
こんにちは、NPO法人POSSEです。
政府は18日、入管法改定案を取り下げる方針を固めました。私たちが署名で要求していた「入管法改定案の廃案」が、ついに実現されました。 私たちがこの署名を立ち上げた3ヶ月前、入管法改定案はそれほど社会的な関心を集めていませんでした。「このままでは改定されてしまう」私たちはそんな不安や危機感を募らせていました。
しかし、この署名に参加した4,7000人を超える人を含む大勢の人が声をあげ、入管法改定や、繰り返し死者を出し続けている入管のあり方にNOを突きつけた結果、ついに廃案にまで追い込むことができました。
社会のあり方を決めているのは政府ではありません。難民を弾圧し排除する社会にするのか、すべての人の権利が守られる社会を求めるのか。私たちの行動ひとつひとつがこの社会のあり方を決めているのだということが、今回の改正阻止ではっきりと示されました。
しかし、ここで終わりではありません。
引き続き、名古屋入管で殺されたウィシュマさんの死の責任を明らかにしてく必要があります。法務省、入管はウィシュマさん収容中の監視カメラの映像の提出を拒否し続けており、死の原因究明を阻んでいます。加害者を特定し、一人の人間を殺したことの責任を追求し、再発防止を求めていかなければなりません。
また、在留資格のない人たちは、今この瞬間も様々な苦難を強いられています。入管の中で医療を受けられず苦しんでいる人や、仮放免状態で仕事もできず病院にもいけず、先の見えない生活を送っている人がいます。
ここで動きを止めてしまえば、入管はこれからも死亡事故を起こし続けるでしょう。同じような改悪案が、数年後にまた提出されてしまうでしょう。 いま集まっている大きな力を次の運動へとつなげ、在留資格に関係なくすべての人に「生きる権利」がある社会、誰ひとり殺されることのない社会を作っていかなければなりません。
入管による差別を止めるために私たちができることは沢山あります。 スコットランドのグラスゴーでは、在留資格のない移民2人を連行する車の周りを地域住民が取り囲んで「私たちの隣人を返せ」「不法な人間なんていない」と叫び、移民の強制移動を阻止しました。またアメリカのカリフォルニア州では、非正規滞在者や彼らに連帯する市民が「すべての人に健康保険を」という要求を掲げ、非正規滞在者への州の健康保険制度の適用を拡大させることに成功しています。
私たちPOSSEも昨年より、多くのクルド難民が暮らす川口市・蕨市を拠点に、在留資格のない人々の生存権を求めて様々な運動を行ってきました。仮放免者向けの大規模な相談会の開催、川口市への仮放免者への福祉の適用を求める申し入れなどの取り組みは、早くも行政を動かし始めています。
私たちのこれからの主戦場は国会前ではありません。それぞれの職場・学校・住んでいる街で、同じ社会で生きている人の生存権を守るための、具体的な取り組みを広げていく必要があります。
今回私たちは、難民を「犯罪者」にしようとした入管にNOを突きつけ、勝利することができました。これは重要な成果です。しかし何より大きな成果は、この反対運動をきっかけに仮放免の人が置かれている状況や入管のレイシズムについて知り「この社会を変えるために行動したい」と思った人が何万人もいたことです。
これを一時的なものにせず、この差別のまかり通る社会を根本から変えるような運動を作るには、仲間をみつけて長期的に、そして組織的に闘うことが重要です。
今回の入管法改悪阻止をきっかけに「自分もなにかしたい」と思った人は、ぜひ支援団体やNPOの扉を叩いてみてください。もちろん、POSSEも一緒に活動に取り組む仲間を募集しています。 これからが本番です。私たちの手で、さらに大きく運動の輪を広げていきましょう!