本日、面会の場にて出雲市長の「大社基地遺跡群」に対する見解が示されました。その内容は、報道の通りです。
私たち(島根史学会・島根考古学会・戦後史会議 松江)は、以下のように出雲市長に要請しました。
「大社基地遺跡群」は、島根県内最大規模の戦争遺跡であり、遺構の保存状況からみた場合、全国的にも最大規模の海軍航空基地の一つです。また、遺構がきわめて良好な状態で残されていることに加え、基地建設と基地施設等に関する文献史料が数多く残されていること、基地に勤務した将兵や工事に動員された地元の方々がお元気で聴き取り調査できることなど、その実態解明のための豊富な資料にも恵まれています。
以上のことから、「大社基地遺跡群」については広く報道されており、投書等で市内外の皆さんの保存を求める声が寄せられています。また、考古学・歴史学関係の学会の声明等も出されるなど、出雲市の文化財行政が全国的にも注目されています。
同時に、現段階では、大社基地遺跡群の重要性や文化財的な価値が相当程度明らかになっていますので、これを文化財として扱うことが至当だと私たちは考えます。
以上を総括して申し上げますと、「大社基地遺跡群」を文化財として扱うことについて市長にご理解いただき、地域の歴史を大切にしてこられた今日までの出雲市の文化財保護行政に照らしても、将来に禍根を残すことのないようご尽力いただきたいということです。
もう一つ、「主滑走路跡」の公売とその取得に関しては、出雲市の企業であるアリオンが、県外資本による乱開発などを招かぬようにと取得のために努力し、その保存と平和学習等への活用を考えていることを同社から聞いていることも申し添えます。
1.実施中の調査をふまえた現時点での学術的な知見から、「大社基地遺跡群」ならびに、その「主滑走路」の価値・意義を示していただくこと。
2.学術的・歴史的価値をふまえたうえで、「主滑走路」の保存方法とその範囲について広く意見を取り入れる形で再検討していただくこと。