特定技能外国人の支援体制改正を再検討してください ~医療・介護現場、そして日本の未来のために~

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署名活動の主旨

特定技能外国人の支援体制改正を再検討してください ~彼らの覚悟を、無駄にしないために~

署名活動の主旨

私たちは、医療・介護の現場でそれぞれの立場から働きながら、2020年から特定技能外国人の支援に携わってきました。

言葉の壁を越え、日本語の勉強はもちろん、日本の医療・介護の作法や文化だけではなく、日本人にとっても難しい医療・介護制度までも一つひとつ丁寧に身につけ、夜勤明けの疲れた体で教科書を開く彼らの姿を、私たちはずっと間近で見てきました。

他の分野の特定技能外国人であれば、日本での在留を続けるために「特定技能2号」という、外国人材のために用意された資格を取得すれば十分でした。しかし医療・介護分野で働く彼らの多くは、それとは違う道を選びました。日本人のために作られた国家資格「介護福祉士」を、あえて取得してくれたのです。制度上の近道があるのに、あえて険しい道を選んで日本社会に真剣に向き合ってくれた。その覚悟と努力を、私たちは現場で何度も目の当たりにしてきました。

にもかかわらず、今回の支援体制の改正は、そうした一人ひとりの努力と、彼らを育ててきた各社の企業努力を、一瞬で無にしてしまいます。現場で長年頼りにされてきた方々が、このままでは日本を出国せざるを得ない状況に追い込まれるかもしれません。


――ここまで日本に向き合ってくれた人たちに対して、これはあまりに酷な扱いではないでしょうか。

何が変わろうとしているのか
出入国在留管理庁は、令和9年4月1日より、1号特定技能外国人への支援体制に関する要件を改正する方針を示しています。その中核が、登録支援機関の「支援担当者」1人あたりの上限規制です。

  1. 受託できる特定技能所属機関の数:支援担当者1人あたり10機関未満
  2. 支援できる1号特定技能外国人の数:支援担当者1人あたり50人未満

悪質な登録支援機関を排除し、支援の質を守るという行政の目的そのものには、私たちも深く賛同します。

しかし、この一律の「頭数制限」という手法には、看過できない構造的な欠陥があります。

一律規制がもたらす4つの問題

① まじめな優良事業者ほど経営が成り立たなくなる

管理費が1人あたり月1万円の場合、支援担当者1人が生み出せる売上には月50万円という上限が事実上生まれます。人件費だけでなく、経理・法務・システム投資などの間接コスト、そして有料事業者が実施している介護福祉士免許取得への教育支援などのコストを考えれば、この水準で健全な経営を続けることは極めて困難です。

② 地方・中小医療・介護施設への支援が真っ先に切り捨てられる

「受託企業数÷10」という計算式のもとでは、1社あたり数名規模の小規模受け入れは著しく非効率になります。人手不足に悩む地方の中小医療・介護施設ほど、少人数ずつ外国人材を受け入れているのが実情です。支援機関はこうした「採算の合わない案件」から手を引かざるを得なくなり、最も助けを必要としている現場から見捨てられることになります。

③ DX・システム投資による効率化努力が無意味になる

支援管理システムやAI翻訳、オンライン面談基盤などに投資し、質を維持しながら生産性を高めてきた優良な支援機関ほど、単純な「頭数」でしか評価されない今回の規制の下では報われません。民間の努力を行政が自ら潰す結果になりかねません。

④ 皮肉にも「名義貸し」など悪質業者を温存する

まじめな事業者ほど採算が合わず撤退し、その隙間を、実態のないペーパー社員を名簿登録する「名義貸し」や虚偽報告を行う悪質業者が埋める――。これでは、規制の目的とは正反対の結果を招いてしまいます。

医療・介護の現場から見える危機

私たちは医療・介護の現場に身を置く者として、深刻な危機感を持っています。

看護師不足による病棟閉鎖、介護従事者不足による施設の経営破綻――これらはすでに全国各地で現実に起きています。この人手不足を補う重要な担い手として、多くの医療・介護施設が特定技能外国人の受け入れを進めてきました。

しかし今回の改正によって支援機関の受け皿が縮小すれば、地方の中小規模の医療・介護施設ほど、外国人材の受け入れ自体が困難になります。これは医療・介護崩壊をさらに加速させる引き金になりかねません。

そしてこの問題は、医療・介護に限りません。建設、農業、外食、宿泊など、日本の暮らしを支えるあらゆる現場が、特定技能外国人の存在によって成り立っています。支援体制の縮小は、日本社会そのものの機能不全につながる懸念があります。

国の方針とも矛盾しています
政府は平成29年に策定した「働き方改革実行計画」の中で、重点課題の一つとして「外国人材の受入れ」を明確に掲げています。多様な人材の活躍を後押しし、労働力を確保していくという国の大方針と、今回の改正が現場に与える萎縮効果は、明らかに逆行しています。

支援体制の「質」を高めるはずの改正が、結果として支援の「量」そのものを奪い、外国人材の受け入れを細らせてしまっては本末転倒です。

私たちが求めること
一律の頭数制限の撤回・見直し 支援品質やシステム活用度に応じて、担当者1人あたりの上限を柔軟に運用できる制度への変更を求めます。

小規模受託への配慮 1社あたりの受け入れ人数が少ない小規模事業者を支える支援機関が不利にならないよう、算出基準の柔軟化を求めます。

形式的な人数規制から実質的な監査への転換 支援の実施ログや外国人材本人の満足度調査など、実態に基づいた評価と、悪質業者への直接的なペナルティ強化を求めます。

働き方改革の理念との整合性確保 「外国人材の受入れ」を掲げる国の方針と矛盾しない制度設計を求めます。


呼びかけ人
株式会社ケアサクラ 代表取締役 橋本謙太郎
一般社団法人日本男性看護師會 代表理事 坪田康佑
日本看護補助者の会 教育部長 岩永真林

私たち三名は、医療・介護をはじめとする現場の最前線で、それぞれの立場から外国人材とともに働き、支え合ってきました。日本語を学び、日本の資格を取り、日本のやり方に真剣に向き合ってくれた彼らを、私たちは誇りに思っています。だからこそ、この改正が現場に、そして彼ら一人ひとりの人生に何をもたらすか、身をもって理解しています。

彼らの覚悟を、この努力を、制度の都合で無駄にしないでください。

どうか、この声を届けるためにご署名をお願いいたします。あなたの一筆が、地域医療・介護を守り、外国人材と日本社会が共に歩む未来を守る力になります。

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