畝本直美検事総長は令和6年10月8日に発表した検事総長談話を訂正又は撤回し、袴田さんに直接謝罪してください。


畝本直美検事総長は令和6年10月8日に発表した検事総長談話を訂正又は撤回し、袴田さんに直接謝罪してください。
署名活動の主旨
「※ 画像は笠井千晶監督の「拳と祈り」より使わせていただいています」
私がこの署名を集めようと思い立った契機についてお伝えします。
袴田事件で袴田巌さんの無罪が確定する1日前の令和6年10月8日に畝本検事総長が談話を発表されました。その談話は無実であるにもかかわらず、逮捕され、起訴され、死刑判決により命を奪われかけた袴田さんに対して、真摯に謝っておらず、言い訳をしているような表現が見受けられたため、その談話の訂正又は撤回を求め、直接の謝罪を求めるものです。
畝本検事総長には、58年間という長期間、袴田さんが平穏に生活する時間を奪ったことについて、直接、袴田さんに謝っていただきたいと思っています。
〇袴田事件について簡単に以下に記載します。
《経過》
・1966年6月30日:勤務先の「こがね味噌」専務宅が全焼。一家四人の他殺体が見つかる。
・1966年8月18日:鈴岡県警が強盗殺人、放火などの容疑で袴田さんを逮捕。
・1967年8月31日:「こがね味噌」のタンクから「5点の衣類」発見。
・1968年9月11日:静岡地裁が死刑判決
・1976年5月18日:東京高裁が袴田さんの控訴棄却
・1980年12月12日:最高裁で死刑確定
・2014年3月27日:静岡地裁が再審開始及び死刑・拘置の執行停止を決定。「5点の衣類は捜査機関にねつ造された疑いがあると指摘。袴田さんは約48年ぶりに釈放された」
・2018年6月11日:東京高検が静岡地裁の再審開始決定を取り消し、再審開始を認めない決定。
・2020年12月22日:最高裁が東京高裁決定を取り消し、審理を高裁に差し戻した。
・2023年3月13日:東京高裁が再審開始を認める決定。「5点の衣類」について、捜査機関がねつ造した可能性が極めて高いと指摘。(※)
・2023年3月20日:東京高検が特別抗告を断念し、再審開始が決定。
・2024年9月26日:静岡地裁で再審の判決公判で無罪判決
・2024年10月8日:畝本検事総長が控訴しないことを表明
・2024年10月9日:静岡地検が上訴せず、袴田さんの無罪が確定
(以下に紹介する本の「姉と弟」より抜粋)
※ 犯行着衣とされた5点の衣類に付着した血痕に関し、DNA鑑定により、袴田氏のものでも被害者のものでもないとされています。(日本弁護士会連合会HPに記載あり。そのHPでも「袴田事件」の概要があります。)
〇令和6年10月8日に発表された検事総長談話を以下に記載します。
(検察庁のリンク先はこちら:検事総長談話)
検事総長談話
令和6年10月8日
○ 結論
検察は、袴田巖さんを被告人とする令和6年9月26日付け静岡地方裁判所の判決に対し、控訴しないこととしました。
○ 令和5年の東京高裁決定を踏まえた対応
本件について再審開始を決定した令和5年3月の東京高裁決定には、重大な事実誤認があると考えましたが、憲法違反等刑事訴訟法が定める上告理由が見当たらない以上、特別抗告を行うことは相当ではないと判断しました。他方、改めて関係証拠を精査した結果、被告人が犯人であることの立証は可能であり、 にもかかわらず4名もの尊い命が犠牲となった重大事犯につき、立証活動を行 わないことは、検察の責務を放棄することになりかねないとの判断の下、静岡 地裁における再審公判では、有罪立証を行うこととしました。そして、袴田さんが相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも配 意し、迅速な訴訟遂行に努めるとともに、客観性の高い証拠を中心に据え、主張立証を尽くしてまいりました。
○ 静岡地裁判決に対する評価
本判決では、いわゆる「5点の衣類」として発見された白半袖シャツに付着していた血痕のDNA型が袴田さんのものと一致するか、袴田さんは事件当時鉄紺色のズボンを着用することができたかといった多くの争点について、弁護人の主張が排斥されています。しかしながら、1年以上みそ漬けにされた着衣の血痕の赤みは消失するか、との争点について、多くの科学者による「『赤み』が必ず消失することは科学的 に説明できない」という見解やその根拠に十分な検討を加えないまま、醸造について専門性のない科学者の一見解に依拠し、「5点の衣類を1号タンク内で1年以上みそ漬けした場合には、その血痕は赤みを失って黒褐色化するものと認められる。」と断定したことについては大きな疑念を抱かざるを得ません。加えて、本判決は、消失するはずの赤みが残っていたということは、「5点の衣類」が捜査機関のねつ造であると断定した上、検察官もそれを承知で関与していたことを示唆していますが、何ら具体的な証拠や根拠が示されていません。それどころか、理由中で判示された事実には、客観的に明らかな時系列や証拠関係とは明白に矛盾する内容も含まれている上、推論の過程には、論理則・経験則に反する部分が多々あり、本判決が「5点の衣類」を捜査機関のねつ造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ません。
○ 控訴の要否
このように、本判決は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。しかしながら、再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが、結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その 状況が継続することは相当ではないとの判断に至りました。
○ 所感と今後の方針
先にも述べたとおり、袴田さんは、結果として相当な長期間にわたり、その法的地位が不安定な状況に置かれてしまうこととなりました。この点につき、刑事司法の一翼を担う検察としても申し訳なく思っております。 最高検察庁としては、本件の再審請求手続がこのような長期間に及んだこと などにつき、所要の検証を行いたいと思っております。
以上
〇私が談話で問題だと思っている箇所が四点あります。以下に記載します。
一点目:『本判決が「5点の衣類」を捜査機関のねつ造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ません。』
〇5点の衣類がねつ造でないとしたならば、どのような意味となるのでしょうか。DNA鑑定の結果、血の付いた衣類は袴田さんのものでも被害者のものでも無かったという点はどのようにお考えになっているのでしょうか。
二点目:「判決は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。しかしながら、再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが、結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断に二りました。」
〇袴田さんを長期間、不安定な状況に置いたのは一体だれなのでしょうか。捜査機関ではないのでしょうか。また、検察としては本来、控訴するべきであるにもかかわらず、そうした場合、判決が出るまでにさらに時間が掛かるため、この辺りで終わりにした方がよいと判断した、つまり情状酌量としたというように読み取れます。
三点目:「袴田さんは、結果として相当な長期間にわたり、その法的地位が不安定な状況に置かれてしまうこととなりました。この点につき、刑事司法の一翼を担う検察としても申し訳なく思っております。」
〇「申し訳なく思っている」という表現ではなく、袴田さんに多大なご迷惑をお掛けしているという状況からすると、正しくは「刑事司法の一翼を担う検察として大変遺憾であり、誠に申し訳なく思っているところです。」というような表現となるのではないでしょうか。また、畝本検事総長が袴田巌さんに対して、本当に申し訳ないという気持ちを持っているのであれば、直接、その気持ちをお言葉にして伝えていただくことはできませんでしょうか。
〇私の所感
袴田事件は誤認逮捕というだけではなく、証拠をねつ造し、犯人に仕立て上げようとしたということから、誤認逮捕よりも酷い事案であると思っています。また、人や組織というのは、必ず間違いを起こす存在であると思っています。その間違いを起こした際に率直に謝ることにより、人や組織は前に向いて進むことができるのではないかと思っています。
袴田事件、検事総長談話及び冤罪については、鈴木宗男参議院議員(以下「鈴木議員」という。)が参議院法務委員会の場で度々、熱意を持って法務大臣に質してくれていました。
特に令和6年12月17日(参議院インターネット審議中継の開始時間(以下同じ)1:53:40)、令和7年5月27日(2:40:05)及び令和7年5月29日(2:22:00)では、検事総長の談話の内容が袴田さんに寄り添っていないのではないか又は袴田さんに直接、お詫びするべきではないかという内容となっています。
5月27日及び5月29日の鈴木議員の質問を受けて、5/29には議員会館の鈴木宗男事務所において、鈴木馨佑法務大臣が袴田巌さんの成年後見人であるお姉さんの袴田ひで子さんに「長い間不安定な状況におかれたこと、時間がかかったことに法務大臣として、心からお詫び申し上げます」とお詫びしています。また、令和6年10月21日には、静岡県警の津田隆好本部長が、また、令和6年11月27日には、静岡地検の山田英夫検事正が袴田さん宅に出向いて直接、袴田さんに率直にお詫びをしています。
現在の日本社会では間違いがあった際に率直に謝るという風潮が薄らいでいるのではないかと思えます。社会正義を実現する官庁である検察庁(法務省)において、組織のトップである検事総長が間違いを認め、袴田さんに率直に謝るということが検察が国民に信頼される組織になったという理解に繋がり、検察組織が真に再生することになるのではないかと思っています。
畝本検事総長、検察組織として率直に間違いを認め、袴田さんに直接、真摯に謝ることが真のお詫びとなると思っています。袴田巌さんと姉のひで子さんは、検事総長のお詫びが必要であると思っていないかもしれませんが、何も悪いことをしていない方を逮捕して、死刑判決により、命を奪おうとし、58年という長い時間を裁判に費やすことになってしまった袴田さんに検察組織のトップが、直接、真摯な気持ちで謝ることによって、袴田巌さんと袴田ひで子さんの心の痛みや苦しみが癒えるようになるのではないかと思っています。どうかご検討いただきますようよろしくお願い申し上げます。
袴田巌さんは30歳で逮捕され、88歳になってようやく無罪が確定し、真の自由な時間を過ごすことが出来るようになっています。袴田さんにこれからの時間をどうか充実して過ごして欲しいと願っています。
私は死刑判決を受け、死の恐怖に怯えながらも負けずに生きた袴田巌さんと巌さんを明るく支え続けた姉のひで子さんを尊敬しています。また、無罪判決が出るまで袴田さんを支え続けた小川秀世弁護士に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
一人でも多くの方にご署名いただくことで、検事総長が国民の民意を感じてくれると思っています。ご賛同をよろしくお願い申し上げます。
今回、署名のみ集めるようにしています。私自身、働いておりますので、いただいた署名を印刷して検察庁に提出するというような行動をすることは難しく、また、寄付や金品などを受け取ることは出来ませんのでご容赦願います。
最後になりますが、私が袴田事件を知るために参考としたものを以下に記載します。
《HP ブログ 動画》
・袴田さんの弁護団小川秀世事務局長の会見(R6.10.10)(所要時間2分10秒)
小川秀世弁護士(弁護団事務局長)の発言「検事総長の談話の中では袴田さんを犯人扱いしている。検事総長がそういうことを談話で発表したことは重大な問題」
角替清美弁護士の発言「検事総長自ら談話を訂正してもらってしっかりと袴田さんに謝罪してもらいたい。そうしないと誰も納得しない」
・袴田さんの弁護団小川秀世事務局長の会見(R7.7.23)(所要時間1分11秒)
小川秀世弁護士(弁護団事務局長)の発言「畝本検事総長の談話損害賠償請求を8月18日に起こす予定」
・日本弁護士連合会(HP)(袴田事件の概要があります)
・5分でわかる袴田事件(袴田チャンネル)(所要時間6分17秒)
・袴田事件無罪判決(TBS報道特集 所要時間23分)
(R6の12/17、12/19及びR7の3/13、3/24、4/8、4/10、4/24、5/13、5/15、5/20、5/22、5/27、5/29の法務委員会で鈴木宗男参議院議員が袴田事件及び冤罪について質疑しています)
(R7の5/29に鈴木馨佑法務大臣が袴田ひで子さんに謝った内容が記載されています)
・清水っ娘、袴田事件を追う(中川真緒さんという袴田さんを応援している女性のブログ)
・令和6年10月21日 静岡県警 津田隆好本部長のお詫び(袴田巌さん宅)(所要時間4分51秒)
私の所感:姉のひで子さんが津田本部長に対して「これは運命だと思っています。苦情を言うつもりはありません。今日はわざわざお越しいただきありがとうございました。」という言葉を発した場面で私は目頭が熱くなりました。何と大らかな方なのだろうと思いました。
・令和6年11月27日 静岡地検 山田英夫検事正のお詫び(袴田巌さん宅)(所要時間3分14秒)
私の所感:姉のひで子さんが山田検事正に対して「今さら検察にどうこう言うつもりはありません。運命だと思っています。今日はご苦労様でした。わざわざお越しいただきありがとうございました。」という言葉を発した場面で、私は深い感銘を受けました。(検察に長期間、苦しめられたにもかかわらず、責める気持ちの無い姿勢に胸を打たれました)
・令和7年5月29日 鈴木馨佑法務大臣のお詫び(鈴木宗男事務所)(所要時間2分9秒)
私の所感:法務大臣がひで子さんに率直に謝っていただいたこと、とても嬉しく思っています。安堵しています。
・令和6年12月17日 参議院法務委員会での鈴木宗男参議院議員の質疑(所要時間19分39秒)
※ 3:20~12:50が袴田事件についての質疑となります。
・令和6年12月19日 参議院法務委員会での鈴木宗男参議院議員の質疑(所要時間26分)
※ 21:20~26:00が袴田事件についての質疑となります。
《本》
著者:青柳雄介
出版社:文藝春秋
初版発行:令和6年8月20日
「巌はだめかいね、だめかいね…」と母・ともが袴田巌さんのことを案じながら亡くなったという件が不憫に思えました(115P)
著者:栗野仁雄
出版社:花伝社
初版発行:令和6年8月25日
「1968年9月11日に石見裁判長から「極刑に処す」と言い渡された瞬間、ガクッと袴田君の肩が落ちた」という件が衝撃的でした。(162P)
著者:藤原聡
出版社:岩波書店
初版発行:令和6年11月6日
「履けないズボンでありながら死刑判決を出した東京高裁には驚きました」(67Pの写真)
著者:尾形誠規
朝日新聞出版
初版発行:令和5年8月30日
「裁判官も人間です。人間である以上、常に正しい判断などできるはずはなく、いつかは必ず誤るものだと考えるべきなのです。」(348P 木谷明氏)
《映画》
・拳と祈り
監督:笠井千晶
公開:令和6年10月19日 ※第42回 日本映画復興賞・奨励賞受賞(令和7年6月)
「袴田巌さんと袴田ひで子さんの日常を笠井監督が温もりをもった目で映しています。」
なお、この署名ページの画像は「拳と祈り」のものを使わせていただいています。ありがとうございます。

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署名活動の主旨
「※ 画像は笠井千晶監督の「拳と祈り」より使わせていただいています」
私がこの署名を集めようと思い立った契機についてお伝えします。
袴田事件で袴田巌さんの無罪が確定する1日前の令和6年10月8日に畝本検事総長が談話を発表されました。その談話は無実であるにもかかわらず、逮捕され、起訴され、死刑判決により命を奪われかけた袴田さんに対して、真摯に謝っておらず、言い訳をしているような表現が見受けられたため、その談話の訂正又は撤回を求め、直接の謝罪を求めるものです。
畝本検事総長には、58年間という長期間、袴田さんが平穏に生活する時間を奪ったことについて、直接、袴田さんに謝っていただきたいと思っています。
〇袴田事件について簡単に以下に記載します。
《経過》
・1966年6月30日:勤務先の「こがね味噌」専務宅が全焼。一家四人の他殺体が見つかる。
・1966年8月18日:鈴岡県警が強盗殺人、放火などの容疑で袴田さんを逮捕。
・1967年8月31日:「こがね味噌」のタンクから「5点の衣類」発見。
・1968年9月11日:静岡地裁が死刑判決
・1976年5月18日:東京高裁が袴田さんの控訴棄却
・1980年12月12日:最高裁で死刑確定
・2014年3月27日:静岡地裁が再審開始及び死刑・拘置の執行停止を決定。「5点の衣類は捜査機関にねつ造された疑いがあると指摘。袴田さんは約48年ぶりに釈放された」
・2018年6月11日:東京高検が静岡地裁の再審開始決定を取り消し、再審開始を認めない決定。
・2020年12月22日:最高裁が東京高裁決定を取り消し、審理を高裁に差し戻した。
・2023年3月13日:東京高裁が再審開始を認める決定。「5点の衣類」について、捜査機関がねつ造した可能性が極めて高いと指摘。(※)
・2023年3月20日:東京高検が特別抗告を断念し、再審開始が決定。
・2024年9月26日:静岡地裁で再審の判決公判で無罪判決
・2024年10月8日:畝本検事総長が控訴しないことを表明
・2024年10月9日:静岡地検が上訴せず、袴田さんの無罪が確定
(以下に紹介する本の「姉と弟」より抜粋)
※ 犯行着衣とされた5点の衣類に付着した血痕に関し、DNA鑑定により、袴田氏のものでも被害者のものでもないとされています。(日本弁護士会連合会HPに記載あり。そのHPでも「袴田事件」の概要があります。)
〇令和6年10月8日に発表された検事総長談話を以下に記載します。
(検察庁のリンク先はこちら:検事総長談話)
検事総長談話
令和6年10月8日
○ 結論
検察は、袴田巖さんを被告人とする令和6年9月26日付け静岡地方裁判所の判決に対し、控訴しないこととしました。
○ 令和5年の東京高裁決定を踏まえた対応
本件について再審開始を決定した令和5年3月の東京高裁決定には、重大な事実誤認があると考えましたが、憲法違反等刑事訴訟法が定める上告理由が見当たらない以上、特別抗告を行うことは相当ではないと判断しました。他方、改めて関係証拠を精査した結果、被告人が犯人であることの立証は可能であり、 にもかかわらず4名もの尊い命が犠牲となった重大事犯につき、立証活動を行 わないことは、検察の責務を放棄することになりかねないとの判断の下、静岡 地裁における再審公判では、有罪立証を行うこととしました。そして、袴田さんが相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも配 意し、迅速な訴訟遂行に努めるとともに、客観性の高い証拠を中心に据え、主張立証を尽くしてまいりました。
○ 静岡地裁判決に対する評価
本判決では、いわゆる「5点の衣類」として発見された白半袖シャツに付着していた血痕のDNA型が袴田さんのものと一致するか、袴田さんは事件当時鉄紺色のズボンを着用することができたかといった多くの争点について、弁護人の主張が排斥されています。しかしながら、1年以上みそ漬けにされた着衣の血痕の赤みは消失するか、との争点について、多くの科学者による「『赤み』が必ず消失することは科学的 に説明できない」という見解やその根拠に十分な検討を加えないまま、醸造について専門性のない科学者の一見解に依拠し、「5点の衣類を1号タンク内で1年以上みそ漬けした場合には、その血痕は赤みを失って黒褐色化するものと認められる。」と断定したことについては大きな疑念を抱かざるを得ません。加えて、本判決は、消失するはずの赤みが残っていたということは、「5点の衣類」が捜査機関のねつ造であると断定した上、検察官もそれを承知で関与していたことを示唆していますが、何ら具体的な証拠や根拠が示されていません。それどころか、理由中で判示された事実には、客観的に明らかな時系列や証拠関係とは明白に矛盾する内容も含まれている上、推論の過程には、論理則・経験則に反する部分が多々あり、本判決が「5点の衣類」を捜査機関のねつ造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ません。
○ 控訴の要否
このように、本判決は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。しかしながら、再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが、結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その 状況が継続することは相当ではないとの判断に至りました。
○ 所感と今後の方針
先にも述べたとおり、袴田さんは、結果として相当な長期間にわたり、その法的地位が不安定な状況に置かれてしまうこととなりました。この点につき、刑事司法の一翼を担う検察としても申し訳なく思っております。 最高検察庁としては、本件の再審請求手続がこのような長期間に及んだこと などにつき、所要の検証を行いたいと思っております。
以上
〇私が談話で問題だと思っている箇所が四点あります。以下に記載します。
一点目:『本判決が「5点の衣類」を捜査機関のねつ造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ません。』
〇5点の衣類がねつ造でないとしたならば、どのような意味となるのでしょうか。DNA鑑定の結果、血の付いた衣類は袴田さんのものでも被害者のものでも無かったという点はどのようにお考えになっているのでしょうか。
二点目:「判決は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。しかしながら、再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが、結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断に二りました。」
〇袴田さんを長期間、不安定な状況に置いたのは一体だれなのでしょうか。捜査機関ではないのでしょうか。また、検察としては本来、控訴するべきであるにもかかわらず、そうした場合、判決が出るまでにさらに時間が掛かるため、この辺りで終わりにした方がよいと判断した、つまり情状酌量としたというように読み取れます。
三点目:「袴田さんは、結果として相当な長期間にわたり、その法的地位が不安定な状況に置かれてしまうこととなりました。この点につき、刑事司法の一翼を担う検察としても申し訳なく思っております。」
〇「申し訳なく思っている」という表現ではなく、袴田さんに多大なご迷惑をお掛けしているという状況からすると、正しくは「刑事司法の一翼を担う検察として大変遺憾であり、誠に申し訳なく思っているところです。」というような表現となるのではないでしょうか。また、畝本検事総長が袴田巌さんに対して、本当に申し訳ないという気持ちを持っているのであれば、直接、その気持ちをお言葉にして伝えていただくことはできませんでしょうか。
〇私の所感
袴田事件は誤認逮捕というだけではなく、証拠をねつ造し、犯人に仕立て上げようとしたということから、誤認逮捕よりも酷い事案であると思っています。また、人や組織というのは、必ず間違いを起こす存在であると思っています。その間違いを起こした際に率直に謝ることにより、人や組織は前に向いて進むことができるのではないかと思っています。
袴田事件、検事総長談話及び冤罪については、鈴木宗男参議院議員(以下「鈴木議員」という。)が参議院法務委員会の場で度々、熱意を持って法務大臣に質してくれていました。
特に令和6年12月17日(参議院インターネット審議中継の開始時間(以下同じ)1:53:40)、令和7年5月27日(2:40:05)及び令和7年5月29日(2:22:00)では、検事総長の談話の内容が袴田さんに寄り添っていないのではないか又は袴田さんに直接、お詫びするべきではないかという内容となっています。
5月27日及び5月29日の鈴木議員の質問を受けて、5/29には議員会館の鈴木宗男事務所において、鈴木馨佑法務大臣が袴田巌さんの成年後見人であるお姉さんの袴田ひで子さんに「長い間不安定な状況におかれたこと、時間がかかったことに法務大臣として、心からお詫び申し上げます」とお詫びしています。また、令和6年10月21日には、静岡県警の津田隆好本部長が、また、令和6年11月27日には、静岡地検の山田英夫検事正が袴田さん宅に出向いて直接、袴田さんに率直にお詫びをしています。
現在の日本社会では間違いがあった際に率直に謝るという風潮が薄らいでいるのではないかと思えます。社会正義を実現する官庁である検察庁(法務省)において、組織のトップである検事総長が間違いを認め、袴田さんに率直に謝るということが検察が国民に信頼される組織になったという理解に繋がり、検察組織が真に再生することになるのではないかと思っています。
畝本検事総長、検察組織として率直に間違いを認め、袴田さんに直接、真摯に謝ることが真のお詫びとなると思っています。袴田巌さんと姉のひで子さんは、検事総長のお詫びが必要であると思っていないかもしれませんが、何も悪いことをしていない方を逮捕して、死刑判決により、命を奪おうとし、58年という長い時間を裁判に費やすことになってしまった袴田さんに検察組織のトップが、直接、真摯な気持ちで謝ることによって、袴田巌さんと袴田ひで子さんの心の痛みや苦しみが癒えるようになるのではないかと思っています。どうかご検討いただきますようよろしくお願い申し上げます。
袴田巌さんは30歳で逮捕され、88歳になってようやく無罪が確定し、真の自由な時間を過ごすことが出来るようになっています。袴田さんにこれからの時間をどうか充実して過ごして欲しいと願っています。
私は死刑判決を受け、死の恐怖に怯えながらも負けずに生きた袴田巌さんと巌さんを明るく支え続けた姉のひで子さんを尊敬しています。また、無罪判決が出るまで袴田さんを支え続けた小川秀世弁護士に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
一人でも多くの方にご署名いただくことで、検事総長が国民の民意を感じてくれると思っています。ご賛同をよろしくお願い申し上げます。
今回、署名のみ集めるようにしています。私自身、働いておりますので、いただいた署名を印刷して検察庁に提出するというような行動をすることは難しく、また、寄付や金品などを受け取ることは出来ませんのでご容赦願います。
最後になりますが、私が袴田事件を知るために参考としたものを以下に記載します。
《HP ブログ 動画》
・袴田さんの弁護団小川秀世事務局長の会見(R6.10.10)(所要時間2分10秒)
小川秀世弁護士(弁護団事務局長)の発言「検事総長の談話の中では袴田さんを犯人扱いしている。検事総長がそういうことを談話で発表したことは重大な問題」
角替清美弁護士の発言「検事総長自ら談話を訂正してもらってしっかりと袴田さんに謝罪してもらいたい。そうしないと誰も納得しない」
・袴田さんの弁護団小川秀世事務局長の会見(R7.7.23)(所要時間1分11秒)
小川秀世弁護士(弁護団事務局長)の発言「畝本検事総長の談話損害賠償請求を8月18日に起こす予定」
・日本弁護士連合会(HP)(袴田事件の概要があります)
・5分でわかる袴田事件(袴田チャンネル)(所要時間6分17秒)
・袴田事件無罪判決(TBS報道特集 所要時間23分)
(R6の12/17、12/19及びR7の3/13、3/24、4/8、4/10、4/24、5/13、5/15、5/20、5/22、5/27、5/29の法務委員会で鈴木宗男参議院議員が袴田事件及び冤罪について質疑しています)
(R7の5/29に鈴木馨佑法務大臣が袴田ひで子さんに謝った内容が記載されています)
・清水っ娘、袴田事件を追う(中川真緒さんという袴田さんを応援している女性のブログ)
・令和6年10月21日 静岡県警 津田隆好本部長のお詫び(袴田巌さん宅)(所要時間4分51秒)
私の所感:姉のひで子さんが津田本部長に対して「これは運命だと思っています。苦情を言うつもりはありません。今日はわざわざお越しいただきありがとうございました。」という言葉を発した場面で私は目頭が熱くなりました。何と大らかな方なのだろうと思いました。
・令和6年11月27日 静岡地検 山田英夫検事正のお詫び(袴田巌さん宅)(所要時間3分14秒)
私の所感:姉のひで子さんが山田検事正に対して「今さら検察にどうこう言うつもりはありません。運命だと思っています。今日はご苦労様でした。わざわざお越しいただきありがとうございました。」という言葉を発した場面で、私は深い感銘を受けました。(検察に長期間、苦しめられたにもかかわらず、責める気持ちの無い姿勢に胸を打たれました)
・令和7年5月29日 鈴木馨佑法務大臣のお詫び(鈴木宗男事務所)(所要時間2分9秒)
私の所感:法務大臣がひで子さんに率直に謝っていただいたこと、とても嬉しく思っています。安堵しています。
・令和6年12月17日 参議院法務委員会での鈴木宗男参議院議員の質疑(所要時間19分39秒)
※ 3:20~12:50が袴田事件についての質疑となります。
・令和6年12月19日 参議院法務委員会での鈴木宗男参議院議員の質疑(所要時間26分)
※ 21:20~26:00が袴田事件についての質疑となります。
《本》
著者:青柳雄介
出版社:文藝春秋
初版発行:令和6年8月20日
「巌はだめかいね、だめかいね…」と母・ともが袴田巌さんのことを案じながら亡くなったという件が不憫に思えました(115P)
著者:栗野仁雄
出版社:花伝社
初版発行:令和6年8月25日
「1968年9月11日に石見裁判長から「極刑に処す」と言い渡された瞬間、ガクッと袴田君の肩が落ちた」という件が衝撃的でした。(162P)
著者:藤原聡
出版社:岩波書店
初版発行:令和6年11月6日
「履けないズボンでありながら死刑判決を出した東京高裁には驚きました」(67Pの写真)
著者:尾形誠規
朝日新聞出版
初版発行:令和5年8月30日
「裁判官も人間です。人間である以上、常に正しい判断などできるはずはなく、いつかは必ず誤るものだと考えるべきなのです。」(348P 木谷明氏)
《映画》
・拳と祈り
監督:笠井千晶
公開:令和6年10月19日 ※第42回 日本映画復興賞・奨励賞受賞(令和7年6月)
「袴田巌さんと袴田ひで子さんの日常を笠井監督が温もりをもった目で映しています。」
なお、この署名ページの画像は「拳と祈り」のものを使わせていただいています。ありがとうございます。

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2025年6月17日に作成されたオンライン署名