

今回のトピック:
①神宮外苑再開発問題は海外メディアで注目
②4月27日の環境アセスメント審議会総会
③事業者の28日の新聞全面広告
④小池知事の28日の記者会見
⑤5月6日のオンラインセミナー「神宮外苑再開発計画についてよくある誤解」
①神宮外苑再開発問題は海外メディアで注目
海外の重要メディアに神宮外苑再開発問題に関する報道が相次いでいます。
4月29日、AP通信は「Tokyo plan likened to putting ‘skyscrapers’ in Central Park(東京の計画は、まるでニューヨークのセントラルパークに「超高層ビル」を建てるようなもの)」というタイトルの記事を掲載しました。
4月30日、ニューヨーク・タイムズは再開発の危機に脅かされている神宮球場について、「分断を招く再開発計画によって、ベーブ・ルースが活躍し、小説家村上春樹がインスピレーションを得た明治神宮球場が取り壊される可能性がある」と言いました。
日本の英語メディアで海外でもよく読まれているジャパン・タイムズは5月1日に、日本の都市にはもっと樹木が必要であるという記事を掲載しました。夏のヒートアイランド現象に対抗するために、より多くの「緑のインフラ」、つまり樹木の必要性に関し科学的な情報を提供しています。
②4月27日の環境アセスメント審議会総会
27日に行われた環境アセスメント審議会についての報告です。まず、驚いたのは、発表されていた当初のアジェンダは大きく変更されて、3時間ものすべての時間が神宮外苑について、審議委員が事業者からの説明を受けることに費やされました。そしてこの事業者の説明は、2回にわたって来月も行われることがすでに予定されていました。
このように、審議会の議事運営の変化は、私たちの声が多少なりとも届いた結果と思われる一方で、実際の事業者の報告内容は、イコモスの虚偽との指摘に対して、理論的、客観的な根拠は一切なく、ただ一方的に「自分たちの調査や分析には、虚偽も誤りもない」と繰り返し強硬に主張するだけでした。これに対し、委員からは、評価書のレベルが低いとの苦言、また事業者の企業としての価値や信頼を問う厳しい意見が出されましたが、事業者からは「ご意見を受け止め、努力する」という、型通りの回答だけでした。
また、事業者への指摘は、あまりにも項目が多いため、いちょう並木に関する部分を含む説明は次回に持ち越されることになりました。
しかし、直後に出されたリリースでも、どんなに厳しい指摘を受けても「虚偽ではない、誤りはない」と居直る事業者の態度は、イコモスのみならず、審議会、そして都民、国民を愚弄するものです。
このように、なんとか環境アセスメント審議会での議論が続いているものの、すでに施行認可がされている中、第二球場と建国記念文庫の森は塀で囲まれ、解体、伐採、移植の工事が進んでいます。今後の審議が実際の計画進行にどれだけ影響を与えるかは不明です。
環境アセスメントを軽視し、踏みにじる東京都と事業者三井不動産には、改めて怒りを感じます。
審議会の質疑応答部分の文字起こしはこちらで読めます。録音はこちらで聞けます。「明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会」代表の加藤なぎささんが聞き取り、感じたことはこちらに書かれています。
総会の直後、日本イコモスの石川幹子理事は都庁記者クラブで会見を開き、事業者の答えの問題点と、グリーンウォッシュであると厳しく指摘しました。記者会見録画はこちらで見られます。
報道へのリンク:
東京新聞
朝日新聞 毎日新聞
NHK 日刊スポーツ
TOKYO MX
③事業者の28日の新聞全面広告
一方的な説明に終始した環境アセスメント審議会の翌日、神宮外苑再開発の4事業者(三井不動産、伊藤忠、日本スポーツ振興センター、明治神宮)は、読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞に全面広告を打つという、威圧的な行動に出ました。
新聞各社に圧力をかけようとしていることは明らかで、また前日に審議会委員らにその価値までも厳しく批判されながら、何ら反論できなかった失態を封じる目的もあったかもしれません。しかし新聞報道は抑えられたものの、ネット上では痛烈な批判が広がり、この莫大な資金を投じた全面広告は逆効果だったともいえます。多くの人は、広告の隅に小さく書かれた「掲載のパースやイラストはイメージです。今後計画を進めていく中で変更の可能性がございます」という姑息なコピーを見逃しませんでした。高層ビルも野球場の高い壁も見えないように隠し、従来通りのイチョウ並木だけのイメージ画像は、再開発計画の真の姿ではありません。同じイチョウ並木のイメージ画像は、ツイッター広告や地下鉄車内の動画広告も現れました。私たちを欺こうとする印象操作のために、どうやら必死になっているようです。
④小池知事の28日の記者会見
28日金曜の定例記者会見で、小池知事に対し神宮外苑再開発について質問がありました。計画に反対していた坂本龍一さんが亡くなった後、その意思を受け、計画の見直しを求めるデモや集会などの動きがあることをどう思うかという質問でしたが、小池知事は直接答えませんでした。「デモが相次いでいることについても、事業者の丁寧な発信が必要ということか」と再び記者に問われると、「そういうことです」と答えただけでした。このような問題だらけの再開発について、どんなに「丁寧な発信」をしたとしても、納得できるわけがありません。抗議の行動は続きます。小池知事が何故一旦立ち止まる決断をしないのか、理解できません。
⑤5月6日のオンラインセミナー「神宮外苑再開発計画についてよくある誤解」
5月6日、10時~12時に開催します。事前申し込みはこちらです。
トピックの詳細を後ほど告知しますが、先日書いたツイッタースレッドと似た内容で、神宮外苑再開発計画についてよくある誤解について正確な情報と説明を伝えます。
今回はゲストなし、私だけが話します。