
賛同された皆様へ
4月に入り国内でのアートコンペティションが現在多く公募されています。
コンクールやコンペティションには作家が自身で制作した作品を客観的に観客に
見てもらえる機会がある、普段ならなかなか出会えない専門家にも直接の作品の評価を
もらえる、もしアワードを貰えば活動を継続する機会となるなどこれまで幾つかの利点がありました。
私自身美術家であり、発表の機会を求めてコンクールに参加する事もあるので絵画や版画などの分野の
個々のアートコンペティションについて詳しく触れる事はここでは避けます。しかしながら、日本国内の
公募展には構造的に問題を抱えている場合が多い事実は皆様にももっと知って頂きたく、あらためて作家から指摘しておきたいと思います。
年々広告の支援者やスポンサーの減少に悩まされている日本の公募展の主催者や各団体は最近の諸物価の値上げなどもあり、一般出品者からの参加料を年々値上げせざるを得ないという現状があります。
現状では参加者から徴収したお金の何割かを使って外部から招聘した審査員の日当を支払い、高額な賞金を審査結果で選ばれた人のみにリターンするというまるでアートを媒介した賭け事やギャンブル的な構造が業界の慣習として行われています。1000人を超えるなどあまりの出品参加者数の多さの中では本当に自分の作品にどのくらいの審査時間が割かれたのかもわからない場合が多いのです。
また運営にかかる経費を抑えるために絵画などは専門の審査委員を前にした実物審査ではなく一次審査で写真画像などデータだけを映す判定になってきているのです。
そのような場合には画像の審査だけでも審査料が学生6000円から一般12,000円程徴収される事になります。また審査に関わる問い合わせは一切受け付けられない場合が殆どです。
そして落選者が多く出る場合は殆どの作家は実物の作品を展示してもらうどころか、二次審査で専門家に直接見てもらうことさえ出来ないのです。
また関西のある新設のアートコンクールでは都内からの大型幅150センチほどの絵画作品の往復送料が37,000円程かかると提示されていました。これは社会一般の感覚からみてもどのように映るのでしょうか。
若い美術家にとっては高額には映らないでしょうか?自身の置かれた経済環境で若い人の将来性が決まる様な事は決して望ましい事態ではありません。
個々の表現者、公募コンクールの主催者、国や美術大学関係者などの専門家を交えた制度的な支援や議論が行われてもよい時代になっていると私は考えています。
皆さんはどの様に思われますか?
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