性同一性障害者のホルモン療法と性適合化手術への健康保険適用

本件は、人権を守るという観点と、他の先進国の水準へのキャッチアップや、健康保険制度の基本概念を貫くという観点から、国として取り組むべき重要な問題である。以下に背景とキャンペーンの趣旨および波及効果を説明する。

1.背景

現在、性同一性障害者のホルモン療法と性適合化手術には、当事者にとって多額な出費がかかっている。高額な費用がかかるために低所得層ではホルモン治療を途中で断念し健康に悪影響を生じさせている例がある。これにより当事者のQOLを著しく低下させている。また、現在、低年齢での治療開始も進んでいる中で、今後、子育て、教育費に多大な出費がかかる世代で、性同一性障害者を子息にもつ親の出費は大きな負担である。

2.趣旨

この状況は、人権の観点から見ると、別の疾患で性器を摘出した患者が健康保険制度を利用していることを考えると、性同一性障害患者には、適切な対処が行われているとは言い難い。また、すべての国民に平等に一定水準のQOLを保障する健康保険制度の基本概念から例外的な状況となっており、一刻も早い改善が望まれる。

 3.推定必要財源

2,133百万円

これは、国民健康保険の総財源約10兆円の0.2%程度にあたるが、優先順位の問題である。

性同一性患者の複合障害における精神障害での薬の出し過ぎの抑制や健康管理のためのスポーツの促進など生涯にわたるQOLの向上で十分なROI(投資対効果)が見込める。

*平成27年1月診療分からの下記の条件を元に、区分該当者数が一律に分散していると仮定し高額医療費の適用を仮定

*年間の性適合化手術適用900件と仮定

*ホルモン療法は1年間と仮定し費用を男女平均12万円と仮定

*性適合化手術費用を男女平均200万円と仮定

<備考>

平成27年1月診療分からの高額医療費
①区分ア
所得区分:(標準報酬月額83万円以上の方)(報酬月額81万円以上の方)
自己負担限度額: 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
多数該当: 140,100円

②区分イ
所得区分:(標準報酬月額53万~79万円の方)
(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方)
自己負担限度額:167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
多数該当: 93,000円
 
③区分ウ
所得区分:(標準報酬月額28万~50万円の方)(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方)
自己負担限度額:80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
多数該当:44,400円

④区分エ
所得区分:(標準報酬月額26万円以下の方)(報酬月額27万円未満の方)
自己負担限度額: 57,600円
多数該当: 44,400円

⑤区分オ(低所得者)
所得区分:被保険者が市区町村民税の非課税者等)
自己負担限度額:35,400円
多数該当: 24,600円
 

 

4.波及効果

当事者、家族や当事者を雇用している立場の企業など、多面的に見て、この問題に対して改善処置が講じられることで救済される人は多いと思われる。また、二次的には、この活動を通じて、性同一性障害についての社会関心を高め、LGBT全体を含め、社会的な偏見、差別の解消へ向けた啓蒙活動が期待できる。

 

 <備考>

・性同一性障害の精神科への診療は現在保険適用内である。

・性別変更を行ったものは、ホルモン療法が保険適用内である。

・オランダ、ニュージーランド、カナダを始め他の多くの先進国では、性同一性障害者のホルモン療法と性適合化手術への健康保険に順次だ制度による補助が行われている。

・タイでのSRS手術費用はMtF/FtMで異なるがMtFの場合、渡航費滞在費を含めおおよそ120万円と言われている。日本では、約160万円である。FtMは乳房切除術も含めると240万円以上になる。MtFの豊胸については対象外と考えている。

・ホルモン療法の費用は注射・経口で費用が異なるが、MtFのエナルモンデポー250mgで月間約2,000円/年間3万6,000円である。

・性同一性障害特例法による性別の取扱いの変更数(総数)の推移を下記、一般社団法人 gid.jp 日本性同一性障害と共に生きる人々の会 サイトより抜粋。

2004年 97名

2005年 241名

2006年 263名

2007年 281名

2008年 429名

2009年 463名

2010年 540名

2011年 618名

2012年 753名

2013年 780名

2014年 828名

2014年 867名

合計 6,134名 

※ 2004年~2015年のデータは、司法統計による。

※ 2012年以降のデータは、速報値。

※ 法の施行が2004年7月16日のため、2004年のデータは、約半年分

※ 「その他」は、申立人の死亡や管轄違いによる移送などが考えられるとのこと。

※  上記の出典:http://gdi.jp/html/GID_law/

 

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  • 厚生労働大臣
    塩崎 恭久
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