すべてに影響する労働法の改正のためには、「労働政策審議会」という公的な機関を経る必要があり、9月に集中的に審議が行われています。政府はその場に「働き方改革」関連の法案を一括で提案する方針を示しています。 「一括」法案方式は、多くの論点がある異なる法律案を、まとめていっぺんに通してしまおうとするもので、国会において、法案の欠陥・問題点、修正すべき点、実施にかかわっての課題などを丁寧に審議することを阻害するやり方です。問題のある法案を強引に押し通すときに使われる手法ともいえます。 ▶︎裁量労働制の拡大と高度プロフェッショナル制の創設でなにが起きる? 実際に今回の一括法案の中には大問題が含まれています。代表例が「裁量労働制の拡大」と、「高度プロフェッショナル制度の創設」です。 裁量労働制は一定の制限のもとですでに運用されていますが、長時間労働の温床として、労働組合や弁護士から批判されてきたものです。法案はその対象業務を拡大するばかりか、裁量労働制よりもさらに労働時間の規制のない、いわば無法地帯を生む「高度プロ制度」の創設すら求めています。 この2つが法律として通れば、「定額賃金で働かせ放題」「過労死しても自己責任」といった働き方がさらに広がり、ゆくゆくはそれが「普通の働き方」になってしまいます。 政府は、個人の裁量で自由に働ける、成果をあげれば早く帰ることができるといいますが、社長や重役のような権限を、社員がもらえるわけではありません。業務の量や内容をコントロールしたり、それをこなせるだけの人手を確保したり(人事権・採用権)、取引先と納期交渉し、無理な注文であれば仕事を断ることができるといった決裁権は持たせず、ただ、労働時間の使い方だけ自由にできる(労働時間の上限規制なく、どれだけ働いても残業代ゼロ)となれば、なにがおきるでしょうか。 月に100時間を超える残業をした人には、医師の面談を義務付けるといいますが、これで健康確保ができるでしょうか。心身の不調を発症するような働き方をさせ、発症したら裁量労働からはずすといっても、壊れた健康は簡単には戻りません。長時間の労働に対する割増賃金なども請求もできず、職場を追われる可能性もあります。 これは私たちの求める働き方とは、真逆のものではないでしょうか。 すでに国会を通り施行されている「過労死等防止対策推進法」は、「労働時間の正確な把握」と「残業代の全額支給」、つまり労働時間規制の厳格な適用こそが、持続可能な働き方のカギであると示しています。それに反する「裁量労働制の拡大」と「高度プロ制度」は止めなくてはなりません。 ▶︎過労死ラインの残業合法化はダメ 「働き方改革」の目玉政策であったはずの、時間外労働の上限規制にも大きな問題があります。法案要綱によれば、時間外労働の上限は単月で100時間未満、休日労働も含めて12か月連続で月80時間未満ならOKとされています。これは、国が労働災害の認定基準としている過労死ラインそのものです。つまり、国が認める「過労死」のレベルをさらに超えない限り、すべての長時間労働は合法だと宣言するに等しい内容です。 一方で、厚生労働省は、月45時間を超える残業は、労働者の健康に悪影響を及ぼす危険性があるという基準を明確に示しています。また、裁判所も、月60時間の残業によって失われた命に対して過労死として認定しています。つまり、単月100時間、2カ月以上80時間という「過労死ライン」は、これまでのたくさんの過労死を踏まえた上での、文字通りの最悪の基準なのです。 これを労働基準法に「合法」として書きこむのは道理がありません。 私たちが、自分の働き方に影響する重要な政策について十分に知らないうちに、法案が作られてしまうようなことは、あってはならないはずです。国会も政府も、主権者である私たちが必要だと思う政策を実現させる場所です。 私たちが望む、「8時間で帰れる」社会の実現は、この秋の国会にかかっているのです。 ▶︎今できることは? 私たち一人ひとりが、具体的に今すぐできることはなんでしょうか? この署名は、すでに賛同いただいたと思います。これからは、オンラインでも世間話でもいいので、周りの方に自信をもって広げてください。 これまで、政府の「働き方改革」に対して様子見をしていた、新聞やテレビなどのマスコミ各社も、このムチャクチャな法案に対して批判をし始めています。 そうした記事を読み、良い記事を拡散してください。反対に、労働時間の規制緩和を勧めるような記事は批判してください。 労働団体や市民は、今後たくさんの抗議集会やデモを開催すると思います。それらのアクションに、無理がない範囲で参加してください。 何より重要なのは、私たち一人ひとりとその家族が、決して無力ではないことをお互いに確認することです。 大きな世論が起これば、政府の「働き方改革」の中身を変えることができます。 自分や、大切な家族と友人たちの働き方を変え、目の前の仕事と生活を変えていきましょう。 そのために、現在の政府の「働き方改革」を止め、より良いものに変えさせていきましょう。
Copy link
WhatsApp
Facebook
Email
X