

今回のトピック
①7/26午前中、神宮外苑で集まりましょう
②専門家有志の文部科学大臣への要請書提出
③「週刊エコノミスト」の石川幹子先生インタビュー
④AP通信記事の和訳
①7/26午前中、神宮外苑で集まりましょう
7月26日(土)午前10時より、神宮外苑での集まりを予定しています。
集合場所は、秩父宮ラグビー場の東側入り口付近(イチョウ並木18本が並ぶ小道のあたり)です。
詳細については追ってご案内しますが、まずこの日時をカレンダーの予定に入れておいてください。
神宮外苑問題に対する私たち市民の関心がいまだに高いことを、しっかり示さなくてはなりません。
多くの方にお集まりいただき存在感をアピールしたいと思います。
今回、ラグビー場の場所を選んだのは、これから行われるラグビー場と野球場の敷地の「権利交換」に対する疑問を改めて提示し、広く訴えかけるためです。
②専門家有志の文部科学大臣への要請書提出
7月2日、神宮外苑地区再開発の再考を願う建築・造園・都市計画・環境の専門家有志は、文部科学大臣に、神宮外苑再開発事業におけるJSCによる秩父宮ラグビー場の財産処分認可申請への不認可と適切な指導を求める要請書を提出しました。
この要請に対する文部科学大臣の真摯な対応を望みます。
記者会見の録画はこちら。
ハフィントンポスト日本版の記事はこちら。
AP通信の記事はこちら。完全和訳は下記にあります。
要望書の全文はこちらで、その要点は下記のとおりです。
〈要請書の要点〉
1.秩父宮ラグビー場が「未供用」と断定されたことについての国民への説明責任
2.新ラクビー場設計案の問題
(1)最後に残された「保全緑地」が保全できない問題
(2)外苑から内苑に連なる緑の軸線を破壊する「緑道計画」の問題
(3)群衆雪崩のリスクが大きい歩道橋計画
3.文部科学省の所管するJSCが主導している「歴史的文化的資産の破壊」
(1)日本イコモスからの保存要請が出されていた霞ヶ丘門と一体の巨樹スダジイの伐採
(2)外苑のシンボルである「ヒトツバタゴ」二世の移植の強行
(3)「白昼堂々、大量の樹木を伐採する行為」が青少年の心に与える影響について、
教育を司る文部科学省として責務の問題
4.科学的環境アセスメントに準拠しない生態系の破壊の問題
5.新ラグビー場の事業スキームの問題
(1)本PFI事業はJSCがPFI事業者に90億円(税込)を支払って実施する不採算事業であること
(2)本来のスポーツ振興に反する事業スキームの見直しが必要
6.ラグビー場移設による災害時の深刻なリスク
以上より、今後JSCにより秩父宮ラクビー場の財産処分の認可申請が提出された場合、文部科学大臣は認可しないことを要請します。さらに、本開発事業に関してJSCへの適切な指導を要請いたします。
③「週刊エコノミスト」の石川幹子先生インタビュー
『緑地と文化』(岩波新書刊)の出版を期に、週刊エコノミストに掲載された石川幹子先生のインタビュー記事。これまで知られていなかった明治神宮内苑の問題や外苑再開発の不都合な真実について、わかりやすく解説されています。本書と合わせて、ご一読をおすすめします。
④AP通信記事の和訳
ベーブ・ルースがプレーした東京のスタジアムが、物議を醸す再開発計画の中心に
【東京(AP)】— ベーブ・ルースがかつてプレーしたこともある、東京の歴史的な野球場と隣接するラグビー場を取り壊す計画が、物議を醸す再開発の中心となって進行している。
批判者たちは、この計画が商業的スペースのために歴史的価値と緑を犠牲にしていると訴えている。
神宮外苑地区の再開発計画は、2年半前に東京都により認可された。すでに土地の整備作業は始まっているが、反対派は、いまだにこの計画を止めようとしており、計画の完成までには10年かかる予定だ。
水曜日には、教育・文化・スポーツ・科学技術担当大臣である阿部俊子氏に対して、計画の再評価を求める公開要請書が提出された。この要請書には、都市計画家、建築家、環境科学者など368名の専門家と、その他1,167名の市民が賛同の署名をしている。
天皇の遺徳
この公園は、明治天皇を讃えるため、市民からの寄付によって100年前に創建された。
問題の核心は、公共の場を市民の手に取り戻せるのかという点、それでも開発事業者と政治家が貴重な土地の用途を決定してしまうという利益相反である。
このスタジアムには長い歴史があり、批判者たちは「ニューヨークのセントラルパークやロンドンのハイドパークでは高層ビル建設など決して許されないはずだ」と主張している。
1934年、ベーブ・ルースとルー・ゲーリッグはこのスタジアムで日米野球の試合を行った。
作家の村上春樹氏は、1978年にこの球場でビールを飲みながら野球を観戦していた時に、小説を書くことを決心したと語っている。現在もこの球場はプロ野球チーム・東京ヤクルトスワローズの本拠地であり、今週もコンサートが開催されている。
壮大な計画
開発事業者は、200メートル級の高層ビル2棟とそれよりやや低いビル1棟の建設を計画している。
再配置された敷地に野球場とラグビー場を建て替える予定であり、野球場は現在のラグビー場の場所に移される。
要請書では、民間活用することで開発事業者に公園スペースを明け渡す「民間資金活用事業(PFI)」に対する批判が述べられている。東京で最も古い公園である日比谷公園も、同様のアプローチの例として挙げられている。
神宮外苑再開発には、村上春樹氏のほか、市民団体、造園家、環境保護活動家らも反対しており、樹齢100年を超えるイチョウ並木が壊滅するおそれがあると主張している。
国連のユネスコと連携する国際的な文化財保護団体・ICOMOS(イコモス)は、この再開発が「文化遺産の不可逆的な破壊」につながると警告し、樹木や緑地の喪失に懸念を示している。
開発推進派の強大な勢力
反対派は、巨大不動産会社・三井不動産、神道系宗教法人、そして小池百合子東京都知事という強大な勢力と対峙している。
「日本の市民の多くは、自分たちの都市が民主的に管理されることにあまり関心がなく、建物が取り壊されることに慣れてしまっている」と、東京大学の政治経済学者である斎藤幸平氏はAP通信に書いている。
「政治的な力を持つ企業は、東京の魅力(歴史や文化)、市民の幸福、将来世代の利益を顧みることなく、短期的な利益を最大化しようとしている」と語っている。
東京が2020年五輪の開催地に選ばれた前後の2013年頃、都はこの地域における高層ビル建設を可能にするよう規制の変更を行った。これにより国立競技場の建設が可能となり、同時に外苑地区にも高層ビル建築の道が開かれた。
公開要請書では「この用途地域変更のプロセスは透明性と民主的な手続きを欠いており、都知事の都市計画における裁量権の違法な濫用である」と批判している。
神宮外苑は「公的財産」とされていたが、終戦後、公共の場として維持管理するという条件つきで、国が神道系宗教法人に払い下げた。
国としての関与もある。というのも、ラグビー場は文部科学省所管の日本スポーツ振興センター(JSC)の所有であり、神宮外苑地区の約3割を占めている。
選挙による変化の可能性
反対派は、今月後半に予定されている国政選挙が、少数与党を率いる石破茂首相のもと、自分たちに有利になる可能性に期待している。
元首相の森喜朗氏は、ラグビー場との関係が深い。彼は20年以上前に首相を務めた後、日本ラグビーフットボール協会の会長、そして2020年東京五輪の組織委員会会長を歴任したが、女性蔑視発言により辞任した。
1926年に開場したこの野球場について、開発事業者は「古すぎて保存できない」と主張している。
しかし、米国ボストンのフェンウェイ・パーク(1912年築)やシカゴのリグリー・フィールド(1914年築)は、改修を経て今もなおアメリカで最も敬愛されている球場である。
また、神宮外苑にある明治記念館は1881年に建てられ、現在も多く利用されており、取り壊しの話は出ていない。
三井不動産の本社ビルも1929年に建てられ、現存している。大阪の甲子園球場も1924年に建てられ、改修後も使用され続けている。
新しいラグビー場は屋内施設で人工芝が敷かれる予定だが、選手たちからはラグビーには最も不適切な表面として敬遠されている。