Junko KusumotoRoma, Italy
20 Apr 2023

皆さん、こんにちは

楠本淳子です。

美しく桜も終わり、今は青葉の美しく時期を迎えていることと思います。いつも応援をありがとうございます。

またchange.orgのアップデートかぁ、、とスルーせず最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

先月末に逝去された坂本龍一さんが紙上で言及してくださっていた「再開発に異議を唱える活動をされている人からアプローチがあり、「一市民として黙っていてはいけない」とその声に後押しされ、せめて意見書を提出しようと考えた。」

坂本龍一さんにコンタクトをし、ご協力をお願いしたのは私でした。

今まで沈黙を守ってきたのは、大事なのは「どうやって」ではなく、きっかけはなんであれ坂本龍一さんがご自身の死を目前に感じ、そんな重大な局面にありながらも「人としてどうあるべきか」彼が信じる事をその愛と強さで社会に再度見せて下さったその行為であるからです。その偉業はそのままで賞賛されるべきであり、そこに付け加える言葉はないと考えました。

メディアからの取材はお断りしてきましたし、これからも詳細を語るつもりはありませんが、誤報、偽報が飛び交っており又思うことありここで改めてお話しすることにしました。

皆さんもご存知のように私はイタリアに住んでおり、イタリアからこの反対活動を立ち上げました。幸いにも力を貸してくれる姪を始めとする仲間たちのお陰でここまで続けて来れました。デモのために昨年は東京にも行きましたが、活動の大半は、イタリアから情報拡散、活動計画や作戦を練り、各行政への請願書陳情書の提出そしてネットや郵便を使い国内外の主に著名な方々、企業などにコンタクトをし続けています。大半の手紙がスルーされました。そんな中である日、目を疑うような事が起こりました。坂本龍一さんからの返信でした。

実は私と彼は今まで色々なところでニアミスしています。

私は東関東大震災後、その年の5月に被災地に入っていました。福島に行き、宮城県の女川にも行きました。本が流されてしまった女川の子供たちのために図書館を作ろうとネットを通じて日本中から本を女川に届けてもらう活動を女川の方と行なっていました。その時、訪れた仮設住宅で坂本さんが子供達のためにと寄贈した素敵な大きなテントを見ました。

彼はその後、津波で流された楽器を回収し地元の経済が活性化する様にと敢えて地元の業者さんに修理を依頼し、修理された楽器を使ってコンサートを開きました。

その後、私は2018年元京都大学原子炉実験所助教授の小出裕章先生と2020年東京オリンピック反対活動を立ち上げました。日本政府はオリンピック誘致を決めるその年の2月に福島原発事故の被害者であり、自主避難を余儀なくされている方々への住宅支援を一方的に打ち切りました。

私も小出先生もその事を実に不当なえげつない行為だとして批判しました。

祭りとは、皆がそこそこ穏やかに暮らしている時に行なうものであり、家を失い、故郷を失い、職をも失って未だ落ち着いた暮らしができないでいる、そして加害者である政府や東電からも不当に扱われ続けている、そんな苦境を日々送っている方々の不幸を横目に行なうものではありません。小出先生が書いて下さった抗議文は世界中に拡散され、大きな反響を生み、本にもなりました。坂本龍一さんも読んでくださっています。

そんな時坂本さんもまた東京オリンピックに反意を示し、東京オリンピック関連の仕事を断り続けていました。

そして、今回の神宮外苑再開発計画が起こりました。

私は坂本龍一さんが闘病なさっていることは知っていましたが、病状は安定していらっしゃるだろうと言う希望的観測で連絡をしました。そして連絡をしてから1ヶ月後返信が届きました。

面識もなく語る名もない一人の人間からのコンタクトに目を留めお返事をくださるそんな坂本さんの細やかさ、人間の器の大きさに感動しました。彼の前には地位だとか国籍だとかの違いによって人をジャッジする偏見がまるでありません。実にやさしく強くフェアな方です。

私がここでお話ししたいのは、奇跡は起こるという事です。

ただの一人の人間でしかない私が「世界の坂本龍一」と繋がる事ができたのは奇跡です。

でも奇跡は皆に起こります。

それを信じる熱い気持ちがあれば、そして弛まなく信じ続ければ奇跡は起こります。

でもそれには私たちが何かしないといけません。

人は一人では生きられません。人に歩み寄ることで人と触れ合うことでしか、化学反応は起きません。

私は神宮外苑は守られると信じています。

100年後の私たちへと先人たちが遺してくれた愛の証であるギフトは、贈ってくれたその思いと共に尊重されなければいけないのです。そこには、その思いを踏み躙っていいいかなる理由も介在の余地はありません。

人が遺してくれた思いを尊重しない国であってほしくありません。

そんな私の熱い思いと坂本龍一さんの病んでもなお熱い思いが引き合い、化学反応を起こしたのだと私は思っています。そして私はそれを奇跡と呼びます。

スマホから目を上げて、社会を見てください。

身近に困っている人がいないか見てください。

伐られようとしている木がないか見てください。

虐待されている生き物がいないか見てください。

そしてそれはダメだよと思ったら、声に出してください。

そして誰もやらないのならあなたが始めてください。

既に誰かが始めていたら、そこに加わってください。

動けば、奇跡は起こります。

すぐに起こらないこともまた奇跡を内蔵しています。奇跡の種を蒔いてください。

神宮外苑とその樹木たちが織りなす素晴らしいこの景観を人間の欲望のために亡きものにするなど間違っています。

先人の方々が100年後の私たちのためにと創建してくれたこの神宮外苑と森は私たちが100年後にまたそれに続く100年後へと手渡して行かなければなりません。

神宮外苑に限らず、今日本中で不当な乱伐採が行われています。

千代田区では近隣の住民の方々が木を守るために寝ずの番を続けてくれています。

人間が木を守る。なんて美しいことでしょう。

 

私は東京都出身です。東京に帰る度に、社会に寂しさの空気や無関心の空気がさらに前回よりも増している事に気づきます。坂本龍一さんがそう願ったように、目にそして心に「美しい東京」を守り、築いていくのは私たち市民の義務です。まちづくりの指針は民意です。

私たちは、与えられた「便利」という餌に釣られて、都政や区政を任せた人々の監視を怠りました。

言ってもどうせ聞き入れられないだろうと自らの権利を放棄してきました。

神宮外苑再開発問題は、そう言う意味で自然保護に留まらずあらゆる意味で現在の日本の問題を内蔵体現しています。

政治家は私たちが信頼して票を与え、為政を託した人間であり、元を正せば一人の市民です。そのいわば雇われた都知事や区長がその権利を濫用して市民の声を聞かないことなど民主主義にあってはならないことです。神宮外苑の再開発工事を止め、あの素晴らしい場所と自然を守る事は、私たち市民がその権利をその手に取り戻す事に繋がります。

市民活動は数が命です。

私たちの活動に参加してください。

一緒に神宮外苑とその森を守ってください。

皆さん自身が奇跡の体験者になってください。

 

なお、引き続き「神宮外苑を日本の名勝に」の署名も集めています。

 

これもまた坂本龍一さんと一緒に決めた事でありますから、引き続き続けます。

坂本龍一さんは都庁だけでなく、文科省永岡桂子大臣、文化庁都倉俊一長官にも神宮外苑を守ってくれるように手紙を出しています。民意を集めて提出します。

こちらの応援もよろしくお願いいたします。

 

改めて坂本龍一さんの逝去を心から悼むと共に、音楽活動だけでなく、あらゆる場所であらゆる機会にその大きな愛を示し続け、人々にそして自然に寄り添い続けてくれた坂本龍一さんの偉業に心からの感謝と敬意を、そして坂本龍一さんとのやりとりの中で細やかなお気遣いと共に参入、助けてくださった坂本さんの奥様の空さんに心からの感謝を送ります。

 

 

 

 

 

 

 

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