裁判所は過労死を引き起こした企業の責任を認めてください!

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NPO法人POSSEが支援している過労死遺族がいま、会社に責任を追求する裁判を起こしています。一審判決は会社や経営者を免責する不当判決だったため、高裁に控訴しています。2021年1月21日高裁で判決が言い渡されますが、そこまでに多くの方にこの事件について知っていただき、ご署名いただきたいと思います。

ぜひご遺族(お父さんを亡くした20歳代の息子)の思いを読んで下さい。

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・これまでの経緯
私の父は2011年に長時間労働を原因とした脳幹出血を発症して亡くなりました。51歳でした。過労死が起きた責任を追及するため、父が勤めていた株式会社サンセイと取締役3人を2017年に訴えました。今年(2020年)の3月に地裁の判決が出ましたが、到底納得できる内容ではなかったため、現在は高裁で争っています。

父は、亡くなる直前の1ヶ月前に85時間48分、2ヶ月前には111時間09分の残業と、国が医学的知見から定める過労死ラインを越えて働かされていました。しかし、会社からは説明や謝罪は一切なく、さらに、父が亡くなったのは本人の健康状態が原因だったと会社の責任を否定しました。

偶然、知人から教えてもらったことで労災の申請をすることができ、亡くなった翌年には労災と認められました。このように、国は父の死を過労死と公的に認定しましたが、会社は認定の数カ月後に解散してしまったため、補償を受けることはできませんでした。そこで、2017年11月に、横浜地方裁判所に会社当時の取締役3人を訴える裁判を起こしました。

・「自己責任論」を採用する裁判所
しかし、今年3月の地裁判決は、亡くなったのは父の「自己責任」であり、取締役には責任がないとする完全な「不当判決」でした。

そもそも、会社自体が解散しているため会社は賠償することができない状況でした。そのうえ、取締役のうち一人は同じ職場の隣の部屋で働いており、父の長時間労働について把握できた状況であったにも関わらず、裁判所は取締役が「他の従業員に業務を代わってもらうよう...声掛けをした」「見積りソフトを作成して業務を効率化しようとしていた」「発症前1か月の時間外労働時間 (85時間48分) は発症前2 か月の時間外労働時間(111時間09分)よりも軽減したこと」「実現はしなかったものの...被告会社の従業員の増員を検討していた」と、名ばかりの対策を講じようとしていたことを理由に免責しました。

さらに、仮に会社や取締役に賠償責任が認められたとしても、裁判所は、私たちが請求した金額のわずか3割の賠償でよいと判断しました。これは、父が高血圧の持病を抱えており、また病院にいかなかったことがその理由だと裁判所は述べています。

しかし、過労死が起こっても、改善しようとしたと後から主張するだけで取締役などの個人責任がないとなると、企業や取締役は過労死を防ぐための対策を取らなくてもいいということになってしまいます。さらに、本人の健康状態を理由に賠償金額を減額できるとなれば、ほとんどの遺族は十分な補償を受けられないことになってしまいます。

横浜地裁のこのような判決は、過労死を実質的に亡くなった労働者の自己責任だと判断する、国の過労死対策にも逆行している不当判決です。

・過労死をなくしていくために
私は父が亡くなった当時のことは今でも鮮明に覚えています。亡くなる前日、自宅のトイレで父は倒れました。ぐったりとしており、声をかけても起きなかったので救急車を呼びました。トイレで父に声をかけ続けましたが、唸り声を上げる以外の反応はなく、15分ほどして救急車が到着して病院に搬送されました。しかし医者から「もう長くはない。1日持つか持たないか。」と告げられ、当時高校1年生だった私には急な出来事で頭の整理がつきませんでした。そして、翌日に父は亡くなりました。父は前日の夜遅くまでですが普段通り仕事をしており、あまりに突然の死でした。証人尋問で取締役は当時の父の働き方に関して「非常に快く業務を引き受けてくれていた」と話していました。そのような性格に付け込み、違法な長時間労働、サービス残業をやらせたのだと思います。

幸いにも労災が認定されましたが、それは労働基準監督署が調査をして会社のタイムカードなどを見つけることができたからです。遺族の中には、会社が意図的に証拠を隠したり、そもそもどういう証拠があるのかわからないなどの理由から、長時間労働やパワーハラスメントの証拠を見つけることができずに労災申請すらできない人がたくさんいます。

労災が認められても、会社の責任を追求するには裁判を起こさないといけませんが、経済的や精神的負担などから裁判を提起することができない遺族もたくさんいます。そのなかで、今回、やっとの思いで裁判を提起したにも関わらず、裁判所が労働者や遺族の立場を無視して、このような判決を下したことが、非常に悔しくて残念です。

今回の署名は、私の裁判の判決だけでなく、家族の命を会社に奪われた他の過労死遺族が権利を主張できるようになるためにも重要だと考えています。私の裁判の判決は、2021年1月21日にありますが、それ以降も日本社会から過重労働や過労死をなくしていくために、取り組んでいきたいと思っています。どうか、ご署名よろしくお願いします。

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また、事案の詳しい概要は以下の記事をご覧ください。
過労死は「自己責任」? 職場への「無知」を露見する裁判所のあきれた態度
https://news.yahoo.co.jp/byline/konnoharuki/20201121-00208884/