【2万筆求む】レイシズムの制度化を許さない!9大学合同要請 博士課程支援制度JST-SPRINGの 「日本人」限定方針の完全撤回を求めます 〜留学生排除・研究の軍事利用STOP!


【2万筆求む】レイシズムの制度化を許さない!9大学合同要請 博士課程支援制度JST-SPRINGの 「日本人」限定方針の完全撤回を求めます 〜留学生排除・研究の軍事利用STOP!
署名活動の主旨
レイシズムの制度化を許さない!
依然として続く、日本政府・行政府をはじめとする関係各所にSPRING「日本人」限定方針の撤回、そして各大学当局に同方針の即時周知・実施中止をそれぞれ要求します。
宛先:
文部科学大臣 殿、
お茶の水女子大学学長 殿、
大阪公立大学学長 殿、
金沢大学学長 殿、
東京大学総長 殿、
東京外国語大学学長 殿、
京都大学総長 殿、
一橋大学総長 殿、
名古屋大学総長 殿、
早稲田大学学長 殿
―9大学合同署名(企画:JST-SPRING国籍要件反対アクション)――
私たちは、金沢大学・東京大学・東京外国語大学・京都大学・名古屋大学・早稲田大学・お茶の水女子大学・大阪公立大学・一橋大学・東京理科大学、そして研究者・大学院生の有志からなる当事者・大学院生グループです。
これまで、JST-SPRING国籍要件反対アクションに併せ、各大学で個別に抗議や要望書提出の準備を進めてきました。2025年11月の路上行動を契機に連携し、JST-SPRING国籍要件反対アクションの企画のもと、事実上運用が始まるJST-SPRING「日本人」限定化方針の完全撤回を求め、9大学合同で本署名を発することに至りました。
🟣 私たちが声を上げる理由:突然の方針決定と、全国で広がった抗議の声にも関わらず、事実上運用が始まるJST-SPRING「日本人」限定化方針
2025年6月26日、文部科学省は「JST-SPRING 次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」の生活費支援について、支給対象を日本国籍保持者に限定する方針を固めたと報道されました。私たちも 7月2日に池袋、7月25日に文科省前で路上プロテストを実施し、方針決定が見込まれた7月30日には複数団体が共催で文科省前抗議を行い、 約2万筆の署名を提出しました。
しかし、同年7月の人材委員会では、この方針が「2027年度以降の運用方針」として位置付けられ、制度設計の大枠として事実上の確定をしました。つまり、この過程において、院生・教員・留学生からのSPRING「日本人」限定方針への抗議や約2万筆の署名は、政策形成に全く反映されませんでした。
また、各大学での説明が始まってしまうなど、施行2027年度を待たずに事実上のSPRINGの方針変更の周知・運用が始まっていることが各大学より報告されています。
よって、再度この制度変更・事実上の運営に対して反対・完全撤回を要求する署名を立ち上げ、今度こそ、日本政府・行政府をはじめとする関係各所にSPRING「日本人」限定方針の撤回、そして各大学当局に同方針の即時周知・実施中止を実現したいと思います。
🟣 博士課程・留学生の現状:生活費を含む支援は「特別」ではなく当然の権利
博士課程の学生は、
・学費値上げ
・専門業務に見合わない不安定雇用
・生活費の逼迫
と、深刻な困窮に置かれています。生活費支援は「特別な恩恵」ではなく、研究者に対して公共が負うべき最低限の基盤整備・生存権の保障に当たります。
研究は国際協働を前提とした営みであり、国籍に基づく排除は、学術の自由、普遍性と民族的・ジェンダーを含む多様性(Universality・Diversity)、EBPM(根拠に基づく政策形成) のいずれとも相容れません。
留学生は、短期的な滞在を前提に来日しているのではなく、中長期的かつすでに多くの日本の研究・社会でともに生きる、日本と世界をつなぐ重要な存在です。
このような留学生をはじめとする多様なルーツの研究者を排除する政策は、日本社会の基盤を揺るがす危険かつ排外的な前例となります。
🟣 外交・防衛委員会での議論が引き起こしたゆがみ:政策が抱える深刻な構造問題について
今回の方針形成の一部には、国会・外交・防衛委員会において有村治子議員から「SPRINGにおける留学生への支援」に疑義が呈されたことが影響しています。
この議論を背景に「研究支援は日本人に限定すべき」という政治的圧力が可視化され、SPRINGに排他的な国籍概念が持ち込まれる契機となりました。
私たちが、ここで問題にするのは「防衛」そのものではなく、防衛・安全保障政策の議論が、学術政策に直接影響を及ぼしている構図です。
🟣 なぜそれが問題なのか?
日本は憲法9条のもとで交戦権を否認しており、「防衛」「安全保障」「軍事」は本来明確に区別されるべき概念です。にもかかわらず、研究者支援政策が「安全保障人材」や「先端技術開発」との文脈で語られ、人材育成政策と安全保障政策が混合されつつあります。
その結果、政策の論点が「研究者の支援」から離れ、国籍による線引きが“安全保障上の合理性”で正当化される危険性が生じています。このように、学問の自由・大学の自治への介入が国の一存によって起こされていることを問題視しています。
🟣 政策づくりの問題点:当事者の声を聞かないまま決められた方針とは
人材委員会では多くの研究者がオブザーバーとして出席していたものの、
・意見聴取が特定の分野(数物・情報系)に偏っていたこと
・それらの議論が政府の掲げる「稼げる大学」「イノベーション」「先端技術強化」といった政策目標と整合的な方向に誘導されていたこと
・当事者である博士課程学生・留学生への正式なヒアリングは実施されなかったこと
など、政策形成過程そのものに構造的な偏りが見られます。
さらに、
・影響評価(Impact Assessment)の実施なし
・国際的な研究者流動性への長期的影響分析なし
・大学側との十分な協議なし
これら全ては EBPM の観点からも重大な欠陥です。
「広く研究者が参加した」という形式的事実があっても、その議論が実質的に多様な立場を反映したものだったとはいえません。また、国籍による差別的効果を持つ政策が、これほど不透明かつずさんなプロセスで決められたことは、深刻な行政上の問題といえます。
🟣 9大学が合同署名として声を上げます📢
私たちは11月の路上アクションを機に連携を開始し、9大学で合同して今回の署名を発表します。
さらに今後、各大学ごとに本署名と本要望書を提出し、大学本部の明確な対応を求めていきます。
また、すでに 12月10日に参議院議員会館で「SPRING for Everyone 院内集会「博士課程支援制度JST-SPRINGの「日本人」限定方針撤回に向けて——当事者を交えた勉強会——」」 を開催し、文科省への質問書案の提示・制度決定の問題性の説明・有識者(隠岐さや香先生・福永玄弥先生)の講演を行いました。この福永先生のご講演の中で「日本人」限定方針は「レイシズムの制度化」であると指摘がありました。今回の署名タイトルはそこから来ています。
これらの動きをもとに、 今後の2027年度の本方針施行前に撤回を実現させるべく、政府交渉・省庁ヒアリングへと発展させていきます。
✊ 私たちが求めること(宛先:各大学学長、総長・文部科学大臣殿)✊
・JST SPRING「日本人」限定方針の撤回と代替制度の検討中止
・各大学における国籍限定運用・周知の即時中止
・制度変更の根拠を明らかにすること(政治的要因の検証を含む)
・影響評価・当事者ヒアリング・専門家調査の実施
・研究支援を軍事政策や安全保障戦略と混同しないこと
・日本の学術の普遍性を守る制度設計のやり直し
✍️ あなたの署名が必要です
私たちは、留学生を含む多様な研究者の未来が国籍によって分断され、学問が特定の政治的目的や安全保障政策に巻き込まれる社会を望みません。「レイシズムの制度化」とは、「日本人」に当てはまらない人や、「役に立たない」研究者など、特定の人びとの非人間化です。
誰もが尊厳をもって学び、研究をしながら生存するという当たり前の環境を守るために、私たちと一緒に声をあげてください。
あなたの署名が、この差別方針の撤回に向け、社会を大きく動かす力になります。
🌷🍎9大学合同 JST-SPRING国籍要件反対アクション一同🌷🍎
企画:JST-SPRING国籍要件反対アクション(連絡先:jstspring.for.everyone@gmail.com)
呼びかけ人:碧詞(東京大学修士課程修了)、大室恵美(お茶の水女子大学博士後期課程)、佐野元昭-昭代(東京大学博士課程)※五十音順
※1賛同・要望を共に提出する大学を募集しています。ここに記載されていない大学であっても、本署名と要望へ賛同する大学に関しては、上記の連絡先まで、ご連絡をいただけますと幸いです。
※2 2025/12/16 2大学追加記載変更
🌷🍎大学教員の皆さまから本署名への賛同・応援メッセージをいただきました。いただいた順に掲載いたします🌷🍎
福永玄弥先生(東京大学・教養学部附属教養教育高度化機構Diversity&Inclusion部門 准教授)
SPRING の「日本人限定」方針は、国籍という属性に基づいて生活費支援の可否を決める制度的レイシズムの問題です。国籍の違いだけで支援対象の枠組みから排除される仕組みは、憲法が定める「法の下の平等」と国際人権規約の人種・国籍に基づく差別禁止原則に反するだけでなく、日本の博士教育と学術基盤にも深刻な影響を及ぼします。 大学院において留学生は単に「教育を受ける客」ではありません。日本の研究を支える重要な担い手です。とりわけ地方の大学では、留学生がいなければ博士課程が維持できないところも少なくありません。ここに国籍による線引きが持ち込まれれば、研究室の内部にも制度的な分断が生まれ、引いては大学全体の研究力の低下につながります。 全国の大学がDEI(Diversity, Equity & Inclusion)を推進し、国籍・人種などによる差別をなくそうとしている今、SPRINGの国籍要件はその努力に逆行するものです。「国民の理解(が足りない)」という曖昧な言葉で差別的制度を正当化することは、過去の排外的政策(高校無償化政策からの朝鮮学校の排除)と同じ誤りを繰り返すことに他なりません。 国籍によって未来の研究者の道を閉ざすべきではありません。多様な人びとが共に学び、研究に専念できる環境こそ、日本社会の未来を支える基盤です。私はこの署名活動を強く支持するとともに、研究・教育政策におけるレイシズムの撤廃を求めます。
隠岐 さや香先生(東京大学・大学院教育学研究科 総合教育科学専攻・基礎教育学コース 教授)
欧米先進国では、多くの場合、学生は博士課程で実質上給与に等しい給付を受け取りながら研究出来る制度が整っています。それは国籍を問わず可能となるものです。しかし日本にはその種の仕組みが未発達であるため、少しでも彼我の格差を埋めるべくSPRING制度が作られたはずです。 しかしながら令和7年3月24日の外交防衛委員会以後、突然に「研究支援は日本人に限定すべき」という方針が既定路線となってしまいました。すなわち、本件は外交や防衛の論理が突然、学術の世界に押しつけられたかのような経緯を辿っており、識者による充分な議論が行われた形跡はありません。しかも、「なぜ日本人に限定するべきなのか」についての説得力ある論拠は一切示されず、学生たちの側からすれば、ただ、突然に差別的な対応が取られたという印象を残すものになっています。 そもそも、仮に安全保障の観点から考えるならば、問題のある人物の留学自体がせき止められていなければならないはずです。しかし、SPRINGは既に日本の大学に在学し、定着している留学生が応募するものです。その上で、給付金があるかないかという話が、どうして外交・防衛に大きな影響を及ぼすというのでしょうか。全くもって理解に苦しみます。 もう一つ指摘します。JSTによる2025年07月09日の説明にはSPRINGは「日本の将来を担う博士後期課程学生を力強く支援することを目的に構想されました」とあります。なぜ、そのことをもって、「日本人以外の学生にも支援資金が広く配分される運用」を見直すことになるのでしょうか。学術というものの本来的なあり方を考えれば、「日本の将来を担う博士後期課程学生」は決して日本国籍者に限られないと考えるべきではないでしょうか。事実、欧米の科学研究は多くの才能を世界中から集め、世界を変える研究の拠点が数多く生まれました。 今回の決定は、いわゆる学問の自由という観点からしても問題であり、かつ安全保障の視点から見れば不充分です。ただの排外主義的感情の発露にしかなっていません。 学術の本来の使命に立ち返り、冷静に今回の決定を見直し、撤回することを求めます。
宮﨑理先生(明治学院大学社会学部・准教授)
私はSPRINGの「日本国籍保持者」限定方針に反対します。 この動きは、研究者を国籍によって線引きするものであり、強い憤りを感じます。 どのような属性や出自の人であっても、研究の内容によって評価されるように研究者のコミュニティは努めてきました。 そのような積み重ねを反故にするものであり、容認し難いものがあります。 また、私はこの方針に反対するだけでなく、私たち研究者自身の中にある排外主義も問題化しなければならないと考えています。 上記のような努力の一方で、属性や出自によって学問の場から人を排除する制度や規範、そして研究者自身の言動は、これまでも数多く存在してきました。 私は今回のSPRINGの問題を契機に、学問の場における排外主義の問題にみなさんと取り組んでいきたいです。

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署名活動の主旨
レイシズムの制度化を許さない!
依然として続く、日本政府・行政府をはじめとする関係各所にSPRING「日本人」限定方針の撤回、そして各大学当局に同方針の即時周知・実施中止をそれぞれ要求します。
宛先:
文部科学大臣 殿、
お茶の水女子大学学長 殿、
大阪公立大学学長 殿、
金沢大学学長 殿、
東京大学総長 殿、
東京外国語大学学長 殿、
京都大学総長 殿、
一橋大学総長 殿、
名古屋大学総長 殿、
早稲田大学学長 殿
―9大学合同署名(企画:JST-SPRING国籍要件反対アクション)――
私たちは、金沢大学・東京大学・東京外国語大学・京都大学・名古屋大学・早稲田大学・お茶の水女子大学・大阪公立大学・一橋大学・東京理科大学、そして研究者・大学院生の有志からなる当事者・大学院生グループです。
これまで、JST-SPRING国籍要件反対アクションに併せ、各大学で個別に抗議や要望書提出の準備を進めてきました。2025年11月の路上行動を契機に連携し、JST-SPRING国籍要件反対アクションの企画のもと、事実上運用が始まるJST-SPRING「日本人」限定化方針の完全撤回を求め、9大学合同で本署名を発することに至りました。
🟣 私たちが声を上げる理由:突然の方針決定と、全国で広がった抗議の声にも関わらず、事実上運用が始まるJST-SPRING「日本人」限定化方針
2025年6月26日、文部科学省は「JST-SPRING 次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」の生活費支援について、支給対象を日本国籍保持者に限定する方針を固めたと報道されました。私たちも 7月2日に池袋、7月25日に文科省前で路上プロテストを実施し、方針決定が見込まれた7月30日には複数団体が共催で文科省前抗議を行い、 約2万筆の署名を提出しました。
しかし、同年7月の人材委員会では、この方針が「2027年度以降の運用方針」として位置付けられ、制度設計の大枠として事実上の確定をしました。つまり、この過程において、院生・教員・留学生からのSPRING「日本人」限定方針への抗議や約2万筆の署名は、政策形成に全く反映されませんでした。
また、各大学での説明が始まってしまうなど、施行2027年度を待たずに事実上のSPRINGの方針変更の周知・運用が始まっていることが各大学より報告されています。
よって、再度この制度変更・事実上の運営に対して反対・完全撤回を要求する署名を立ち上げ、今度こそ、日本政府・行政府をはじめとする関係各所にSPRING「日本人」限定方針の撤回、そして各大学当局に同方針の即時周知・実施中止を実現したいと思います。
🟣 博士課程・留学生の現状:生活費を含む支援は「特別」ではなく当然の権利
博士課程の学生は、
・学費値上げ
・専門業務に見合わない不安定雇用
・生活費の逼迫
と、深刻な困窮に置かれています。生活費支援は「特別な恩恵」ではなく、研究者に対して公共が負うべき最低限の基盤整備・生存権の保障に当たります。
研究は国際協働を前提とした営みであり、国籍に基づく排除は、学術の自由、普遍性と民族的・ジェンダーを含む多様性(Universality・Diversity)、EBPM(根拠に基づく政策形成) のいずれとも相容れません。
留学生は、短期的な滞在を前提に来日しているのではなく、中長期的かつすでに多くの日本の研究・社会でともに生きる、日本と世界をつなぐ重要な存在です。
このような留学生をはじめとする多様なルーツの研究者を排除する政策は、日本社会の基盤を揺るがす危険かつ排外的な前例となります。
🟣 外交・防衛委員会での議論が引き起こしたゆがみ:政策が抱える深刻な構造問題について
今回の方針形成の一部には、国会・外交・防衛委員会において有村治子議員から「SPRINGにおける留学生への支援」に疑義が呈されたことが影響しています。
この議論を背景に「研究支援は日本人に限定すべき」という政治的圧力が可視化され、SPRINGに排他的な国籍概念が持ち込まれる契機となりました。
私たちが、ここで問題にするのは「防衛」そのものではなく、防衛・安全保障政策の議論が、学術政策に直接影響を及ぼしている構図です。
🟣 なぜそれが問題なのか?
日本は憲法9条のもとで交戦権を否認しており、「防衛」「安全保障」「軍事」は本来明確に区別されるべき概念です。にもかかわらず、研究者支援政策が「安全保障人材」や「先端技術開発」との文脈で語られ、人材育成政策と安全保障政策が混合されつつあります。
その結果、政策の論点が「研究者の支援」から離れ、国籍による線引きが“安全保障上の合理性”で正当化される危険性が生じています。このように、学問の自由・大学の自治への介入が国の一存によって起こされていることを問題視しています。
🟣 政策づくりの問題点:当事者の声を聞かないまま決められた方針とは
人材委員会では多くの研究者がオブザーバーとして出席していたものの、
・意見聴取が特定の分野(数物・情報系)に偏っていたこと
・それらの議論が政府の掲げる「稼げる大学」「イノベーション」「先端技術強化」といった政策目標と整合的な方向に誘導されていたこと
・当事者である博士課程学生・留学生への正式なヒアリングは実施されなかったこと
など、政策形成過程そのものに構造的な偏りが見られます。
さらに、
・影響評価(Impact Assessment)の実施なし
・国際的な研究者流動性への長期的影響分析なし
・大学側との十分な協議なし
これら全ては EBPM の観点からも重大な欠陥です。
「広く研究者が参加した」という形式的事実があっても、その議論が実質的に多様な立場を反映したものだったとはいえません。また、国籍による差別的効果を持つ政策が、これほど不透明かつずさんなプロセスで決められたことは、深刻な行政上の問題といえます。
🟣 9大学が合同署名として声を上げます📢
私たちは11月の路上アクションを機に連携を開始し、9大学で合同して今回の署名を発表します。
さらに今後、各大学ごとに本署名と本要望書を提出し、大学本部の明確な対応を求めていきます。
また、すでに 12月10日に参議院議員会館で「SPRING for Everyone 院内集会「博士課程支援制度JST-SPRINGの「日本人」限定方針撤回に向けて——当事者を交えた勉強会——」」 を開催し、文科省への質問書案の提示・制度決定の問題性の説明・有識者(隠岐さや香先生・福永玄弥先生)の講演を行いました。この福永先生のご講演の中で「日本人」限定方針は「レイシズムの制度化」であると指摘がありました。今回の署名タイトルはそこから来ています。
これらの動きをもとに、 今後の2027年度の本方針施行前に撤回を実現させるべく、政府交渉・省庁ヒアリングへと発展させていきます。
✊ 私たちが求めること(宛先:各大学学長、総長・文部科学大臣殿)✊
・JST SPRING「日本人」限定方針の撤回と代替制度の検討中止
・各大学における国籍限定運用・周知の即時中止
・制度変更の根拠を明らかにすること(政治的要因の検証を含む)
・影響評価・当事者ヒアリング・専門家調査の実施
・研究支援を軍事政策や安全保障戦略と混同しないこと
・日本の学術の普遍性を守る制度設計のやり直し
✍️ あなたの署名が必要です
私たちは、留学生を含む多様な研究者の未来が国籍によって分断され、学問が特定の政治的目的や安全保障政策に巻き込まれる社会を望みません。「レイシズムの制度化」とは、「日本人」に当てはまらない人や、「役に立たない」研究者など、特定の人びとの非人間化です。
誰もが尊厳をもって学び、研究をしながら生存するという当たり前の環境を守るために、私たちと一緒に声をあげてください。
あなたの署名が、この差別方針の撤回に向け、社会を大きく動かす力になります。
🌷🍎9大学合同 JST-SPRING国籍要件反対アクション一同🌷🍎
企画:JST-SPRING国籍要件反対アクション(連絡先:jstspring.for.everyone@gmail.com)
呼びかけ人:碧詞(東京大学修士課程修了)、大室恵美(お茶の水女子大学博士後期課程)、佐野元昭-昭代(東京大学博士課程)※五十音順
※1賛同・要望を共に提出する大学を募集しています。ここに記載されていない大学であっても、本署名と要望へ賛同する大学に関しては、上記の連絡先まで、ご連絡をいただけますと幸いです。
※2 2025/12/16 2大学追加記載変更
🌷🍎大学教員の皆さまから本署名への賛同・応援メッセージをいただきました。いただいた順に掲載いたします🌷🍎
福永玄弥先生(東京大学・教養学部附属教養教育高度化機構Diversity&Inclusion部門 准教授)
SPRING の「日本人限定」方針は、国籍という属性に基づいて生活費支援の可否を決める制度的レイシズムの問題です。国籍の違いだけで支援対象の枠組みから排除される仕組みは、憲法が定める「法の下の平等」と国際人権規約の人種・国籍に基づく差別禁止原則に反するだけでなく、日本の博士教育と学術基盤にも深刻な影響を及ぼします。 大学院において留学生は単に「教育を受ける客」ではありません。日本の研究を支える重要な担い手です。とりわけ地方の大学では、留学生がいなければ博士課程が維持できないところも少なくありません。ここに国籍による線引きが持ち込まれれば、研究室の内部にも制度的な分断が生まれ、引いては大学全体の研究力の低下につながります。 全国の大学がDEI(Diversity, Equity & Inclusion)を推進し、国籍・人種などによる差別をなくそうとしている今、SPRINGの国籍要件はその努力に逆行するものです。「国民の理解(が足りない)」という曖昧な言葉で差別的制度を正当化することは、過去の排外的政策(高校無償化政策からの朝鮮学校の排除)と同じ誤りを繰り返すことに他なりません。 国籍によって未来の研究者の道を閉ざすべきではありません。多様な人びとが共に学び、研究に専念できる環境こそ、日本社会の未来を支える基盤です。私はこの署名活動を強く支持するとともに、研究・教育政策におけるレイシズムの撤廃を求めます。
隠岐 さや香先生(東京大学・大学院教育学研究科 総合教育科学専攻・基礎教育学コース 教授)
欧米先進国では、多くの場合、学生は博士課程で実質上給与に等しい給付を受け取りながら研究出来る制度が整っています。それは国籍を問わず可能となるものです。しかし日本にはその種の仕組みが未発達であるため、少しでも彼我の格差を埋めるべくSPRING制度が作られたはずです。 しかしながら令和7年3月24日の外交防衛委員会以後、突然に「研究支援は日本人に限定すべき」という方針が既定路線となってしまいました。すなわち、本件は外交や防衛の論理が突然、学術の世界に押しつけられたかのような経緯を辿っており、識者による充分な議論が行われた形跡はありません。しかも、「なぜ日本人に限定するべきなのか」についての説得力ある論拠は一切示されず、学生たちの側からすれば、ただ、突然に差別的な対応が取られたという印象を残すものになっています。 そもそも、仮に安全保障の観点から考えるならば、問題のある人物の留学自体がせき止められていなければならないはずです。しかし、SPRINGは既に日本の大学に在学し、定着している留学生が応募するものです。その上で、給付金があるかないかという話が、どうして外交・防衛に大きな影響を及ぼすというのでしょうか。全くもって理解に苦しみます。 もう一つ指摘します。JSTによる2025年07月09日の説明にはSPRINGは「日本の将来を担う博士後期課程学生を力強く支援することを目的に構想されました」とあります。なぜ、そのことをもって、「日本人以外の学生にも支援資金が広く配分される運用」を見直すことになるのでしょうか。学術というものの本来的なあり方を考えれば、「日本の将来を担う博士後期課程学生」は決して日本国籍者に限られないと考えるべきではないでしょうか。事実、欧米の科学研究は多くの才能を世界中から集め、世界を変える研究の拠点が数多く生まれました。 今回の決定は、いわゆる学問の自由という観点からしても問題であり、かつ安全保障の視点から見れば不充分です。ただの排外主義的感情の発露にしかなっていません。 学術の本来の使命に立ち返り、冷静に今回の決定を見直し、撤回することを求めます。
宮﨑理先生(明治学院大学社会学部・准教授)
私はSPRINGの「日本国籍保持者」限定方針に反対します。 この動きは、研究者を国籍によって線引きするものであり、強い憤りを感じます。 どのような属性や出自の人であっても、研究の内容によって評価されるように研究者のコミュニティは努めてきました。 そのような積み重ねを反故にするものであり、容認し難いものがあります。 また、私はこの方針に反対するだけでなく、私たち研究者自身の中にある排外主義も問題化しなければならないと考えています。 上記のような努力の一方で、属性や出自によって学問の場から人を排除する制度や規範、そして研究者自身の言動は、これまでも数多く存在してきました。 私は今回のSPRINGの問題を契機に、学問の場における排外主義の問題にみなさんと取り組んでいきたいです。

7,157
意思決定者
賛同者からのコメント
2025年12月12日に作成されたオンライン署名