

昨日、東京都の都市づくり政策部土地利用計画課を通じて小池百合子都知事に要望書と署名者名簿を提出しました。(写真を下に貼りました「提供: Change.org」)
また各会派のオフィスを回って、要望書と名簿カバーのコピーを提出しました。
その後、東京都庁記者クラブで正式な記者会見を開催しました。
会見にて読み上げた文章を以下に示します。
昨夜のNHKニュースに報道され、今朝の東京新聞の第一面に掲載されました。
毎日新聞とハフポストにも記事が出ました。たくさんの記者が参加して下さったので、これからさらに報道は増えると思います。
昨日は東京新聞の第一面のトップに、神宮外苑再開発計画が樹木に与える影響を研究している中央大学石川幹子教授の長いインタビュー記事が掲載され、ツィッターでトレンドにもなりました。
もっと多方面からこの問題が注目されるように、皆さんにはこのようなニュースをSNSに拡散して頂ければありがたいです。
昨日の記者会見で聞かれた質問の一つに「伐採を何本減らしたら満足しますか?」というものがありました。
それに対して、皆を表面的に満足させるため「○○本を救う」といった安易な目標では満足しません、と答えました。
どの樹木を伐採するか、そして移植するかなどの話をする前に、まず必要なのはこの計画を一から見直すことです。
徹底的なパブリックな議論と再検討が必要です。私たちは、そのことを小池百合子都知事に期待をかけているのです。
昨日は正式に要望書と署名者名簿を提出しましたが、署名集めはこれからも続きます。
署名が増えれば、その数のパワーに小池都知事も意識せずにはいられなくなります。さらに署名の拡散を続けましょう!
最後に、現在私たちのこちらの署名と並行して、「神宮外苑の再開発計画に伴う樹木伐採に反対する」もう一つの署名活動が進行中です。
ローマに住んでいる都市計画を専門にする楠本淳子さんによるものです。
東京在住の彼女の姪にあたる高校生が積極的に署名集め活動を行って、朝日新聞の「声」に素晴らしい投稿をしたり、
ハフポストにインタビューされたりして、注目されています。この計画に対して沢山の声が上がっている証拠です。
同じ目的の活動なので、彼女たちを応援して下さい。社会全体に広がるトピックになるように、一緒に頑張りましょう!
3月2日記者会見で話した文章
皆様、署名「小池百合子都知事へ:神宮外苑1000本の樹木を切らないで~再開発計画は見直しを!」に関するプレスコンファレンスに参加して下さって、ありがとうございます。
バイリンガルで行って、このステートメントを日本語で述べた後、英語にも述べます。I will read this statement in English after the Japanese.
2月16日、要望の署名活動を開始し、2週間が経過した段階で署名が5万2千人を超えました。
この大きな反響は、神宮外苑地区の再開発計画とそれに伴う約1000本の樹木伐採を市民が強く懸念している証拠です。
今日は3つのテーマについて話します。一つは、今朝、東京都の都市づくり政策部土地利用計画課を通じて小池百合子都知事に提出した要望書のキーポイントを伝えます。2番目は、2022年2月22日に行われた都議会の第一回定例議会における小池知事と上野都技監の米倉議員の質問に対する回答に関して、私の見解を述べます。
最後に、何故私はこの署名を立ち上げたのかについてコメントします。
署名してくださった5万1千もの人々の要望は、2月9日の東京都都市計画審議会で承認された神宮外苑地区の再開発計画を、小池百合子東京都知事が今の時点で最終承認しないことです。
その上で、都が市民に対する丁寧な説明、ヒアリングとディスカッションを行うことです。
特にこの4つのことを強く要望します:
①この計画の本質である都民に対する公益性、及び何故この計画が必要で経済的に成り立つかの説明。
②予測される環境への影響とそれを減少する対策の提示、
③この計画に関する情報開示、市民の意見・懸念を集約し対応する民主的なプロセスの実施。
④日本イコモス国内委員会の提言を受け入れ、歴史的都市遺産及び既存樹木の保全に万全を期すること。
以上を考慮した上で適切に計画案を再度検証、修正し、SDGsの新しい時代にかなうプロジェクトに見直していただきたいです。
まず①の公益性と経済性について
都は現在の野球場とラグビー場を老朽化していると決めつけていますが、本当にそうでしょうか。
改修だけでは不十分でしょうか?少なくとも野球場とラグビー場の位置をスイッチして建設する意味がどこにあるのでしょうか。
また、新設された巨大な国立競技場がすぐ隣にあるにも関わらず、本当にもう一つ大型施設が必要なのでしょうか?
利用予測やそれに伴う十分な経済性の分析がされるべきです。
この神宮外苑地区の再開発計画はコロナのパンデミック以前に構想されたものであり、過去2年間の大きな社会活動の変化について何も検証、反映されていないことに疑問を抱きます。コロナ収束後の社会が、全て以前と同じように戻るということはないでしょう。
観点から計画の完全な見直しが必要です。
再開発計画が野球やラグビーのファンを含めて、現在の公園施設利用者のニーズを考慮し、それに応えることを望みます。
公平性の問題も存在します。公園中央のかなりのスペースが、高価なプライベートクラブのテニスコートに割り当てられ、結果として公益性の高い軟式野球場やゴルフ練習場などの施設が廃止され、多くの樹木が失われます。
今回の計画では、このようなトレードオフについて、きちんと公けな議論がなされていません。また、公園施設の現在の利用状況や、廃止される施設の代りとなる施設があるかどうかについての情報も共有されていません。
次に環境への影響です。
この計画によって予想される環境への影響について具体的な説明が出されていません。
高層ビルや巨大な建築物を増やして、その上樹木を減らせば、莫大なCO2排出量となることは明らかです。
また、伐採される可能性のある1000本近くの木には樹齢100年の大木も含まれています。
この件について都は「移植をして残す」と言っていますが、百数十本もの大きな樹木をどこへどのように移植するのか説明がされていません。
移植が樹木に与えるダメージは大きく、現実的には伐採と同じ結果を招きます。
また後から植樹する前提で話を進めていますが、新しい木と貴重な成熟した樹木を数あわせだけでさし替えることはできません。
署名者一同は、言い逃れに過ぎない曖昧な説明に全く納得していません。
次にパブリックガバナンスの問題です。
この神宮外苑地区の再開発計画が、十分な情報開示もなく、市民との意見交換や議論がなされないまま進められているようです。
これはパブリックガバナンスの問題です。特に、多くの樹木を伐採し、市民に愛されている歴史的遺産でもある公園に大きな変更を加えるような決定には、市民の参加が必須です。
この神宮外苑地区の再開発計画は、都が市民とどのように関わっていくか都市計画の新しいモデルになれば良いと思います。 市民に対して情報を開示し、公けな議論を可能にするプロセスを行うことによって、東京都がopen government(ひらかれた政府)の模範になることは可能です。是非この計画をそのための機会として使って頂きたいです。
歴史的都市遺産及び既存樹木の保全に万全を期することという日本イコモス国内委員会の提言を真摯(しんし)に受け入れ、計画の見直しを求めます。
この要望の5万1千署名者は、先程申し上げた様々な事柄をオープンで公的な問題として扱われ、市民のニーズと要望が適切に反映されるよう、神宮外苑再開発プロジェクトの計画の一時停止と見直しを求めます。
小池知事におかれましては、現時点で計画の最終承認をせず、一旦立ち止まって関連する様々な課題を解決することを求めます。
次に2022年2月22日に行われた都議会の第一回定例議会における米倉議員の質問に対する小池知事と上野都技監の回答についてです。
小池都知事は「SDGsの考え方にも沿ったまちづくり」とおっしゃいましたが、約1000本もの樹木を伐採して、高層ビルなど商業施設を沢山作ることがどうしてSDGsに沿っているのかいくら考えても理解できません。
「日本イコモス国内委員会からの提言を承知している」というのなら、その大きな矛盾に気づくはずです。
「既存の樹木を極力保存・移植する」とおっしゃいましたが、そのための具体的なプランは示されないままでは納得できません。
大きな樹木を本当に移植できるかが疑問です。きちんと検証してください。
「従来よりも緑の量を増加させてまいります」とおっしゃいますが、計画書にある図では、芝生の面積と100年生きてきた樹木をイコールとするものであり、具体的な緑の質についての考えが欠けています。
「誰もがスポーツに親しめる環境」とおっしゃいますが、市民が公平に利用できるゴルフ練習場をなくし、軟式野球のスペースを潰して会費の高い会員制テニスクラブにしてしまうのは、決して「誰もが親しめる」とは言えないですね。
続いて上野都技監は「老朽化したスポーツ施設」という言葉を使いましたが、建て替える必要が本当にあるかどうか、納得のいく分析は出されていません。少なくとも野球場とラグビー場をスイッチして建設する意味がどこにあるのでしょうか。
そのために長い間野球もラグビーの試合も行うことができなくなります。
また、公園を潰して高層ビルや巨大な建築物を建て、そのために樹木を減らせば、莫大な排出量となることは当たり前です。
「4列のいちょう並木を保全いたします」とおっしゃいましたが、計画書によると、新しく作る野球場はギリギリまでイチョウに接するので、
大きくはったイチョウの根を傷(いた)めるのではないかの懸念があります。
この巨大な野球場を作るために、4列のイチョウ並木とは「兄弟木(きょうだいぼく)」として大切に育てられた18本のイチョウは伐採されます。
「樹木の状態など詳細な調査を行い」ともおっしゃいましたが、それは計画を最終承認する前に十分行うべきことではないかと思います。
「従来よりも緑の量を増加させるなど、緑を充実強化し、緑を保全する」とおっしゃいましたが、ちゃんと調査もされずに伐採される樹木の多さに、
まさにグリーンウォッシングと感じる市民が多いです。
最後に、何故私がこの署名を立ち上げたかについて関心を持っている方がいるのではないかと思いますので、ここで背景を説明します。
この計画は2022年2月9日に行われた東京都の都市計画審議会で承認されたことに関する新聞報道で初めて開発計画の事実を知った都民も多いのではないと思いますが、私もその一人でした。
日本イコモス国内委員会の提言など懸念の声が上がったのに、再開発推進が前提の住民不在の決定だったということを察して、これはパブリックガバナンスのあるべき姿ではないと思いました。
去年、代々木公園のオリンピックパブリックビューイングライブサイトとそれに伴う過剰な樹木剪定を反対する署名を立ち上げた時にも大きく市民の反響を呼びました。その経験から、多くの東京の市民は樹木を大切に思い、その命を守りたいのだということを知りました。
なので、今回も約1000本が伐採されることに対して、私と同じように大きな疑問を感じる人が多いのではないか、やはり署名でその声を集めて伝えることが必要だと思ったのです。
私はプロフェッショナルな活動家などではありません。普通の市民です。しかし、自分が住んでいる街に望ましくないことが起きている時には、声をあげるべきだと強く信じています。そうすることによって、自分の社会的責任を果たせると思います。
お聞きくださりありがとうございます。以上が私のコメントです。
このプレスコンファレンスをバイリンガルで行うつもりなので、これから先言ったことを英語で言います。世界の目は東京に集まっていますので、英語での情報発信も必要だと思います。英語で同じ内容を述べた後、日本語でも英語で質問を受付けます。そして日本語と英語両方でお答えします。
以上