
2025年10月28日、大阪高等裁判所で控訴審がスタートし、第2回、第3回と回を重ね、来る第4回口頭弁論は結審の予定です。この原稿を書いている今、皆さんにいただいた署名は8,704筆です。本当にありがとうございます。
結審までに、あともう少しだけ背中を押していただけないでしょうか。応援していただけるご友人やご家族などにお声がけ、SNSでの拡散など、引き続きご協力ください。心からお願い申し上げます。
第3回、第2回の口頭弁論レポートに続き、第1回口頭弁論のレポートをお届けします。同日に行われた原告の意見陳述書は、次回のお知らせに掲載予定です。
========================================
第1回口頭弁論レポート
========================================
期日・日付:2025年10月28日
主な争点・議論内容:
①業務の過重性
②発症
②自死か転落死か
▼弁護団側の主張
①清島さんは川重を休職して出向したが、事実上、川重の指揮命令下に置かれ続け、川重側の指示で機械のトラブル対応にあたったり、川重での設計業務をさせられたりした。
機械トラブルの対策については、川重と出向先会社(CKE社)との間で考え方に隔たりがあり、清島さんは時に相矛盾する命令を双方から受けたりした。
また、川重から命じられる業務に忙殺されたため、CKE社から命じられていた業務に対応できず、信用を失った。このように清島さんの業務は過重であった。
②清島さんは出向から3カ月目に入る6月以降、業務を進める力がなくなり、6月21日以降は5日間パソコンに触れられず、業務指示のメールにも対応できなくなっていた。妻との日課であったビデオ通話でも、表情がなくなり、自分を責めるようになった。
③清島さんが転落したバルコニーは1.2メートルの手すりがあり、清島さんのみぞおち付近の高さがあった。清島さんの意思を介さずに転落することはあり得ない。
▼ 川重側の主張
①機械トラブルの関係で川重の業務を担ってもらうことは、出向先の業務執行責任者との間で話がついており、川重の設計業務を清島さんにさせてはおらず、CKE社の仕事の一部をフォローしてもらっていただけである。
②清島さんは、6月21日以降も仕事はできており、自死する7月日までの期間で、合計31通のメールを出しており、メールの発信件数は以前と変わらなかった。
③清島さんは酩酊状態にあったのであり、嘔吐するために身を乗り出して転落することは十分に考えられる。現に、バルコニーには嘔吐の後が残っていた。
▼ 裁判官の対応等
飲酒との関係について、控訴人側で自死との関係をどのように位置づけるのかの主張がない。ここの点を補充するように。川重の反論に再反論してください。
▼ まとめ:川重が清島さんに休職命令を出し、CKE社へ出向させたにもかかわらず、川重の業務に従事させ、二重雇用という労働契約違反となっていたことを認めてほしい
清島さんは、川重から休職命令を受けて中国へ出向しています。出向とは、出向先CKE社の指揮命令下に置かれることを意味します。川重の業務を川重の上司に命じられながら従事することと、CKEの業務をCKEの上司に命じられながら従事することとは両立しないため、川重は清島さんを休職としなければならず、現にそういう命令を出していました。
しかしながら川重は機械トラブルの対応や設計業務の人員が手薄となったことから、出向後も清島さんに川重の仕事に従事させていました。これは明らかに労働契約の違反で、特に両会社の考え方に違いがある場合には、とても危険な働かせ方になります。なぜなら、従業員は会社の命令に背くことはできず、相矛盾した命令が同時に出れば精神的に引き裂かれるからです。本件の最大の問題はこの点にあります。
========================================
第3回口頭弁論報告集会
========================================
2025年11月5日の「お知らせ」に、当日の状況を詳しく掲載しています。ぜひお読みください!
▼ 原告・験馬綾子スピーチより
皆さま、本日は朝早くから足を運んでくださり、本当にありがとうございます。今日ここで、皆さまとともに法廷に立てたことが、とても心強く感じられます。皆さまの応援や支えがあったからこそ、こうして一歩を踏み出すことができました。
また、皆さまのお力添えで、多くの方に支えられながらオンライン署名も始めることができ、温かいコメントをたくさんいただいております。本当にありがとうございます。
昨日の司法記者クラブでの記者会見では、八木先生の解説、今西先生の司会、海外労働連絡会から岩城弁護士、上田さん、中江さんにお話しいただき、記者会見を行いました。記者会見では、初めて顔も名前も出し、夫の遺影を持ってお話ししました。
これまでの経緯や、なぜ声を上げようと思ったのかをお伝えしました。皆様のお陰でまた新たな一歩を踏み出せました。
裁判はまだ続きますが、皆さまのご支援とご協力が何よりの力です。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
========================================
今後の予定
========================================
▼ 第4回口頭弁論
日時:2026年3月4日(水)11:00〜
場所:大阪高等裁判所
※10:15頃に東門付近で傍聴券が配布される予定です。
ぜひ、傍聴支援をお願いいたします。詳細は、海外労働連絡会Webサイト「取り組み」に掲載いたします。