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「日本最初の建築家」の作品を最大限保存し修復活用するよう、直ちに相生町1丁目のマンション開発の見直しをしてください。

402人の賛同者が集まりました


 神戸市中央区相生町1丁目にある「旧三菱銀行神戸支店」は、「日本最初の建築家」の一人・曾禰達蔵(1852~1937)が自ら設計した現存する3作品の一つで、明治33年の完成で、神戸での本格的な西洋様式でデザインされた建築物の嚆矢として知られます。曾禰は設計に当たって、大学時代の師・ジョサイア=コンドルにも助言を乞うたことを後に著述の中で明らかにしています。昭和20年の神戸空襲で屋根や2階の諸室を焼損したものの、外観だけでなく1階や階段室など明治以来の内部空間が活かされており、今なお神戸を代表し、かつ貴重な近代洋風建築物の一つです。戦後、永らく神戸の子供服メーカー・株式会社ファミリアが所有し、本社の倉庫や商品内覧の施設「ファミリア・ホール」として利用されてきました。
 明治27年の濃尾地震の経験に基づき、曾禰自身が耐震性を十分考慮して為した設計と3年余り神戸に住み込んで入念に施工管理した旧三菱銀行神戸支店の建物は、その後、昭和7年に鉄骨鉄筋コンクリート造で営業室を増築したことでさらに強靭な建築物となり、阪神淡路大震災では周辺の中央郵便局や新耐震基準のホテルが全壊した中で、軽い被害にとどまりました。

 しかし、株式会社ファミリアは、昨年12月、三菱地所レジデンス株式会社に旧三菱銀行神戸支店の建物を隣接の本社ビルと併せて敷地(面積3千㎡)ごと売却する契約を締結。4月に地元紙が報道するまで、その事実は明らかにはされませんでした。
 ファミリア側は旧三菱銀行神戸支店の修復活用に要する費用を約15億~20億円と見積もったとして、それよりも創業100年の企業を目指すための事業資金が必要との結論に至ったと、売却の理由を地元紙に説明しています。買い受けた三菱地所レジデンスは、現在、公式には買い受けた敷地の開発計画を明らかにしていません。しかし、6月初旬以降、代理人(株式会社大林組)を通じて、地域の住民団体に説明したところでは、(1)地上33階建地下1階のタワーマンションを建設、(2)旧三菱銀行神戸支店については、いったん解体し、旧材を用いて、現在の壁面線より後退して建てられるタワーマンションの外郭に沿う形で、東面(宇治川筋側)、南面(栄町通側)の2面のみ控え壁を構築し、既存の外装材を取り付けて外壁を「再現」する、という概要で開発計画の検討・事前調整を進めています。

 神戸を代表する企業・ファミリアの今後の経営に関わるマンション開発ではあります。しかし、あの震度7にも耐え抜いた神戸のみならず日本を代表する明治時代の建築物を、わざわざ取り壊して、「カサブタ」「腰巻き」のごとく外壁だけ「保存」しようという開発者側の姿勢は、「デザイン創造都市・神戸」の市民として看過出来ません。
 震災後、今回検討されているのと同様の手法で元の建物の外壁の石材を用いて復元された旧居留地の大正期のオフィスビルでも、嘗ての壁面線を踏襲して工事が行われました。しかし、旧三菱銀行神戸支店では、それすらも維持されません。
 また、石材は建物から切り取る際にカッターの振動等が原因で割れ、欠損が生じて、使えなくなる貴重な当初の材料が増えて、新規の石材での再現となることや、解体後に諸般の事情で建設工事が中止、予定地が塩漬けとなれば、外壁の再現が危ぶまれる事態も起こりえます。

 既存の旧神戸支店(面積1,158㎡)のうち、道路に面した明治33年の創建当時からの部分(約600㎡)を補強・改修の上で保存し、内部空間を新たなタワーマンションのゲストルームや、あるいは路面店舗などとして活用することで、マンション建設と共存させながら実のある形でこの名建築を次代に引き継ぐことが可能であると私たちは考えて、6月16日に三菱地所レジデンス株式会社に要望書を提出しました。また行政庁としての神戸市に対しても、事業者側が旧三菱銀行神戸支店の建物を保存活用しようとする際には、建築・都市計画の法令・条例の運用を最大限配慮するよう要望を行っています。
 事業者側は、実測作業をし図面を作成しようとしているようですが、仮に図面を残せてもあの重厚な石造の外観や内部空間を再現できる職人・技術者はこの国にはほとんどおらず、ひとたび取り壊せば二度と建てることはできません。なにより、旧三菱銀行神戸支店が経てきた116年の「時間」をたたえた「空間」は、お金をかけても取り戻せないのです。
 日本を代表する明治建築を最大限尊重して保存・活用しながら、マンション開発を進めるよう、私たちと一緒になって三菱地所レジデンス株式会社に訴えてくださる皆様の想いを募ります。

    港まち神戸を愛する会 会長 武田則明(建築家)

 

 

 

 



今日:会長 武田則明さんがあなたを信じています

港まち神戸を愛する会 会長 武田則明さんは「三菱地所レジデンス株式会社代表取締役取締役社長 小野真路様: 三菱地所レジデンス株式会社様、「日本最初の建築家」の作品を最大限修復活用するよう、直ちにマンション開発の見直しをしてください。」キャンペーンにあなたの手伝いも必要としています!会長 武田則明さんと401人の賛同者と一緒うに賛同しましょう。