Petition update前川喜平さんを次期NHK会長に!NHK経営委員会に抗議声明&公開質問状送りました
小滝 一志Japan
Dec 9, 2022

 12月5日、NHK経営委員会が「前川喜平さんを次期NHK会長に!」という市民の推薦には見向きもせず、総理大臣が説得した稲葉延雄元日銀理事をNHK会長に任命したことに対し、「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」は本日、経営委員会に抗議声明&公開質問状をFAXで送りました。

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2022年12月9日

日本放送協会経営委員会 委員長 森下俊三 様

日本放送協会経営委員会 経営委員 各位

 

《NHK次期会長選出についての抗議声明》

透明性の決定的な欠如と視聴者・市民の声を完全に無視した

次期NHK会長選びに抗議します(付・公開質問状)

 

市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会

共同代表  小林 緑(元NHK経営委員、国立音楽大学名誉教授)

河野慎二(日本ジャーナリスト会議運営委員)

丹原美穂(NHKとメディアの今を考える会共同代表)

 

 貴経営委員会は12月5日、委員12人の全員一致でNHKの次期会長に稲葉延雄氏(元日本銀行理事)を選出したと発表しました。その稲葉氏は当日、「突然のご指名で大変驚いていますが…」とのコメントを発表しました。

大変驚いたのは、稲葉氏だけではありません。次期NHK会長選びに強い関心を持ち、新会長には時の政権から自立した公共放送の真のリーダーにふさわしい人物を、と運動を進めてきた私たち視聴者・市民の方こそ、大変驚きました。

私たちはすでに11月4日、貴経営委員会に対して、これまで5期15年にわたって政権の意向をストレートに受けて選出された財界出身の会長ではなく、時の政権に媚びない姿勢を明確に打ち出し、日本国憲法・放送法の精神を踏まえた前川喜平氏(元文部科学事務次官)を次期会長に推薦してきました。

しかしながら、今回の次期会長選びに、稲葉氏がはからずも「突然…」と表明したことからも明らかなように、貴経営委員会が、公共放送NHK会長選考の手続において、透明性を決定的に欠き、かつ私たち視聴者・市民の声を完全に無視したことは、公共放送の存在意義及び民主主義の精神に著しく反するものである、と言わざるをえません。

私たちは、従前にも増して経営委員会の運営及び新会長選考過程の不透明さに抗議するとともに心底からの怒りを表明し、今回の次期会長決定の発表を撤回することを要求するものです。

さらに、次の私たちの公開質問状に速やかに回答されることを求めます。

《私たちの公開質問状》

今回の次期NHK会長選びについてのいくつかの疑問・質問

いま、国会では日本の防衛のありようをめぐって、日本国憲法第9条とも関係する重要な審議が行なわれています。そうしたなかで、NHKが事実を正確に伝え、視聴者・市民の関心を呼び起こし、深い議論の場を提供することは、公共放送として大変重要かつ大切なことです。

公共放送NHKが日本の民主主義と文化の向上・発展にとって果たすべき役割は極めて大きいので、次期NHK会長には、ジャーナリズムと文化について高い見識を有し、言論・報道機関として、NHKの自主・自律を貫く人物が選任されるべきだと私たちは考えています。

そこで、私たちの会は、次期会長に求められる基本的資格要件として、日本国憲法はもちろん現行放送法の精神を踏まえ、ジャーナリズムの在り方について深い見識を有することのほかに、何よりも政治権力からの自主・自律を貫ける人物であることが絶対条件であると考えます。

Q1:今回の会長選びの手続において透明性の確保が決定的に欠如しているのではないか~密室選出過程の問題性、経営委員会の役割は?~  

 「政府高官によると、首相は水面下で稲葉氏に接触して口説き落とし、自民党麻生副総裁や菅前首相ら総務大臣経験者への根回しを行ったという」(『読売新聞』2022年12月6日号)と報道されています。現行放送法によれば「会長は、経営委員会が任命する」(第52条)と規定されていますが、実態としては首相が決定し、経営委員会は単なるその追認機関に成り下がっているのでしょうか。しかも「全員一致」で。

かつての経営委員経験者の語るところによれば、たとえ一部の経営委員が反対しても、外部に発表する場合は「全員一致」とすることになっており、異論は一切表に出ることはなかったそうです。実際、今回の場合、本当に「全員一致」だったのでしょうか。そこに嘘はないのでしょうか。

もしそうであれば、「複数の財界人に断られ、最終的に稲葉氏に行きついた」(自民党幹部)との見方もある人事(同前『読売新聞』)について、経営委員12人全員は、稲葉氏のNHK会長としての適格性をいつ、どういう形で認識し、賛同したのでしょうか。また、経営委員会はなぜ会長に連続6期も財界人を求めるのでしょうか。

国会が再度求めた「手続の透明性」(参議院総務委員会附帯決議、2015年及び2016年)も無視して会長選出を行なうとしたら、きわめて重大な問題であるため、お尋ねしています。

Q2:私たちが推薦した前川喜平さんは、選考過程で、どのように取り扱われたのでしょうか。~公共放送のリーダーを選考する際、視聴者・市民の声は無視?~ 

私たちは、政権から自立した公共放送のリーダーに最もふさわしい新会長候補として、貴経営委員会に対し、元文部科学事務次官の前川喜平さんを推薦するとともに、視聴者・市民による緊急賛同署名を集めてまいりました。このコロナ禍において署名集めは困難を極めましたが、当初の予想をはるかに上回る署名が集まりました。この1カ月、オンライン署名(約24,000筆)、書面署名(約21,000筆)あわせて約45,000筆にものぼりました(2022年12月6日現在)。

私たちの会は11月4日、貴経営委員会に対し推薦した前川喜平さんが、視聴者・市民の幅広い支持のあることを証明するために賛同署名約44,000筆(2022年11月30日現在)を提出するとともに、貴経営委員会開催直前の12月5日、前川喜平さんについての審議状況についての公開質問状を提出したのでした。元総務事務次官(日本郵政グループ)による横槍の「声」(番組介入)には直ちに対応するのに対して、私たち視聴者・市民の声が45,000筆にのぼっても一顧だにしないのがNHKの「お客様志向」の体質であるとすれば、それ自体大変ゆゆしき問題です。

ちなみに、経営委員会指名委員会が2007年11月27日に定めた「次期会長の資格要件」には「*外部、内部を問わず推薦する候補がいれば委員長に連絡する。」(同日第2回指名委員会議事録)と付記されていました。

Q3:NHK会長選考については、2015年及び2016年、連続して「選考の手続の在り方について検討すること」を国会から求められています。この点に関し、過去数年の間に、貴経営委員会として、どのように取り組んだのか、それとも取り組まなかったのか、お尋ねします。

 会長選考にあたっては、BBC(英国放送協会)がすでに採用している推薦制、公募制などを積極的に導入することにより、政権から公共放送NHKへの直接的な介入を避け、視聴者・市民の意見を反映させた開放的な会長選考を行なっていくことを提案します。

 このことは、現行放送法のもとでも、経営委員会がその本来の職責に加え、自主性・自律性を貫き通すことは可能なことですし、それが高らかにうたわれています。こうしたことを通じて、失われた視聴者・市民からのNHKへの信頼を取り戻していくことになるのではないでしょうか。

以上の質問については、2023年1月15日までに下記事務局までご回答くださるよう強く要求します。

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 私たち「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」は、この後、経営委員会の定例開催日に合わせ、12月20日にも渋谷・放送センター西口で、抗議行動を予定しています。

みなさん、引き続き「前川喜平さんを次期NHK会長に!」のネット署名にご協力ください。

 

 

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