旧山東幼稚園を、市民で考え、市民で創る、子どもたちのための新たな施設に!


旧山東幼稚園を、市民で考え、市民で創る、子どもたちのための新たな施設に!
署名活動の主旨
少子化により学区内の園児が著しく減少し、令和7年3月に惜しまれながら閉園した、滋賀県米原市池下の『市立山東幼稚園』。
米原市は、その旧山東幼稚園の園舎や園庭、隣接する関連施設(天狗の丘、かもんほーる、交流室)のすべて(敷地面積約14,000㎡、建物の延床面積約770坪)を、修繕費や維持費が高額であることを理由に、民間事業者へ長期無償貸付する方向で検討を進めています。
(参考)旧山東幼稚園跡地および天狗の丘の利活用に係るヒアリング実施要領
山東幼稚園の園舎は、2003年に新築された木造平屋建てで、まだ築22年。木の香りと温もりに包まれ、開放的で明るく広々した空間に、大人も子どもも癒やされます。園庭からは伊吹山が見え、徒歩圏内にグリーンパーク山東や三島池などもある絶好のロケーション。何より、地元の皆さんの子どもたちへの特別な思いとこだわりが随所に詰まっている『米原市の宝物』です。今後の活用の仕方次第では、全国から注目される特色ある遊びや学びの拠点施設として生まれ変わり、「米原に移住したい!」「米原で子育てしたい!」と思ってもらえるきっかけをつくれるだけのポテンシャルを秘めている、と私たちは考えています。それを、1民間事業者だけに委ねるというのは、あまりにも「もったいない」!
そこで私たちは、米原市と米原市議会に対し、以下の3つの要望をしたいと考えています。ご賛同いただける方は、ぜひ「署名」にご協力をお願いいたします。
※署名の際、ぜひコメント(ご意見、応援メッセージ等)もお寄せください♪
※市外の方からの署名も歓迎です!
――― 要 望(案) ―――
【要望1】市民へのヒアリング調査の実施
まずは、広く市民や市内の子どもたちから、子どもに関連したどのような事業やサービスが必要と感じているか、旧山東幼稚園をどのように活用したらよいと思うかなどの意見をていねいに聞き取り、その結果を踏まえて施設の利活用方針を立てていただきたい。
【要望2】修繕費の見直し
築22年の木造公共施設で「老朽化」はおかしい。外壁の一部で腐食が見られ、広範囲で雨漏りはあるものの、構造自体はしっかりしていて建物の強度的には現状のままでまったく問題がなく、やり方と工夫次第で修繕費は大幅に減額できるはず。修繕費さえ抑えられれば、「現状有姿のまま無償貸付」以外の選択肢も可能になる。
【要望3】協議体の設立
公募型プロポーザルの「競争」によって勝ち抜いた1民間事業者だけに全施設の運営管理を安易に委ねるのではなく、旧山東幼稚園を活用して子どもに関する事業や活動をしたいという思いをもつ複数の事業者・市民団体・個人が知恵と資源を持ち寄る「共創」によって、すべての部屋・設備・備品を活かしきり、低コストでより多くの魅力的なコンテンツを提供できる複合施設化をめざしていただきたい。
(※要望1~3の根拠や詳細についてはこちらも参照ください)
―――――――――
■ 自己紹介
私たち「まいばらの未来を創造する市民ネットワーク」は、「市民自治」の精神に基づき、米原市をより良くしたいと願い、各分野で活動している個人やNPOなどの市民有志がゆるやかにつながって、それぞれの思いを持ち寄り、市民自身が地域課題に直接アプローチして、行政や事業者など多様な主体と協働しながら解決に導けるような新しい社会のしくみを創ることを目的に、今年(2025年)の春に結成された新しい任意団体です。
現在は、主に、旧山東幼稚園を子どもたちのための拠点施設として市民自身の手で再生活用するための支援活動と、2027年に市が策定する予定の「米原市総合計画」とリンクする形で市民自身による「まいばら未来ビジョン(仮)」を創る活動に取り組んでいます。
■ 背景① ~山東幼稚園ができるまで~
山東幼稚園(さんとうようちえん)は、今から22年前の平成15年(2003年)、米原市に合併する前の坂田郡山東町内にあった4つの幼稚園が統合する形で新設されました。
幼稚園の新設にあたっては、まず、幼稚園建設の候補地を町内の各自治会から公募し、複数の候補地の中から、ロケーションの良さと地主さん達の「子どもたちのために使ってもらいたい」という思いの強さが決め手となり、現在の池下地区が選定されました。
そして、立命館大学(当時)の高田昇先生の指導のもと、住民ワークショップが何度も行われ、どうすれば子どもたちに自然や文化とふれあってもらえるか、子どもと地域の人たちにどういう関わりをもってもらったらいいかなど、徹底的に話し合われたそうです。
そうして、ワークショップで住民から集められたアイディアの多くは実際に採用され、園舎に入ると、今もそれらの思いをダイレクトに感じることができます。たとえば…
- 雨が滴り落ちる音を子どもたちが聞けるよう、屋根にあえて雨樋をつけない
- 蟇股、肘木、持送り、懸魚飾りなど地域に伝わる伝統建築技術を取り入れる
- 園児が利用しない休みの日には園児以外の町民や親子連れなども利用できるよう、アスレチック施設のある公園なども整備する
- 子どもたちが虫や小動物と日常的に触れ合えるよう、屋外にビオトープを作る
園舎の建設が進み、開園間近となった2002年12月には、『みんなでつくろう幼稚園』というイベントが催され、200人もの町民が参加して、建設中の木造園舎の床板やウッドデッキ部の木材にワックスや防護剤を塗る作業を手伝いました。子どもたちの健康と身近な自然環境を守るため、身体にも環境にもやさしい高価な自然素材の塗料が厳選され使われた一方で、住民参加型で作業を手伝ってもらうことで、コストを抑えられるだけでなく愛着も増し、町民みんなに愛される幼稚園になったといいます。
これらの取組が高く評価され、山東幼稚園の園舎は林野庁長官賞なども受賞しました。
(※上記内容は、当時の山東町長・三山元暎氏へのインタビュー結果より抜粋)
(写真引用:雑誌『チルチンびと』No.24)
(参考)雑誌『チルチンびと』No.24に掲載された山東幼稚園新築時の記事(エコデパジャパンWEBサイト内)
■ 背景② ~閉園に至るまで~
開園当初はたくさんの園児たちで賑わっていた山東幼稚園でしたが、少子化、人口減少、共働き世帯の増加による幼稚園離れが進み、園児数は年々減少していきました。
(図の出典:米原市幼稚園の在り方検討委員会資料より)
令和3年、米原市は専門家と市民有志による「米原市幼稚園の在り方検討委員会」を設置。4回にわたる委員会において、山東幼稚園を継続すべきかが話し合われました。
その際、山東地域の在園児と市内全域の未就園児の保護者を対象にアンケート調査が行われています。
アンケート結果では、山東幼稚園をそのまま、もしくは認定こども園として存続させてほしいという意見が過半数を占める一方で、園児の少ない小規模園を存続させるより既存の保育園や隣接地域の認定こども園でニーズを受け止めるべきとの意見も一定数ありました。しかし、どちらの意見の人も、もし園を存続できない場合でも、子どもたちが遊んだり学んだりできる場所として残してほしいとの意見が大半を占めていました。(※アンケート結果は、下記リンクより、第3回検討委員会の公開資料にて閲覧できます)
(参考)米原市幼稚園の在り方検討委員会
検討委員会では、山東幼稚園の存続を望む市民の声が強いことを受け止めつつも、
- 今後、入園児数はさらに減少傾向が続く見込みであること
- 認定こども園化は、地域内の既存の私立保育園から強い反発があること
- 園舎の複数箇所で外壁材の腐食が原因と見られる雨漏りがあり、令和元年度時点の改修工事設計でその修繕費が1億2千万円と見積もられており、市がそれを全額負担することは難しいこと
を理由に、「最終的に園を存続させるかどうかの総合的判断は市当局に委ねる」との答申をとりまとめました。その結果、米原市は山東幼稚園の閉園を決定。令和7年3月末をもって22年間の歴史に幕が降ろされました。
ただ、上記の答申書は、「今後山東幼稚園をどのような方向性で活用されるとしても、子どもたちのことを中心に考える視点を大切にした施設の在り方となることを強く要望します。」と結ばれており、市民のニーズも、検討委員会の結論も、旧山東幼稚園が今後も子どもたちのための施設として活かされるべきであることは明らかです。
■ 背景③ ~閉園後のうごき~
閉園の翌月(令和7年4月)、米原市は、「旧山東幼稚園跡地および天狗の丘の民間活力導入に係るヒアリング」の対象事業者募集を開始。
このヒアリング調査は、旧山東幼稚園等を現状有姿のまま(=修繕工事等は一切しない現状のままで)10年契約で無償貸付するという前提で、「可能な限り子どもに関連する用途」等の条件のもと、施設を自主運営管理できる能力を有する民間事業者に限定して対象者を公募し、集まった事業者から課題や提案などを聞き取る、というものでした。
このようなやり方では、市民の声はまったく届かないまま、市にとって一番都合の良い提案をした大企業の好き放題になってしまうのでは!?と危惧した私たちは、メンバーである「NPO法人わっか」と共にこのヒアリングに応募しました。このとき、園内を見学させていただき、市の担当職員さんや市長にも思いを伝え、直接腹を割って意見交換させていただくことができました。
ヒアリングは5~6月に実施され、参加したのは我々を含む4事業者だけ。7月末にはその結果概要が公表されています。
今後は、このまま何もしなければ、このヒアリング結果をもとに、プロポーザル方式による業者選定が粛々と進められていくものと考えられます。
■ 施設見学で感じたこと
新築から22年経った今も、園舎に一歩踏み入ると、無垢の国産木材の香りに包まれます。天井の高い吹き抜けでガラス張りの明るいエントランスホールの先には、園児たちが過ごしていた教室が並び、すべての教室から出入りできる開放的な中庭には園児用の浅いプールも。その先の園庭には、グラウンドや遊具のほか、鶏や小動物が飼えそうな飼育小屋や、ちょっとした畑ができそうなスペースもあります。
さらに、園舎の反対側には、園児以外の市民用としても活用されてきた小さな体育館風の「かもんほーる」や「交流室」、円形の部屋が印象的な「図書室」などもあり、その屋外には大型のアスレチック遊具、水遊びできるスペース、ビオトープもある、緑いっぱいの「天狗の丘公園」が拡がっています。
公園部分の小高い丘の上からは伊吹山や周囲の田園風景を眼前に一望でき、徒歩圏内には三島池などの景勝地や、親子でアウトドアやスポーツなどを存分に楽しめる「グリーンパーク山東」もあります。
(写真引用:旧山東幼稚園跡地および天狗の丘の民間活力導入に係るヒアリング実施要領より)
…実際に園を見学して、この広くて多様な施設全体を1つの民間事業者だけで全面的に活かしきることは非常に困難ではないか、と感じました。
管理運営をすべて1つの民間事業者に委ねた場合、それがたとえ子どものための事業であったとしても、修繕費を含む施設維持費を自費で賄うためにはそれ以上の収益を上げる必要があり、必然的に、高額な料金を払えるごく一部の子どもたちだけのための事業や、地元の子どもたちよりも観光客メインの事業にならざるを得ないのではないでしょうか。
一方、これだけ魅力的な施設なら、行政と市民みんなで知恵と力を出し合い、多数の民間事業者や個人事業主などが空間や設備を分かち合って事業や活動を持ち込むことで、市内の子どもたちのニーズに沿った多くのコンテンツを提供できるのではないでしょうか。
■ 市や市長との対話から見えてきたこと
市職員や市長との対話を通じて見えてきたこともあります。
- 「プロポーザルで選定した民間事業者に無償貸付」という手法は、現時点では市からの「提案」に過ぎず、まだ決定事項ではない、ということ。市長も「いろんな可能性の中から良い形を探っていきたい」とおっしゃってくださいました。しかし、何もせず放っていると、市の案がそのまま市議会で通って決定しまう可能性が高いだろう、と予想されます。だからこそ、この署名・要望運動を通じて、一旦立ち止まって別の可能性にも目を向けてもらう必要があるのです。
- 総工費2億円以上という高額な修繕費の金額が独り歩きして、「著しく老朽化したお荷物物件」「市でこの施設を維持するのは無理」「一刻も早く民間に手渡すべき」といった偏った先入観・思い込みが市役所内に蔓延してしまっている、と強く感じました。それが原因で、「民間事業者に無償貸付」以外の選択肢に誰も目が向かなくなっているのが現状ではないでしょうか。新築時の「みんなでつくろう幼稚園」イベントのように、修繕費も維持費も工夫と考え方次第で相当減らせるはずです。
■ スケジュール(予定)
11/18 署名受付開始、市議会議員等に協力要請
11/22~24 「つくる未来展」にてチラシ配布
11/末頃 市長に要望書を提出
1月末 署名締切、署名リストを市長、市議会議長に提出
16
署名活動の主旨
少子化により学区内の園児が著しく減少し、令和7年3月に惜しまれながら閉園した、滋賀県米原市池下の『市立山東幼稚園』。
米原市は、その旧山東幼稚園の園舎や園庭、隣接する関連施設(天狗の丘、かもんほーる、交流室)のすべて(敷地面積約14,000㎡、建物の延床面積約770坪)を、修繕費や維持費が高額であることを理由に、民間事業者へ長期無償貸付する方向で検討を進めています。
(参考)旧山東幼稚園跡地および天狗の丘の利活用に係るヒアリング実施要領
山東幼稚園の園舎は、2003年に新築された木造平屋建てで、まだ築22年。木の香りと温もりに包まれ、開放的で明るく広々した空間に、大人も子どもも癒やされます。園庭からは伊吹山が見え、徒歩圏内にグリーンパーク山東や三島池などもある絶好のロケーション。何より、地元の皆さんの子どもたちへの特別な思いとこだわりが随所に詰まっている『米原市の宝物』です。今後の活用の仕方次第では、全国から注目される特色ある遊びや学びの拠点施設として生まれ変わり、「米原に移住したい!」「米原で子育てしたい!」と思ってもらえるきっかけをつくれるだけのポテンシャルを秘めている、と私たちは考えています。それを、1民間事業者だけに委ねるというのは、あまりにも「もったいない」!
そこで私たちは、米原市と米原市議会に対し、以下の3つの要望をしたいと考えています。ご賛同いただける方は、ぜひ「署名」にご協力をお願いいたします。
※署名の際、ぜひコメント(ご意見、応援メッセージ等)もお寄せください♪
※市外の方からの署名も歓迎です!
――― 要 望(案) ―――
【要望1】市民へのヒアリング調査の実施
まずは、広く市民や市内の子どもたちから、子どもに関連したどのような事業やサービスが必要と感じているか、旧山東幼稚園をどのように活用したらよいと思うかなどの意見をていねいに聞き取り、その結果を踏まえて施設の利活用方針を立てていただきたい。
【要望2】修繕費の見直し
築22年の木造公共施設で「老朽化」はおかしい。外壁の一部で腐食が見られ、広範囲で雨漏りはあるものの、構造自体はしっかりしていて建物の強度的には現状のままでまったく問題がなく、やり方と工夫次第で修繕費は大幅に減額できるはず。修繕費さえ抑えられれば、「現状有姿のまま無償貸付」以外の選択肢も可能になる。
【要望3】協議体の設立
公募型プロポーザルの「競争」によって勝ち抜いた1民間事業者だけに全施設の運営管理を安易に委ねるのではなく、旧山東幼稚園を活用して子どもに関する事業や活動をしたいという思いをもつ複数の事業者・市民団体・個人が知恵と資源を持ち寄る「共創」によって、すべての部屋・設備・備品を活かしきり、低コストでより多くの魅力的なコンテンツを提供できる複合施設化をめざしていただきたい。
(※要望1~3の根拠や詳細についてはこちらも参照ください)
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■ 自己紹介
私たち「まいばらの未来を創造する市民ネットワーク」は、「市民自治」の精神に基づき、米原市をより良くしたいと願い、各分野で活動している個人やNPOなどの市民有志がゆるやかにつながって、それぞれの思いを持ち寄り、市民自身が地域課題に直接アプローチして、行政や事業者など多様な主体と協働しながら解決に導けるような新しい社会のしくみを創ることを目的に、今年(2025年)の春に結成された新しい任意団体です。
現在は、主に、旧山東幼稚園を子どもたちのための拠点施設として市民自身の手で再生活用するための支援活動と、2027年に市が策定する予定の「米原市総合計画」とリンクする形で市民自身による「まいばら未来ビジョン(仮)」を創る活動に取り組んでいます。
■ 背景① ~山東幼稚園ができるまで~
山東幼稚園(さんとうようちえん)は、今から22年前の平成15年(2003年)、米原市に合併する前の坂田郡山東町内にあった4つの幼稚園が統合する形で新設されました。
幼稚園の新設にあたっては、まず、幼稚園建設の候補地を町内の各自治会から公募し、複数の候補地の中から、ロケーションの良さと地主さん達の「子どもたちのために使ってもらいたい」という思いの強さが決め手となり、現在の池下地区が選定されました。
そして、立命館大学(当時)の高田昇先生の指導のもと、住民ワークショップが何度も行われ、どうすれば子どもたちに自然や文化とふれあってもらえるか、子どもと地域の人たちにどういう関わりをもってもらったらいいかなど、徹底的に話し合われたそうです。
そうして、ワークショップで住民から集められたアイディアの多くは実際に採用され、園舎に入ると、今もそれらの思いをダイレクトに感じることができます。たとえば…
- 雨が滴り落ちる音を子どもたちが聞けるよう、屋根にあえて雨樋をつけない
- 蟇股、肘木、持送り、懸魚飾りなど地域に伝わる伝統建築技術を取り入れる
- 園児が利用しない休みの日には園児以外の町民や親子連れなども利用できるよう、アスレチック施設のある公園なども整備する
- 子どもたちが虫や小動物と日常的に触れ合えるよう、屋外にビオトープを作る
園舎の建設が進み、開園間近となった2002年12月には、『みんなでつくろう幼稚園』というイベントが催され、200人もの町民が参加して、建設中の木造園舎の床板やウッドデッキ部の木材にワックスや防護剤を塗る作業を手伝いました。子どもたちの健康と身近な自然環境を守るため、身体にも環境にもやさしい高価な自然素材の塗料が厳選され使われた一方で、住民参加型で作業を手伝ってもらうことで、コストを抑えられるだけでなく愛着も増し、町民みんなに愛される幼稚園になったといいます。
これらの取組が高く評価され、山東幼稚園の園舎は林野庁長官賞なども受賞しました。
(※上記内容は、当時の山東町長・三山元暎氏へのインタビュー結果より抜粋)
(写真引用:雑誌『チルチンびと』No.24)
(参考)雑誌『チルチンびと』No.24に掲載された山東幼稚園新築時の記事(エコデパジャパンWEBサイト内)
■ 背景② ~閉園に至るまで~
開園当初はたくさんの園児たちで賑わっていた山東幼稚園でしたが、少子化、人口減少、共働き世帯の増加による幼稚園離れが進み、園児数は年々減少していきました。
(図の出典:米原市幼稚園の在り方検討委員会資料より)
令和3年、米原市は専門家と市民有志による「米原市幼稚園の在り方検討委員会」を設置。4回にわたる委員会において、山東幼稚園を継続すべきかが話し合われました。
その際、山東地域の在園児と市内全域の未就園児の保護者を対象にアンケート調査が行われています。
アンケート結果では、山東幼稚園をそのまま、もしくは認定こども園として存続させてほしいという意見が過半数を占める一方で、園児の少ない小規模園を存続させるより既存の保育園や隣接地域の認定こども園でニーズを受け止めるべきとの意見も一定数ありました。しかし、どちらの意見の人も、もし園を存続できない場合でも、子どもたちが遊んだり学んだりできる場所として残してほしいとの意見が大半を占めていました。(※アンケート結果は、下記リンクより、第3回検討委員会の公開資料にて閲覧できます)
(参考)米原市幼稚園の在り方検討委員会
検討委員会では、山東幼稚園の存続を望む市民の声が強いことを受け止めつつも、
- 今後、入園児数はさらに減少傾向が続く見込みであること
- 認定こども園化は、地域内の既存の私立保育園から強い反発があること
- 園舎の複数箇所で外壁材の腐食が原因と見られる雨漏りがあり、令和元年度時点の改修工事設計でその修繕費が1億2千万円と見積もられており、市がそれを全額負担することは難しいこと
を理由に、「最終的に園を存続させるかどうかの総合的判断は市当局に委ねる」との答申をとりまとめました。その結果、米原市は山東幼稚園の閉園を決定。令和7年3月末をもって22年間の歴史に幕が降ろされました。
ただ、上記の答申書は、「今後山東幼稚園をどのような方向性で活用されるとしても、子どもたちのことを中心に考える視点を大切にした施設の在り方となることを強く要望します。」と結ばれており、市民のニーズも、検討委員会の結論も、旧山東幼稚園が今後も子どもたちのための施設として活かされるべきであることは明らかです。
■ 背景③ ~閉園後のうごき~
閉園の翌月(令和7年4月)、米原市は、「旧山東幼稚園跡地および天狗の丘の民間活力導入に係るヒアリング」の対象事業者募集を開始。
このヒアリング調査は、旧山東幼稚園等を現状有姿のまま(=修繕工事等は一切しない現状のままで)10年契約で無償貸付するという前提で、「可能な限り子どもに関連する用途」等の条件のもと、施設を自主運営管理できる能力を有する民間事業者に限定して対象者を公募し、集まった事業者から課題や提案などを聞き取る、というものでした。
このようなやり方では、市民の声はまったく届かないまま、市にとって一番都合の良い提案をした大企業の好き放題になってしまうのでは!?と危惧した私たちは、メンバーである「NPO法人わっか」と共にこのヒアリングに応募しました。このとき、園内を見学させていただき、市の担当職員さんや市長にも思いを伝え、直接腹を割って意見交換させていただくことができました。
ヒアリングは5~6月に実施され、参加したのは我々を含む4事業者だけ。7月末にはその結果概要が公表されています。
今後は、このまま何もしなければ、このヒアリング結果をもとに、プロポーザル方式による業者選定が粛々と進められていくものと考えられます。
■ 施設見学で感じたこと
新築から22年経った今も、園舎に一歩踏み入ると、無垢の国産木材の香りに包まれます。天井の高い吹き抜けでガラス張りの明るいエントランスホールの先には、園児たちが過ごしていた教室が並び、すべての教室から出入りできる開放的な中庭には園児用の浅いプールも。その先の園庭には、グラウンドや遊具のほか、鶏や小動物が飼えそうな飼育小屋や、ちょっとした畑ができそうなスペースもあります。
さらに、園舎の反対側には、園児以外の市民用としても活用されてきた小さな体育館風の「かもんほーる」や「交流室」、円形の部屋が印象的な「図書室」などもあり、その屋外には大型のアスレチック遊具、水遊びできるスペース、ビオトープもある、緑いっぱいの「天狗の丘公園」が拡がっています。
公園部分の小高い丘の上からは伊吹山や周囲の田園風景を眼前に一望でき、徒歩圏内には三島池などの景勝地や、親子でアウトドアやスポーツなどを存分に楽しめる「グリーンパーク山東」もあります。
(写真引用:旧山東幼稚園跡地および天狗の丘の民間活力導入に係るヒアリング実施要領より)
…実際に園を見学して、この広くて多様な施設全体を1つの民間事業者だけで全面的に活かしきることは非常に困難ではないか、と感じました。
管理運営をすべて1つの民間事業者に委ねた場合、それがたとえ子どものための事業であったとしても、修繕費を含む施設維持費を自費で賄うためにはそれ以上の収益を上げる必要があり、必然的に、高額な料金を払えるごく一部の子どもたちだけのための事業や、地元の子どもたちよりも観光客メインの事業にならざるを得ないのではないでしょうか。
一方、これだけ魅力的な施設なら、行政と市民みんなで知恵と力を出し合い、多数の民間事業者や個人事業主などが空間や設備を分かち合って事業や活動を持ち込むことで、市内の子どもたちのニーズに沿った多くのコンテンツを提供できるのではないでしょうか。
■ 市や市長との対話から見えてきたこと
市職員や市長との対話を通じて見えてきたこともあります。
- 「プロポーザルで選定した民間事業者に無償貸付」という手法は、現時点では市からの「提案」に過ぎず、まだ決定事項ではない、ということ。市長も「いろんな可能性の中から良い形を探っていきたい」とおっしゃってくださいました。しかし、何もせず放っていると、市の案がそのまま市議会で通って決定しまう可能性が高いだろう、と予想されます。だからこそ、この署名・要望運動を通じて、一旦立ち止まって別の可能性にも目を向けてもらう必要があるのです。
- 総工費2億円以上という高額な修繕費の金額が独り歩きして、「著しく老朽化したお荷物物件」「市でこの施設を維持するのは無理」「一刻も早く民間に手渡すべき」といった偏った先入観・思い込みが市役所内に蔓延してしまっている、と強く感じました。それが原因で、「民間事業者に無償貸付」以外の選択肢に誰も目が向かなくなっているのが現状ではないでしょうか。新築時の「みんなでつくろう幼稚園」イベントのように、修繕費も維持費も工夫と考え方次第で相当減らせるはずです。
■ スケジュール(予定)
11/18 署名受付開始、市議会議員等に協力要請
11/22~24 「つくる未来展」にてチラシ配布
11/末頃 市長に要望書を提出
1月末 署名締切、署名リストを市長、市議会議長に提出
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