沼津市議会は、裁判例を基に懲罰撤回を

沼津市議会は、裁判例を基に懲罰撤回を
政治分野における議会の少数派とりわけ女性議員に対する「いじめやハラスメント」が、全国的に問題となっています。そういう最中、沼津市議会において、2021年12月7日、山下富美子議員は一般質問で小学校の統合計画に答弁した教育長へ「それは大きな間違いです」と発言しました。
これを、教育長への誹謗中傷・侮辱した発言と断じ、「議会の権威と品位を著しく汚した」と、懲罰を科しました。
会議規則(第64条)により、自分の発言を「取り消し」又は「訂正」することが出来ますが、山下議員の発言は本人の申し出ではなく、議長は独断で取り消しました。
沼津市議会は、自らのルールに従って下さい。
市民にとっては、憲法で保障された「知る権利」を侵され、また、少数会派議員への弾圧及び議会の権力乱用としか思えません。
山下議員は不当な内容だと感じながらも、これ以上、議会を長引かせて市民の利益を損なうことになってはいけないと考え、処分を受け入れました。しかし、私たち市民にとって、このようなことを見過ごしてしまえば、少数派の議員に対する不当な処遇を助長しかねないと考えます。これは民主主義の根本の問題であり、議会の自殺行為です。多様な意見が活発に交わされる議会を私たちは心から願っています。
そんな思いから、私たちは以下の裁判例をもとに、懲罰と発言削除の撤回を求め、沼津市議会には請願書(署名406名)を提出しました。2022年6月議会で審査される予定です。
裁判例
委員会視察に反対し欠席した議員を厳重注意処分とし、議長が新聞記者の前で通知書を朗読した事が名誉棄損として裁判になった。
名古屋高等裁判所は、議長の行為を名誉棄損と認め、市に国家賠償の支払いを命じる判決を出した。
なお、第2回目の請願審査特別委員会は、継続審査になりました。次回は2022年7月11日(月)10時からです。
意思決定者(宛先)
- 浅原和美 議長
- 深田 昇 副議長